慈善事業 | アンクルコアラのブログ

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日本酒、ラグビー、美術展、日本古代史、その他ランダムに雑感を綴って行きます。気まぐれなので更新は不定期かも?

サッカー界のスーパースター、デビッド・ベッカムが今猛烈な指弾を浴びている。

現役引退後は文化人として、ユニセフに自分名義の基金を設けるなど、慈善事業に力を入れていたが、本音を吐露したメールが流出し、それがサッカーに関する暴露サイトに掲載されてしまったのである。

ベッカムは慈善事業を通じて英王室からナイトの爵位を授与されると思っていたのに、自身の脱税疑惑が報道されたせいか授与されなかったことに怒って、選考委員会を口汚く罵る内容だそうだ。

元々流出したメールを入手した人物が、ベッカムに対して高額で買い取るよう持ち掛けたが断られた腹いせに暴露サイトに売り渡した経緯があるらしい。

言わばベッカムは被害者なのだが、「サン」や「デイリーミラー」などでは専ら「爵位目当ての偽善者」として一斉攻撃しているとのことだ。

私はベッカムのことはよく知らないし、彼を擁護する気は毛頭ないが、果たしてそんなに指弾されるほどのことなのだろうか?

決して褒められた話ではないが、別に法を犯して得たカネで慈善事業をやっている訳ではない。彼の拠出したカネで命を救われた子供達が大勢いる事実は、例え彼の動機が何であれ変わらない。

英国の下町の貧しい家庭に育ったベッカムがサッカー選手として成功を収め、巨万の富と美しい妻、子供にも恵まれた。俗世間での成功の次に考えることは名誉であろうことは容易に理解出来る。

それならロックフェラーはどうなのか?ビル・ゲイツは?ジョージ・ソロスに至っては投資ファンドでカラ売りや仕掛けで儲けたカネで慈善事業に巨額の寄付をしていることと何が違うのか?

手弁当で頑張るNPOなら偉くて、己の名誉欲でやっている金持ちなら偉くないのか?恐らく偉くない偽善者の方が遥かに沢山の人達を救っているだろう。

慈善事業を評価することの難しさはそこにある。「名も無く貧しく美しい」人達の焦るだけでは救える人数はごく僅かであるだけに。

現在ベッカムは沈黙を守っていると言う。今後も黙って慈善事業を続けるのか、そうでないのか。彼を批判するのはそれを見極めてからでも遅くないのではないか。





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