連休明けの火曜日から今日まで

夏期講習で横浜に通い詰め。

 

昨日は比較的早く終ったので

関内のディスクユニオンに寄ったところ

今回の盤が目にとまった次第です。

 

ピノック『ヴィヴァルディ:《調和の霊感》』

(ポリドール POCA-2509/1O、1996.5.2)

 

原盤レーベルはアルヒーフで

日本での発売がポリドール、

販売はポリグラムとなります。

 

アルヒーフ・スーパー・セレクション

というシリーズの第5巻として出た

再発廉価盤ですが

中古の価格はその3分の1くらい。

 

演奏は

トレヴァー・ピノック指揮

イングリッシュ・コンサートで

ピノックはチェンバロを弾きながら

(独奏ではなく通奏低音を担当しつつ)

指揮しています。

 

 

本盤はリリースされた当時

店舗で見かけていたはずですが

すでにイ・ムジチ盤を買っていましたし

ヴィヴァルディはポピュラーということもあり

あまり熱心に聴く気にならなかったので

スルーしたのではなかったかと。

 

それは皆川達夫が

『ルネサンス・バロック名曲名盤100』(1992)で

ヴィヴァルディの《四季》に

あまり良い評価を与えていなかったから

だと思います。

 

ただ《調和の霊感》については

「ヴィヴァルディの若々しい情熱をとどめて、

 たいへん興味ふかい作品集です」

「ヴィヴァルディにしては珍しいぐらいに、

 ポリフォニックな側面を強調しています」

と書かれているので

この評価に興味をそそられて

イ・ムジチ盤を買ったのでしょう。

 

「やはり現代楽器による

 イ・ムジチ盤がいいでしょう」

と薦められていたことでもあり。

 

 

というわけで買ったのが

〈PHILIPS・NEW・定盤〉シリーズ

120点の内に入っている再発盤で

No.37の2枚組でした。

 

イ・ムジチ合奏団『ヴィヴァルディ《調和の幻想》』

(日本フォノグラム PHCP-1137〜8、1990? 6.25)

 

リリース年のあとに「?」と付けたのは

タスキ(オビ)に「C・6・25」とあるだけで

どこを見ても販売年が分からなかったため

TSUTAYA の店舗情報によって

当たりをつけたからです。

 

それにしてもこれ

当時、新譜で買ったはずですが

よく思いきって財布をはたいたものです。

 

さらにピノック盤を買う気にならなかった

(買えなかった)のも

むべなるかな。

 

当時も今も、日本盤のCDは

高いよなあ。(´(ェ)`)

 

 

ちなみに

イ・ムジチ盤のタイトルが

《調和の幻想》であることに御注目。

 

原題は L'estro armonico ですが

当時はこういう邦題なのでした。

 

皆川の上掲書を見ると

ピノック盤も最初は「霊感」ではなく

「幻想」だったようです。

 

 

皆川が古楽器による演奏で薦めているのが

まずは今回のピノック盤、

次いでクリストファー・ホグウッド指揮

エンシェント室内管弦楽団の盤でした。

 

前回の記事にも書いたように

CDの山をあさってみたのですが

ざっと見てみても

古楽器による演奏盤がなかったので

昨日、関内でピノック盤を見つけた時

これ幸いと買ってきたのでした。

 

 

以前、イ・ムジチ盤を聴いた時にも

感じたことですし

今回も感じたんですが

第6番の第1楽章は

どこかで聴いた憶えがあります。

 

でも、どこで耳にしたのか

まったく思い出せません。(^^;ゞ

 

中学校の音楽鑑賞の時間かなあ。

 

それくらいしか

思い当たる節がないのですけれど。

 

 

バッハが編曲したもの以外は

すぐ忘れちゃう感じです。

 

バッハの編曲したものにしても

今回のように

ピアノ用の編曲から興味をつないできて

ようやく意識できたくらいだし。

 

ちょうど

出来の良い大衆小説を読んで

すぐ忘れるようなもの

とでもいいますか。

 

だからこそ

第6番第1楽章の旋律に

聴き覚えがあるというのが

不思議なわけです。

 

 

ところで、今回の話にはオチがあって

あとでよく探してみたら

ピノックとイングリッシュ・コンサートが

アルヒーフに録音している

ヴィヴァルディの協奏曲、55曲を収めた

7枚組のBOXが出てきたという。( ̄▽ ̄)

 

Vivaldi / Stravaganza: 55 Concertos

ピノック『ヴィヴァルディ:55の協奏曲集』

(独 Archiv: 479 0135、2012.4.3)

 

ストラヴァガンツァというのは

ヴィヴァルディの

作品4のタイトルでもありますが

奇妙、狂態、風変わり、過激、法外、等々

いろいろな訳語がある言葉です。

 

リリース月日は、例によって

タワーレコード・オンラインに拠っています。

 

直輸入盤であるだけでなく

解説の冊子は英文・独文・仏文のみで

今回の《調和の霊感》とは執筆者も別人ですし

解説の内容は、収録された協奏曲の全体を

ひっくるめて解説したものですから

今回の盤を買っても

無駄にはならないのですけど。

 

 

今回の場合

まったく同じ商品では

ありませんでしたけど

最近、こんなふうに

持ってないと思って買うと

あとで持っていたことが分かり

ダブらせてガッカリすることが多い。

 

これも年のせい

というやつでしょうかねえ。(´(ェ)`)

 

 

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