(キングレコード KICP-321、1993.6.23)
先々週の水曜日
採点済み答案を届けに
立川まで行った際
同地のディスクユニオンで
見つけたものです。
原盤は
アメリカのインディーズ・レーベル
GNP Crescendo Records から
1992年にリリースされました。
タスキ(オビ)に
「ファイル1」とありますが
これは日本版のみのサブタイトル。
「ファイル2」は
「ラロ・シフリン傑作集」
というサブタイトルをつけて
《ブラック・ウィドウ》(1976)と
《タワーリング・トッカータ》(1977)という
シフリンの2枚のアルバムに
「スパイ大作戦のテーマ」を
加えたものです。
シフリンの2枚のアルバムは
映画やテレビドラマの
テーマソングや挿入曲を
集めたもののようです。
シフリンのオリジナルというより
シフリン率いるオーケストラによる
カバー集と思われますが
実物を見てないので
正確なところは分かりません。
まあ、それはそれとして
『スパイ大作戦』(1966~73)と
『新スパイ大作戦』(1988~90)の
主要オリジナル・サウンドトラックは
本盤で押さえることができます。
メイン・テーマを短く編集した
エンディング・テーマも
収録されているのが
嬉しいですね。
さらに
「フェルプスくん」こと
ピーター・グレイブスへの
インタビューを収録。
インタビュアーが
"Good morning, Mr. Graves."
と語り出して
「どこかでそれ、聞いたことあるね(笑)」
と受けているのが楽しい。
日本語版ライナーには
もちろん翻訳も掲載されています。
原盤のライナーに
インタビューを文字起こししたものが
載っているかどうか微妙なので
これはありがたいですね。
最後のトラックには
オーケストラ版が収録されています。
ラロ・シフリン指揮
イスラエル・フィルハーモニック・
オーケストラによる
テルアビブでのライブ録音で
聴衆の拍手も入ってます。
(演奏年度は不詳)
どうしてこれだけ
スタジオ録音じゃないのか
不思議ですけど
スタジオ録音版はよく耳にするので
あえて珍しいものを
入れたのかもしれません。
オーケストラ版自体は
以前こちらのブログで紹介した
(英 Silver Screen Records、1992)
に収録されております。
ただし
そちらに収録されているのは
ラロ・シフリン指揮
サンディエゴ・シンフォニー・ポップス
による演奏で
アレンジも微妙に違う。
スタジオ録音版が
ドラマ放送時にリリースされたものと
考えた方がいいんでしょうけど
テルアビブでのライブ版の方が
力強く、勢いがあります。
後出の The Plot などは
冒頭から行進曲風のドラムが
定旋律を力強く奏でており
途中で入るピアノ・ソロの
ジャズっぽい演奏が良くて
コンサート映えする感じ。
それにしても
こんなCDが出ていたなんで
ちっとも知りませんでした。
今回、この盤を聞いて
計画遂行時のBGMである
The Plot と題された曲に
メインテーマよりも
感銘を受けました。
The Plot という曲は、こちら。
オーケストラ版では
The Plot を演奏してから
メインテーマに移るんですが
YouTube にアップされている
一般的な演奏会バージョンだと
ほとんど演奏されることがなく
ちょっと残念だったり。
メインテーマも
入りや途中のピアノ・ソロが
実にいいんですけど
(ほとんどジャズです)
これもシフリン指揮以外では
あまりフィーチャーされないようで
それも残念でなりません。
The Plot も含めた演奏が
もうちょっとあっても
いいと思うんですけどね。