大人が見ても気軽に楽しめるファミリー映画です。
パディントンは世界で最も紳士的なクマという設定ですが、
それだけではつまらないので、けっこうドジなところもあって
証明書写真機やハンモックと格闘したりします。
ペルーでの冒険は緊張感や迫力ではなく、
にぎやかな楽しさを追求したもののなっていました。
アントニオ・バンデラスが余裕のある演技を披露して楽しませてくれます。
その娘役カルラ・トウスも歯切れ良い演技で魅力を発揮していました。
古典作へのオマージュもあって遊び心を感じさせます。
「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981)以来お馴染みとなった転がって来る巨石や、
ドリフがよくやってた倒れてくる壁のギャグ、
どちらも原点はバスター・キートンだと思います。
タランチュラのくだりは「エイリアン」(1979)のパロディと感じました。
パラソルで宙を飛ぶ場面は「メリー・ポピンズ」(1964)を連想させますが
もっと古い作品でも描かれている気がしますし原点は分かりません。
ラストもハッピーエンドでうまくまとめられていて
安心して楽しめるファミリームービーになっています。
エンディングにはシリーズのファンにはより楽しめるカメオ出演もあって
次の作品も作ってほしいと思わせる作りになっています。
余談ですがシリーズにはレギュラー出演しているブラウン家の長女ジュディ役のマデリーン・ハリス、
「パディンドン2」(2017)以来7年ぶりの映画出演ということなのですが、
Imdbにはタトゥーアーティストとして活動中とあって意外な感じがしました。