真夏に咲く花は少ない。ギラギラ照りつける太陽と息苦しくなる湿度の中では、人間だって冷房の効いた部屋に篭りたくなる。そんな猛暑の中で約3か月も咲き誇るのが百日紅である。
私の家の近所には今たくさんの百日紅が咲いている。それもその筈、調布市の花は百日紅なのである。
市の花となったのは昭和49年のことで、市民投票で決まったという。百日紅が選ばれた理由は定かではないが、猛暑に負けずに一人咲く孤高の花がわが町のシンボルというのは仲々良いものである。
百日紅の花言葉は「愛嬌」である。夏が過ぎても世間は別の意味の「灼熱地獄」であることに変わりはない。そんな世間を愛嬌で乗り切り、見事な花を咲かせる。私も百日紅を見習って力強く生きたいものだ。
炎天の 地上花あり 百日紅 (虚子)
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