
(アスペクト、2014.3.11)
『レコード・コレクターズ』の
増刊号として出た
「アイドル・ソング・ベスト100」が出る
少し前(といっても約1年前)に
出ていた本で
店頭で見つけた時は
すぐには買わず
しばらく迷ってから購入しました。
1950年から2013年まで
南沙織以前の最初の20年はひとまとめとし
南沙織がデビューした1971年以降は
5年ごとに区切って
女性アイドルがリリースした
シングル856枚、アルバム91枚を
それぞれのジャケ写とともに取り上げ
レビューした本です。
購入する時、迷ったのは
自分はいわゆるドルヲタではなく
テレビでアイドルの曲を聴いていただけで
その、よく聴いていた期間が
短いこともあって
お気に入りのアイドルや
知っているアイドルの記事が
少ないためでありました。
それでも買ってみると
知らないアイドルであっても
オールカラーのジャケ写を見たり
コメントを読んでいるだけで
楽しかったりするのですが。
もともと
こういうガイドブックの類には
目がない方なんでしょう(苦笑)
各章の冒頭には
その時代(時期)の概論が掲げられていて
それを読んでいると
簡単なアイドル史も把握できる
というのも
ポイントが高いです。
自分がヲ仲間と一緒になって
奈央ちゃんのおっかけを
やっていた頃
奈央ちゃんは歌手でもありました。
本書には残念ながら
長澤奈央の項目はありませんが
Girl's BOX のイベントで
そのステージを目にしていた
dream や嘉陽愛子
PARADISE GO! GO! らの項目は
あります。
当時、ヲ仲間が話している
奈央ちゃん以外の
アイドルの話題を聞いても
ちんぷんかんぷんでしたけど
この本を読んで
遅ればせながらではありますが
状況やスタンスを
理解できたりしております。
今、自分が関心を持っている
南沙織以前のアイドルについては
第2章(1950〜60年代)で
「ルーツ・オブ・アイドル」として
14人、ピックアップされています。
1950年代からは
美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみの
三人娘(ジャンケン娘)、
1960年代からは
中尾ミエ、伊東ゆかり、園まりの
スパーク三人娘、
小川知子、奥村チヨ、黛ジュンの
東芝三人娘が紹介されているほか
グループ・アイドルの源流として
ザ・ピーナッツが
清純派女優歌手の源流として
吉永小百合が
モデル出身シンガーの源流として
山本リンダ、小畑ミキが
そしてそうした位置づけとは別に
弘田三枝子が取り上げられています。
個人的には森山加代子も入れてほしい
とか思うのですが
人数こそ少ないながらも
ポイントは押さえられていて
参考になります。
この本を買った当時は
「アイドル冬の時代」ということを意識せず
宍戸留美のCDを集めていた頃です。
本書には
シングルの「地球の危機」や
「恋はマケテラレネーション」
アルバムの
『ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・
シ・シ・ド・ル・ミ』が
紹介されていて
これも購入するきっかけのひとつ。
本を買って初めの内は
カバーされているディスクが
あまりにも多く
とても全部をフォローしきれないと思い
ディスクを買いあさるということに
幸いにもならなかったのでした。
それなのに
『アイドル・ソング・ベスト100』で
1960年代の昭和歌謡に親しみ
『相倉久人にきく昭和歌謡史』で
1950年代以前の曲に親しみ
『アイドル冬の時代』で
1990年代前半のアイドル・ソングが
気になってくるというふうに
その時々の関心に沿って
ピン・ポイントで眺めていると
フォローできるんじゃないか
と、つい錯覚してしまいそうになる、
それがコワいですね。
「アイドル・ソング100選 1959−1969」
関連のディスクを揃えても終わりにならず
ますます中古ディスクの購入が加速され
中古屋にも通い詰めることになる
という事態にもなりかねません。
もう
そうなっているような気が……。
こわいよぅ。
