MBOに応じるのとスクイーズアウトとどっちが得ですか? | エナフンさんの梨の木

エナフンさんの梨の木

ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

コメントがございました。
要約すると

ある銘柄がMBOすると発表があり、
MBOが成立すると、スクイーズアウト、
つまり、経営陣の提示額で株式を強制的に売らなければならない。

この場合、
1)MBOに応じるのと
2)スクイーズアウトで清算するのと

どっちが得ですか?

というご質問です。


MBO、経営陣による公開買い付け。
今回は経営陣が公開している株を全部買い取って、
完全に非上場とすることを目標としているようです。

割安株を狙って買っていくと時々
MBOとかTOBというイベントが発生します。

私の保有株でも、過去、何度かTOBありました。

こういうイベントは
経営者や経営のプロ連中が
今の株価は割安だと判断した証拠であり、
そういう株を買っていたということは
質問された方は、
なかなかの腕前をもったバリュー投資家であろうと思います。

では、ご質問の件ですが、
基本的には1)も2)もほぼ同価格。
どっちが得という問題ではありません。

では何が問題なのか?

以前、書きましたね。

株式投資における必争点は経営権にあり。

この経営権の完全なる確保を目指して、
今回、経営陣が買付希望価格を提示してきました。

ところがコメントされた方は、
ちょっとその価格が安すぎると感じているようです。

そこが重要です。

TOBやMBOはいわば選挙のようなもので、
提示された価格が気に入らなければ反対票を投ずる、
すなわち、MBOに応じなければよいのです。

そこが議論の中心です。

それで、MBOが成立してしまったら、
それは例え気に入らない方が市長になっても
その市政に従わなければならないように
スクイーズアウトとなるわけですが、

市長が落選すれば、
今後もその株はマーケットで取引されるわけで、
どうしてもMBOしたいなら、
もっと高値の提示があるでしょう。

ですから、
MBOとスクイーズアウトのどちらが得かを考えるのではなく、
シンプルにMBOに応じるべきかどうかを考えるべきなのです。

結果、MBOが成立してしまっても
反対株主が損をしないように
スクイーズアウトで少なくとも
公開価格で株を引き取ってもらえるという話です。


人気ブログランキングに登録しています。
皆さまからたくさんのクリックをいただくと大変励みになります。
本日も参考になりましたら、クリックをよろしくお願い致します。



株式長期投資 ブログランキングへ