春日大社 千年の至宝 | アンクルコアラのブログ

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東京国立博物館で開催されてい る特別展「春日大社 千年の至宝」に行って来た。
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私が関西に居た頃、奈良によく出掛けた。京都にはない朽ちた味わいと落ち着いた雰囲気に惹かれたからだが、至る所にある古墳巡りも楽しかった。

春日大社は東大寺の近く、二、三回行ったが特に強く印象に残った訳でもなかった。

奈良時代の創建であること、藤原氏の社として隆盛を誇ったことくらいは知っていたが、その他は殆ど知らなかったので、今回は知識を広げる良い機会となった。

春日大社の祭神は四柱あり、先ず第一殿に武甕槌命が祀られている。鹿島神宮から鹿に乗って御蓋山に降り立ったと伝えられる。

藤原氏のルーツは常陸国と言われるから、自らを神格化する伝説を創り上げたのだろう。

しかしこの言い伝えだと、奈良の鹿も藤原氏同様ルーツは常陸ということになるが、どうなのだろうか?

また伊勢神宮と同じように、二十年毎に社殿を建て替える「式年造替」が行われていることも今回初めて知った。

今回の特別展では100点以上の国宝・重文が出展されている。平安時代の古神宝の宝庫として、「平安の正倉院」と呼ばれていることも初めて知った。

展示物は甲冑・刀剣・工芸品・古文書・絵巻物・屏風・仏像・狛犬など多岐に亘り、他の展覧会とは比較にならない豪壮さに度肝を抜かれた。

改めて春日大社の格の高さを認識したが、平安時代において藤原氏は天皇家に比肩する存在であったことが良く分かる。

武甕槌命の降臨(天孫降臨)、式年造替(伊勢神宮式年遷宮)、平安の正倉院、すべて天皇に纏わるエピソードをなぞっている。その意味するところは?

可能な範囲で展示物を紹介しよう。

唯一の記念撮影コーナーには灯籠が吊るされていた。
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国宝「赤糸威大鎧(梅鶯飾)」。華麗な甲冑には多くの人が見入っていた。
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第一殿の狛犬・獅子。角があるのが狛犬で、角がないのは獅子だそうだ。
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日本絵巻物史上の最高傑作と称される「春日権現験記絵」から。
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春日大社の霊獣たる鹿の群れを描いた「鹿図屏風」は江戸時代の作品。
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まだまだ素晴らしい展示物は沢山あるのだが、撮影は出来ないし絵葉書の種類は少なくて、殆ど紹介出来ないのが残念である。

会期は3月12日まで。まだ日数的にも余裕があるので、ご興味ある向きは是非お出掛けを!







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