$圏外の日乘-騙す骨
(2009/青木久惠訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、2010.11.25)

こちらでは以前、
『原始の骨』を紹介したことのある
アーロン・エルキンズのスケルトン探偵シリーズの
新作(第16作目)です。

スケルトン探偵の異名を持つ
法人類学者(骨の専門家)
ギデオン・オリヴァーは、
牧場経営をしている従妹の要請で、
休暇がてら牧場に向かう妻と共に
メキシコ南部のオアハカ州に向かいます。
(どこなんでしょうね、分かんないけどw)

どうやらギデオンは
ワーカホリック気味なところがあるようで
メキシコの太陽に照らされながら、
のんびり過ごすということが出来ない様子。

そんな折も折、地元の警察署長が抱えている
身元不明死体の鑑定を依頼されることになり、
ギデオンは嬉々として
ミイラ化した骨の鑑定にいそしむ
という次第ながら、
その鑑定をきっかけに、
予謀殺人など起きたことのない土地で起きた
殺人事件の解決に乗り出すことになります。

今回も読んでいて
パトリシア・モイーズという
イギリスの女性作家を連想しましたが、
モイーズ、最近はすっかり忘れ去られた感じで。

時間があれば、一度きっちり
読み直して、紹介したいですね。

それはともかく、
今回のスケルトン探偵は
地元の医師が検屍をすませた死体
というか骨だけでなく、
数ヶ月前に発見された「少女」の死体
というか骨から特徴を読み取り、
被害者の出自を明らかにします。

勘のいい読み手なら、
ストーリーの流れから
誰の骨かの見当がつくかもしれません。

その発見に基づく
妻の当てずっぽうの推理に従い
ある骨を鑑定しようとしたギデオンは
命を狙われるのですが、
そこから事件のからくりが
明らかになる展開は圧巻、
というより、なかなか楽しいです。

ウェルメイド・ミステリの
典型的な作品かと思いますが、
プロットがしっかりしているので
安心して読めるし、
結末は、そこそこ、なるほど~な感じだし
ハッピーエンドだしで、
後味も悪くないです。

ある人物がギデオンの命を狙った時点で
そこそこ真相に気づく人もいるかもしれません。

でも、嫌味がなくて
するっと読ませてしまうのは
さすがです。

テレビ・ドラマになってても
おかしくないと思って、
検索かけて調べたら、なってるみたいです。

ただし日本ではビデオ販売のみらしい。
何でかな~?
ミステリ・チャンネルで
やってもいい感じがするんですがねえ。
(やったのかな?)

それはともかく、面白いよ。
おススメです。