$圏外の日乘-『ミステリマガジン』2013年1月号
(早川書房、2013年1月1日発行、58巻1号、通巻683号)

11月25日に発売された
といっても25日は日曜日でしたから
26日だったかもしれませんが
『ミステリマガジン』
(正確には『ハヤカワミステリマガジン』)
2013年1月号には
これまでムックとして刊行されていた
『ミステリが読みたい!』が
雑誌の特集という扱いになって
掲載されています。

『ミステリが読みたい!』自体、
もともと『ミステリマガジン』の
毎年3月号で組まれていた特集が
独立してムックになったものですので
まあ元に戻ったということになります。


こちらのランキング
海外篇の第1位は
アイスランドのミステリ作家
アーナルデュル・インドリダソンの『湿地』で
スティーヴ・ハミルトンの『解錠師』
第2位でした。

アーナルデュル、読んでますけど
そんなにすごい話だったか知らん???

ジェフリー・ディーヴァーは、
『週刊文春』のランキングと違い
『追撃の森』のみランクイン。
ただしこれは対象期間内に
『バーニング・ワイヤー』が出てなかったからで
もしかしたら来年のベストテンに
ランクインしてくるかもしれません。

そういう微妙な対象期間のズレを
よく表わしているのが
トマス・H・クックの
『ローラ・フェイとの最後の会話』が
第9位にランクインしていることでしょう。

デイヴィッド・ピースとアラン・グレン以外は
全部入手しておりますが
読了済み作品は6冊のみ。ビミョー(苦笑)


日本篇の第1位には
三津田信三の『遊女の如き怨むもの』が
ランクイン。
以下、法月綸太郎『キングを探せ』
高野史緒『カラマーゾフの兄妹』と続きます。

本格ものがトップにくるのは
珍しいかもしれません。
本格ミステリとしては他に
綾辻行人の『鬼面館の殺人』が
ランクインしてるくらい。

月村了衛とか原田マハ、
伊坂幸太郎、小野不由美の他、
伊藤計劃の遺作を円上塔が完結させた
合作小説がランクインしていたりと
クセのある感じが
いかにも『ミステリマガジン』らしい感じ。

『64』や『ソロモンの偽証』が
ランクインしなかったのは
海外同様、対象時期の問題かと思われます。

来年度のには『64』が入ってくるかもね。

というわけで日本篇の既読は3作。
持っているのはかろうじて5冊
という体たらくなのでした(^^;ゞ


あと、もひとつ変わっているのは
新人部門というのが設けられていて
内外のそれぞれベスト5が載っていること。

以前こちらのブログで紹介した
『聴き屋の芸術学部祭』
第4位にランクインしてます。

他に、内外の物故者リスト
いわば点鬼簿ですが
この人も、あの人も……
という感じで、しみじみとしてきます。

合掌。


なお、横山秀夫は
ランクインこそしませんでしたが
定期連載の作家インタビュー記事
「迷宮解体新書」で
インタビューされています(笑)

それくらい関心を集めてる
ということですね。