こんにちは、事務員の岡本です
先日、心斎橋筋商店街にある大阪浮世絵美術館に立ち寄りました。
心斎橋のものすごい人混みから逃れて、間口の狭いビルの入口から上がって行くと、3階にこぢんまりと静かな浮世絵専門の美術館がありました。
「二人の天才」企画展をやってました。
有名な「葛飾北斎」と浮世絵が衰退していった時期に最後の天才と呼ばれた「月岡芳年」の浮世絵が多数展示されていました。
浮世絵版画の実物を見るのは初めてです。
思いのほか小さいサイズです。
一枚ずつゆっくり見ていると係員の方が虫メガネを貸してくれ、色んな技法の説明を受けました。
見る角度によって模様が現れる「正面摺り(しょうめんずり)」
絵を持ち上げて見ると無地の着物に模様が現れました。
「空摺り(からずり)」版木に色を付けず、紙に凹凸をつけて、桜の花びら、雪などの立体感を表現しています。
浮世絵版画が完成するまでの工程や技術の解説も映像で見られます。
彫師(ほりし) や摺師(すりし)と呼ばれる職人の匠の技も必見です
髪の毛の一本一本を彫りで表現した「毛割(けわり)」1ミリに2~3本の毛の線があり、1ミリに7本も彫るすご技の彫師もいたのだとか
ルーペで作品を間近で見ると、こんな小さな絵の中に繊細な線を描き、多様な技法で美しく彩られていることに感動しました。
実物が見れて良かったです
虫メガネを握りしめて、気づけば何時間もじっくり鑑賞していました。
小さな美術館ですが、落ち着いた居心地の良い空間でした