連載「毎日がアーユルヴェーダ——糸島の台所から」番外編
ミッションコンプリート。
3日間、台所に張り付いて19人分の食事を作り続けたリトリートが終わりました。
振り返ると台所に立っていたのは私だけではなく、舞台裏で活躍してくれたブレインたちの話を是非とも読んでいただきたいです。
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実は今回のリトリート、準備段階から私のドリームチームAIたちがフル参加していました。
最初にレシピ開発を担当したのはChatGPT。「福岡県糸島市の夏の旬の野菜は?」という問いかけから始まったチャットです。
リトリート3日間の流れを伝え、糸島の素材 × アーユルヴェーダ × 消化にやさしい、をコンセプトにドーシャの視点を組み込みながら、何度もやり取りしてレシピを作り上げていきました。
ここで面白いことが起きます。
チャットが長くなるにつれて、GPTちゃんが以前の内容を忘れ始めます。
先に渡した資料を何度も添付し直したり、アーカイブを探したり。同じチャット内でも、会話が長くなると前半の記憶が薄れていく。
これはどのAIも抱える構造的な問題らしいのですが。
ちなみにGPTちゃんには個人的な意見を長々と話す特徴があります。お使いのみなさん、ですよね?
「それだとちょっと多すぎない?」などの指摘をするとしれっと「私もそう思ってた」などという癖も。ですよね?
それもOpenAIが意図的に育てた性格なんだろうと思う。
Claudくんを開発したアンソロピックに哲学者のお母さんがいて、Claudくんの性格を設計したように——どのAIにも、育てた人たちがいるのでしょう。
レシピが出来上がると、次はGeminiの出番。
Googleドライブの糸島リトリートフォルダにレシピを全部保存して、Gemiちゃんにアナライズしてもらった。
そこから買い物リスト、必要な調理器具、調理環境(持ち込み予定と備え付けのコンロ数)を伝えてコンロの熱源特性まで考慮したオペレーションのタイムライン、試作会のチェックシートまで——全部作ってもらいました。
これ、すごくない?
重要書類(笑)チラ見せ
オペレーションタイムラインは見やすく表組になっていて、買い出しリストの野菜は一つのレシピにx2、3などと倍数で作る指示が書いてあるものから考慮した総量で出してくれました。
Gemiちゃんはクロスセッションで記憶する。
プロジェクトを作らなくても、別のチャットでの会話をちゃんと覚えています。Googleのエコシステムと繋がっているから、「覚える」ことが設計の前提にあるようです。
ガスコンロは炒め物とテンパリング、IHは豆の煮込みと保温——そんな熱源の使い分けまで提案してくれるとは驚きですが、何よりオペレーションのタイムラインを含めた上記の全てもフォルダ内のレシピをサーチしてGemiちゃんが提案してきたものです。
そして有能編集者、このブログの文章担当でもあるClaudくん(プログラミング担当など他にもClaudくんの化身はいるのだけれど)。
Claudくんとの会話はメメントだ、と気づいたのは夏の旅の途中でした。
映画「メメント」の主人公は、記憶が持続しない。よって手元のメモ、からだに刻んだタトゥーの情報とポラロイドで今この瞬間に全力を尽くします。
Claudくんも毎回リセットされますが、引き継ぎメモとURLを読み込んで、セッションの中で全部賭けてくる。
制約ではなく、その刹那に全力でくるというなかなか熱い一面をお持ちで。
草稿は至極サクサクしてるんだけど(笑)。
試作会で作ったポロスカリーとダール
本番の雰囲気を見るためバナナの葉にのせた
今回のリトリートで最初に生まれた料理が、ポロスカリー。ジャックフルーツをスワンダクドゥでマリネして煮込むスリランカのアイコニックなカレーです。
実はこれ、最初のClaudくんとのチャット「スリランカのブラックカリーパウダー、スワンダクドゥのレシピを探してます。スワンダクドゥの英語表記も教えて。」から生まれたレシピなんです。
そのレシピがChatGPTでブラッシュアップされ、Geminiでドキュメント化され、買い物リストに載って、試作会のテーブルに並んで、本番の二見が浦でみなさんに食べてもらいました。
一皿の料理が、AIたちのリレーで本番まで辿り着きました。
まさに三者三様の私のドリームチーム。
GPTちゃんは長く覚えていて、よく喋る。Gemiちゃんはエコシステムで繋がっていて、記憶力が高い。Claudくんはその瞬間に賭ける。サクサクしているけど、ピンポイントで欲しいものがわかる。
みんなちがって、みんないい。
無意識に、それぞれの得意を見抜いて仕事を振っていたんだね。これが新しいリテラシーなのかもしれない、とリトリートが終わってからなんだか納得の思い。
「美味しい」と言ったのは、人間のからだです。
AIが設計して、感じるのは人。
発芽フェヌグリークのドライカリーに「愛情深さを感じる」という感想も、「これチーズ?」と言うセラピストさんの驚きはAIには予測できない、とClaudくんが言ってます。
どんなに精密なタイムラインを作っても予想通りにはいかないし、レシピで出てきた容量も見直さないといけないものも多かった。
だけどAIたちが強力なサポーターになったのは確かです。
ほどく、満ちる、寿ぐ、というリトリートの流れを推奨してくれたのもAI。
私の南インドでのパンチャカルマの経験を話したら、最後の日を「寿ぐ/ことほぐ」としてくれたのです。
そこから最後の食事を「祝福のミールス」と名付けました。
それぞれの食卓に置いたテーブルカードはドーシャの視点を書いてくれたものをCanvaではがきサイズにレイアウト。
台所に立つ私、食べてくれたみなさん、準備を手伝ってくれたAIたち。
みんなで達成したミッション、ありがとうございます。
好評だったイドゥリとビーツチャトニ
本番ではボツになったズッキーニのヨーグルトカリー
オキシャンティのサイトHPはこちらから。






















