先月の28日に
コンビニに引き取りに行った
タワーレコードオンラインからの
商品はこちら。
(仏 Erato: 9029563453、2018.8.10)
マリー=クレール・アランの
最初のバッハ・オルガン作品全集を
初めてCD化した15枚組BOXです。
録音期間は1959年から1967年で
リリースは1960年から1967年。
リリースはエラートですが
リマスタリングは
パルロフォン・レコードが製作。
タワーレコード・オンラインの
カスタマーボイスによれば
3度にわたるアランの録音の中では
最も曲の収録数が多く
欠けているのは異稿1曲と
断片3曲のみだとか。
つまり偽作や疑作も
全て収録されている
というわけです。
BOXに封入されたライナーには
現在の研究で判明している限りでの
偽作の真の作者を併記し
疑作で作者不明の場合も
その旨、明記してあります。
偽作を省くのではなく
すべて収録しているわけで
これは一本筋が通ったといえる
そしてありがたい
編集姿勢だと思います。
といっても自分の場合
全集としてほぼ完璧だと知って
買ったわけではなく
このBOXを買えば
自分が最初に買った
バッハのレコードの音を
パソコンに取り込める!
と思い、購入した次第で。(^^ゞ
そのレコードについては
というタイトルでアップ済み。
その時にも書きましたけど
そのレコードには録音年月日などが
ライナーに書かれておらず
Ⓟ '61 Éditions Costallat
とあるのみでした。
今回、改めて
Éditions Costallat という
フランスのレーベルのことを
調べてみたところ
1952年に
Éditions Costallat-Erato disques
として創設されたのち
1985年から
Erato disques と
改称されたのだとか。
Éditions Costallat は
もともとは楽譜出版社で
1985年にレコード事業を離れて
出版専門に戻ったことになります。
それはともかく
今回のBOXを買って
自分が持っているレコードに
収録されている演奏の
録音年月が分かりました。
(右:CD2紙ジャケ
左:BOX封入ライナー)
レコードの演奏はすべて
BOXのCD2に収録されており
その紙ジャケに書かれたデータによれば
1960年11月2〜4日に録音され
1961年にリリースされたもの
ということになります。
使用楽器は
レコードのライナーにある通り
スウェーデンのヘルシングボルグにある
聖母マリア教会のオルガンで
マルクッセンの制作。
(正確には Marcussen & Søn
という社名のようです)
紙ジャケには
Recorded: 2-4.XI.1960,
organ Marcussen & Søn(1959),
Sankta Maria kyrka,
Hälsingborg, Sweden
とありますから
驚くべきことに
録音の前年に完成したばかりの
出来立てほやほやのオルガンによる
演奏ということになりますね。
レコードの収録曲は以下の通り。
(カッコ内は演奏時間)
【Face 1】
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565(8.48)
前奏曲とフーガ ハ長調 BWV545(6.18)
前奏曲とフーガ ホ短調 BWV533(5.27)
【Face 2】
トッカータとフーガ ヘ長調 BWV540(14:30)
フーガ ト短調 BWV578(小フーガ)(4.37)
カッコ内は演奏時間ですが
だいたい両面とも20分程度で
LPレコードの収録時間は
こんなものでした。
前にも書いた通り
小フーガが聴きたくて
買ったものなので
その他の曲は、有名な
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
くらいしか知らず。
それでも何度か針を落とすうちに
耳に馴染んでいたようで
今回ひさしぶりに聴いて
トッカータや前奏曲の後に
どういうフーガの旋律がくるか
だいたい見当がついたことでした。
ところがぎっちょん(古い……)
トッカータとフーガ ヘ長調 BWV540 の
トッカータを聴いていると
始まってから7分22秒あたりで
1秒ほど音がこもる部分がありまして。
原盤のマスターテープか何か自体
音がひずんでいるのかもしれず
(したがってLPレコードでも
変だったのかもしれません)
リマスタリングを失敗した
欠陥商品であるとは
一概にいえませんけど
これはちょっとショックでした。
ちなみに本BOXは
貯まったポイントで買ったので
実質的な支払いは100円もせず。
ポイントが貯まっていたから
購入してパソコンに取り込み
LPレコードを復元しようと
思い立ったわけでした。
買った時は
「在庫わずか」
となってましたが
現在は「オンラインショップ
取扱なし」になってます。
ぎりぎり間に合った感じですね。