前回の記事

パッヘルベル鍵盤音楽全集を買った

という話をしましたが

パッヘルベルといえば、やっぱりカノン

という人も多いことでしょう。

 

自分のCD探索の指南書となった

『ルネサンス・バロック名曲名盤100』

(1992)では

古楽器による演奏として

チェンバロ奏者のトレヴァー・ピノックが創設し

弾き振りする合奏団である

イングリッシュ・コンサートの

『パッヘルベルのカノン

 〜バロック管弦楽名曲集』を

まず第一に薦めています。

 

というわけで

当時、新譜で購入したのが

こちらのディスク。

 

ピノック『パッヘルベルのカノン』

(ポリドール POCA-2111、1992.4.22)

 

皆川達夫の本に載っているのは、上の

アルヒーフ BEST セレクション版ではなく

1985年に出た初リリース盤の方で

内容は同じだと思いますが

邦題は『ピノック/プロムナード・コンサート』

となってたみたいです。

 

 

パッヘルベルの

カノンとジーグ ニ長調を冒頭に、

ヴィヴァルディのシンフォニア ト長調

アルビノーニのオーボエ協奏曲 作品9の2

パーセルのシャコンヌ ト短調

ヘンデルのシンフォニア「シバの女王の入城」

(オラトリオ『ソロモン』第3幕から)

チャールズ・エイヴィソンの合奏協奏曲 第9番

ハイドンのピアノ協奏曲 ニ長調

といった曲を収録。

 

ちなみに

ハイドンのピアノ協奏曲は

フォルテピアノを念頭において

作曲されたものと思われますが

本盤ではチェンバロで演奏されています。

 

 

このうち

チャールズ・エイヴィソンのみ

知名度ではやや劣るかと思いますが

ここに収録されているものは

スカルラッティの鍵盤楽器用のソナタを

弦楽合奏と通奏低音による演奏用に

編曲したものとくれば

なるほど、と頷けるのでして。

 

つまり、

スカルラッティの代わりに入れた

と考えれば

弦楽合奏のみで

バロック音楽史をきちんと追いつつ

ちょっと変わったプログラム構成になる

というわけです。

 

……とか、知ったかぶって書いてますが

なるほどと頷けるのは

初めて聴いたときに比べれば

ずいぶんと知恵がついてきたからで

最初に聴いた時なんて

「?」の嵐でした。

 

 

エイヴィソン以外の作曲家にしても

初めて聴いた当時

ヴィヴァルディとヘンデル、ハイドン以外は

学校の授業で聞き覚えがある

ということもなく

上の3人にしたところで

聴き覚えがない曲ばかりだったため

あまり面白いとは思わなかったですね。

 

どうせ聴くなら

ああ、よく耳にいていたこの曲は

この人が作ったのか!

という発見の楽しみを感じたいところだし

また、たとえばアルビノーニであれば

作品9の一部だけでなく

全体(全12番)を聴きたい

と思っちゃう質[たち]でもあるので

物足りなさを覚えたのかもしれません。

 

 

その後、アルビノーニの作品は

全曲盤を手に入れて聴きましたし

(なかなか良かったです)

ヴィヴァルディ、パーセル、ハイドンも

それなりに聴きました。

 

中でもパーセルはいっとき

いろいろ聴いてみたりしたものの

ついにハマることがなかったんですが

それでも今、聴き直すと

また違うかもしれません。

 

本盤に収録されているシャコンヌは

小品ながら名曲だと思いますけど。

 

ヘンデルは

オラトリオというのが

オペラの影響を受けている

宗教的題材を基にした声楽作品

ということもあって

腰が引けてしまい

いまだに通しで聴けてません。(^^;

 

 

エイヴィソンの全曲集は

聴いてみたい気がしますが

店舗で見たことすらありません。

 

今、カタログで見つけたら

すぐさま注文しちゃうかもなあ。

 

 

……とか思って

タワレコで検索してみたら

輸入盤ですが、ありました。

 

うーん、すごい時代だなあ、

いろんな意味で。( ̄▽ ̄)

 

 

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