メキシコペソ生活 39 | ロック古典主義

ロック古典主義

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   日銀YCC時時刻刻

 昨日はFOMCが政策金利を予想通り0.25%引上げたわけですが、声明文では冒頭の経済認識が前回のmodestからmoderateに上方修正されたことが唯一の変更点。その他は全くの変更なしといった珍しい結果となりました。

 パウエルFRB議長の定例記者会見でも9月の利上げについては、「データ次第」との見解を強調。「利上げもあるし据置きもある」と、市場に不要なフォワードガイダンスを与えないといった感じ。  

 恐らく今年最後の利上げとなる予定の次なる一手に言質を与えることを避けた慎重な姿勢だったといえます。米利上げ「終結宣言」の先送りですね。

Jerome Powell, chairman of the US Federal Reserve.

 FOMCが終わり、注目は本日の日銀金融政策決定会合に移った。私は、今回も政策変更はないと思っていたが、市場関係者の中にはひょっとすると長期金利操作(YCC)の変動幅変更があるかもしれないと期待する向きが一部いた。

 そういう状況なので、政策変更がなければある程度円安に向かう可能性が高いと言え、恐らく2円程度ではないかと想定した。

 FOMCから長い一日を終えた東京市場参加者にとっては、無風で通過したといった安堵感もあったのか、イベントに対する緊張感も昨日の昼飯時まで少し緩んでいた状況のなか、午前2時に日経新聞の英語版がアップデートされるや否や、海外からのニュースにたたき起こされることになりました。

 個人的には、ちょうどトイレに立って目を覚ましていた時間帯とあって、ようやく前日のブログ更新の失念に気が付く羽目に。再び長い週末を過ごすことになっています。

 東京のヘッジファンド担当者も、今日のアジア時間までに「日経報道の詳細を教えろ」との命題をこなすべく、徹夜の作業となってしまったようです。 「あれやろ。あれ。」
渋い表情の岡田監督
 ところで、この「0.5%の上限は維持したまま、市場動向に応じて0.5%を一定程度超えることも容認する案」ですが、債券市場参加者からすれば、「YCC修正のオプションの中では一番影響が少ない微調整」との認識となっている模様。最終的には、YCC政策から従来の国債買取り、いわゆる量的緩和策へ戻すことが目標であるわけですが、その過程において、今回の調整は「YCCの撤廃や指値オペの廃止、又は年月の短期化といったオプションに比べるとかなり弱いもの」となっています。

 ただ、今回金融政策の変更が絶対にないとは言い切れない。

 先日、IMFが「日銀はYCCをもう廃止すべきだ」というレポートを出した。YCCは10年国債の利回りだけをコントロールするといういびつな政策であり、専門家の中ではYCCは非常時の政策とのコンセンサスであることは確認できた。当然、植田日銀総裁は経済学者なので、同じ認識は持っていると思う。

 円は朝方に一時138円73銭近辺まで買われたが、その後、27日に米長期金利が再び4%台に乗せたのも相場の重荷となり、円は139円58銭近辺まで伸び悩む場面があった。     

 そんな中、お昼を食べながら見ていたTVにテロップが出たとの妻の声で、金融政策決定会合で長短金利操作の修正を決め、金利の上限は据え置くものの、市場動向に応じて0.5%を一定程度超える

ことを容認する。という速報を知った。                           
 私はまだ先だとは思っていたが、もし、変更があれば、一時的にかなりの円高になると思う。ドル円で5円程度の円高になると予想していた。135円もありえる。

   「おおお~ん 岡田監督 阪神 に対する画像結果なんやこりゃ」

 ところがどっこい現実は小説より奇なり。下げるどころか瞬間的には140.4円に戻し、直ぐに139.7円から139円前半で推移。

トルコ中銀の新副総裁に元NY連銀のエコノミストのヘッドライン。

 その後、1時間後には138円付近まで下落した後、139円辺りで

東京市場を閉じる。

 そのまま欧州時間は流れロンドン市場は139円後半で推移する。

 ところで、クロス円の影響を受ける新興国通貨はむしろドル円の支配を受けます。ここまで円安恩恵を享受してきたメキシコペソの好調期もエンディングモードかもしれません。

 当面のドル円水準を135円でシミュレートすると、ペソ円は7.8円と50銭下げ、有効比率は1000%ギリまで低下する。まだまだ余裕はあるものの、トルコリラの65万通貨の動きによれば1000%切りも覚悟せねばなりません。

 

 トルコのインフレ率は加速する見込み!通貨安は続くのか。

 トルコが、経済・金融政策の正常化に向けて動き始めていることは間違いなさそうだ。その動きが緩慢なのは実体経済への悪影響を極力抑えたいとの意向があるものと思われる。Recep Tayyip Erdoğan

 実体経済の落ち込みを顧みずに大規模な引き締めを強行すれば、いずれは低金利を信奉するエルドアン大統領の逆鱗に触れることになる。そうした事態を避けるためにも政策正常化は緩やかなペースでしか進められないということだろう。

 実際のところ、エルドアン大統領肝入りの政策で財政を圧迫している「リラ建て預金保護策」の修正には依然として手が付けられていない。市場はこうしたトルコの緩慢な正常化の動きをすぐに評価しないだろう。トルコリラ相場が底入れから上昇に向かうにはもうしばらく時間がかかりそうだ。

            Merkez Bankası Başkanı Hafize Gaye Erkan banka yöneticileriyle görüştü

 昨夕、アンカラ発ロイターによると、トルコ中央銀行は2023年末のインフレ率予測を前回報告書の22.3%から58.0%に上方修正したとエルカン新総裁が初の記者会見で明らかにした。同時に段階的な金融引き締めを継続する方針も示した。 見出し画像
 新総裁は「インフレ見通しの大幅な改善が実現するまで、必要に応じて段階的に金融引き締めを強化していく」と述べた。

 これは裏を返せば、簡単にはインフレが下がらない」=「実は簡単には利上げできないのよ」という方程式が成り立つわけですね。
 つまりまだエルドアンの圧がかかっていることを白状したことになり
𝒕/𝒚 💹 on Twitter: "インベストイントルコ🇹🇷 トルコ中銀新総裁、デビュー戦 利上げ幅最大30%超も - 日本経済新聞 ...ますね。

          「委員会でこんなことしていいんかい」

 トルコ中銀は7月25日にクレジットカードの現金利用と当座貸越口座に対する月額上限金利を従来の1.9%から2.9%へ引き上げた。   

 また輸出・投資・農業融資を除くリラの商業融資についての月間伸率上限を従来の3%から2.5%へ縮小した。また一般ローンの伸率上限は3%に据え置いたものの、自動車ローンの伸び率上限を従来の3%から2%へ引き下げた。


 これらは政策金利の引き上げに続く金融引き締め政策であり中銀がインフレ抑制へ向けた動きを継続している印象を与えたが、引き締めでトルコの内需が抑制されれば景気減速を招きかねない。
 そうなると、トルコ経済成長率の低迷が続く可能性も懸念され、

リラの一段の通貨安が危惧される今日一日でした。

「くらしのマーケット」くらべておトク、プロのお仕事。

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