前回に続いて

冬季講習で自由が丘に行った際

BOOK•OFFで見つけた

琴によるヴィヴァルディ《四季》の

CDに対する普通の(?)感想も

書いておくことにします。

 

『「琴」ヴィヴァルディ《四季》』CD盤

(東芝EMI: TOCZ-9237、1994.11.30)

 

編曲は角田圭伊悟[つのだ・けいご]、

演奏は琴ニュー・アンサンブル、

指揮は三石精一で

録音年月日は不詳です。

 

LPレコードがリリースされたのは

1978年ですから

その年のいつかでしょうか。

 

 

琴ニュー・アンサンブルは

砂崎知子がプリマで

第1琴・中丸晴美

第2琴・森千恵子

第3琴・花房はるえ

十七弦・沢井一恵、蔵本エリ子

という6人編成。

 

CDのライナーに掲載されている

三木稔の解説によれば

独奏ヴァイオリンと弦楽合奏という

原曲の各パートを一人の奏者が

弾いているそうで

各パートの対応は

ソロ・ヴァイオリンが砂崎知子

第1ヴァイオリン・中丸晴美

第2ヴァイオリン・森千恵子

ヴィオラ・花房はるえ

チェロ・沢井一恵

コントラバス・蔵本エリ子

となるようです。

 

この内訳だと

通奏低音楽器としての

チェンバロが見当たらず

通奏低音パートは省略したか

あるいは

チェロとコントラバスで

処理したのかもしれません。

 

気になるところですね。

 

 

ちなみに

《四季》の編成は

録音された時代や

演奏団体によって

異なります。

 

おそらく日本人に

いちばん馴染み深いと思われる

イ・ムジチ合奏団の編成だと

ヴァイオリン6、ヴィオラ2

チェロ2、コントラバス1

チェンバロ1のようです。

 

Les QUATRE SAISONS

de Il Cimento dell'Armonia e dell'Invenzione

という映像が YouTube にアップされており

それによって確認しました。

(琴による演奏に近い時代が良いと思いまして)

 

Ameba で記事に貼り付けても

「動画を再生できません

 YouTube で見る

と出てしまいますので

以下にアドレスのみ

アップしておくことにします。

 

https://www.youtube.com/watch?v=_gZERvIRfJw

(コスプレ版・春)

 

https://www.youtube.com/watch?v=0AvgjkcP5Eg

(コスプレ版・夏)

 

https://www.youtube.com/watch?v=TSMUJKszfUY

(コスプレ版・秋)

 

https://www.youtube.com/watch?v=XVuKquxMzkk

(コスプレ版・冬)

 

ソロ・ヴァイオリンは

1967年から1972年まで

2代目のコンサート・マスターを務めた

ロベルト・ミケルッチですから

そのころのいつかの収録。

 

最新の演奏もありましたが

「動画を再生できません

 他のウェブサイトでの再生は、動画の所有者に

 よって無効にされています。

 YouTube で見る

と出てしまいますので

これもアドレスのみのアップ。

(貼り付けたら以下の通りとなりましたけど)

 

 

録音(録画)は2020年ですが

編成自体は変わっていないようです。

 

 

閑話休題。

 

ヴァイオリン・パートを

琴で弾くとなると

無理も強いられたようで

琴柱を瞬間的に移動させて

音階を変えたりしているそうです。

 

そういうのは

音で聴くだけでは分からず

知っていれば

前回ご案内のテレビ

(NHK Eテレ「にっぽんの芸能」)

での演奏の見方、注目点も

違ってたはずです。

 

よく覚えてませんが

あるいは番組で観た時

「おおっ」と思ってたかも。( ̄▽ ̄)

 

 

なお

NHK Eテレ「にっぽんの芸能」で

演奏した際のメンバーは5人と1人少なく

十七弦が一人減っています。

 

あと、指揮もいませんけど

ヴィヴァルディの原曲も

作曲当時であれば

指揮者はいないのが

一般的だろうと思います。

 

もちろん編成数によって

変わるかもしれませんけれど。

 

 

CDのアンサンブルで

十七弦を弾いている沢井一恵は

『琴・セバスチャン・バッハ』

(1969&1970)の録音にも

参加しています。

 

ジョン・ケージの

プリペアド・ピアノ用の楽曲

十七弦のアンサンブルで

弾いている録音(1992)も

当ブログで紹介しました。

 

本盤では

プリマでこそありませんが

低音部のソロで

三木稔いわく「力技」を

聴くことができます。

 

とはいえ

そもそもソロ部分が少なく

低音の迫力は感じられても

これはすごい!

と思わせるところが

あまりなかったりして

それがちょっと

物足りなかったかなあ。

 

 

なお、ライナーで三木稔は

ヴィヴァルディを

「バッハより60年ほど後の人」

とか書いていまして

これはさすがに

「おいおい」とか思ったり。( ̄▽ ̄)

 

バッハの生没年は1685年~1750年で

ヴィヴァルディは1678年~1741年。

 

実はヴィヴァルディの方が

バッハより7歳年上で

バッハより9年早く歿しています。

 

これくらい

再盤の際に直しておけば

(直してあげれば)いいものを

と思うんですけどねえ。

 

これは

三木に対する苦言ではなく

東芝の関係者に対する苦言です、

念のため。