摂津巡礼15(伊丹市御願塚)2024年4月25日
柏木古墳から五合橋線に戻り700ⅿほど北上し、細道を右折すると稲野町御願塚(ごがづか )の界隈に入ります。
阪急伊丹線は神戸線塚口駅から北に分岐し、伊丹駅までの僅か3kの支線です。御願塚は稲野駅から100ⅿ足らずの住宅地です。
細道をウオーキングする方にすれ違い、御願塚古墳の所在を問えば、この道を北に進めば幹線道があり、それを左折すれば直に左手にあると教えていただいた。
言われた通りに進めば、あっさり古墳前に到着。さきほどの柏木古墳と後円部の規模が相応するとされるが、環境は大違いで今回の巡礼では一番立派な佇まいを見せる。
大きな森の麓には常夜燈など設え、横断歩道を越えると正面広場の一角には「御願塚主墳」を表する石標のほか、説明板やプレートなど充実している。説明板によれば、「御願塚古墳」は帆立貝式の前方後円墳である。古墳時代中期(5世紀前半)に築造され、猪野名を基盤とした氏族の墓とされる。
その昔、周囲に満塚(みちづか)・掛塚(かかりづか)・温塚(ぬくめづか)・破塚(やぶれづか)の4基が陪塚として築かれて
おり、この4基と本体の古墳を合わせて五ヶ塚(ごかつか)と呼ばれていたものが転じて「御願塚」になったとされている」とある。
なるほど五か塚がお願い塚になったんやね。墳丘の手前には立派な
お濠が巡らされ、常夜燈の横には木橋が掛けられ、鳥居をくぐれば正面に急こう配の石段が一直線に延びている。