円山応挙 霊峰 「富士絵」 (87)   | okuda8888のブログ

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円山応挙 「富士絵」  絹本

      横70㎝×縦41㎝

 

円山応挙が描く聖なる山「富士絵」である。落款「安永丙申仲冬写 応挙」より、安永5年(1776年)応挙43歳の作と分かる。

 

 

霊山として日本人の信仰を集める「富士山」に応挙が正面から取り組んでいる。富士山の輪郭を描かず、外に描く墨で山の輪郭を示す、いわば「外隈」の技巧が用いられている。

 

 

狩野探幽などの狩野派の影響を受けた描き方であるが、やはり応挙ならではの気品があるのが、この絵の魅力である。

右になだらかに続く裾野は、富士の雄大さと霊的な魅力をよく表している。

 

 

円山応挙は旅が苦手で、富士山を訪れていないという説もある。この絵からは富士山を見たもでしかわからない感動が込められているように思えるがどうだろう。また、画家であれば多くの画家が挑んだ富士山をぜひ見たいと思うのが、画家の魂ではないかと想像してしまう。