平田玉蘊 「鵜飼図」 絹本
横34㎝×縦101㎝
平田玉蘊の「鵜飼図」である。
川柳が自生する川で、二艘の鵜飼船を繰り出し五人で鮎漁をしている。山の稜線がなだらかであるので、中国山地のふもと、三次市での鵜飼を描いたのかもしれない。
この絵の魅力は漁師の表情が生き生きとしていることと、漁師の着物や動作がかなり写実的に描かれていることである。玉蘊が実際の鵜飼漁を見て、写実的に描いたと思われる。
伝統的な人物・風景描写でなく、実際に見たものを描こうとする玉蘊の制作姿勢が伺われる作品である。目の前の漁の活気が伝わってくる絵である。