前回記事で、ケリー基準に従えば、全上場企業を押しなべて買うインデックスファンドはやりすぎ感があり、全くランダムに40銘柄程度を購入し、ただホールドするだけでも、ほぼ同じ程度のリターンが狙えると書きました。この場合、わずかとはいえ、管理手数料は取られないし、株主優待が届く分、例えば、日経平均やトピックス連動のインデックスファンドより有利だろうと考えました。
で、週末、検証してみました。
5年前の上場企業すべてに連番を振り、乱数で選ばれた銘柄を40銘柄抽出し、現在の株価と比べてみたのです。(意外と大変だった。株式分割やら統合、合併などが割と頻繁にあり、その修正をヤフーファイナンスやら当時のIRやらで確認するのが手間だった。)
その結果は以下の通りです。
今回のケースでは、40銘柄の平均リターンは過去5年間で+48.9%と、トピックスの+24.1%や日経平均の+38.5%より上という結果が出ました。
もっとも、実際は40銘柄を同じ金額ずつ買うということはほぼ不可能ですので、仮に全銘柄100株ずつ買ったとしたら、+34.5%と日経平均より悪く、トピックスより良いという結果になりました。(100株ずつだと値嵩株の影響が大きくなってしまう。できれば、低位株は複数単位買って、バランスを取りたい。)
本当はこういう計算を時間をずらしながら、何度も繰り返して、バラつきを見ていかないと説得力はないのでしょうけど、RPAでもない限り、かなり面倒な作業ですので個人ブログではここまでで勘弁ください。ただ、とりあえず、やってみた結果は、概ね、私の推測の範囲内でした。40銘柄くらいをランダムに抽出すれば、概ねインデックスファンド並みの成績を収めることが出来る。管理手数料が取られず、優待ももらえる分(今回の場合は18銘柄から優待が届く)、やや有利という判断です。
よく「プロが運用するアクティブファンドのほとんどがインデックスファンドに勝てない。」といった議論がありますが、このやり方なら、どなたでもそのインデックスファンドに勝つチャンスがあるでしょう。(つまり、ほとんどのプロにも勝てるわけだ。ただし、少々軍資金がないとこの戦略は採用できない。)
本日も、参考になりましたら、
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