薔薇に雀 図 (114)平田 玉蘊 「薔薇に雀」図 紙本 横42.0㎝×縦128.0㎝ 平田玉蘊(ぎょくおん)の「薔薇に雀」図で、玉蘊らしい優雅な花鳥画である。 江戸時代では薔薇は現代ほど一般的に栽培されていたわけでなく、野にある「花茨」として自然の中で鑑賞されたものであろう。 本作では薔薇の花弁を一枚一枚丹念に描いている点に、玉蘊の技法が感じられる。 薔薇特有の伸びやかな枝ぶりに、二羽の雀の掛け合いが微笑ましい。 心を和ませてくれる玉蘊の絵である。