へバーデン結節の予防と改善 | 王気功 オフィシャルブログ 「医者仁術」

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様々な病気で王気功に来られる患者さんとの日々と東洋医学豆知識や養生法、中医学、医療気功による治療を紹介していきます。

へバーデン結節は近年大変増えている疾患ですが、ひどい腫れで病院に行かれる方よりも老化現象とあきらめ、放置される方も多くおられます。

この病気になると、指の第一関節が赤く腫れ、指の背側にコブができ、その後変形し曲がってしまいますが関節リウマチとは別の疾患です。男女比は約1:10で圧倒的に女性が多いなどの特徴があります。

西洋医学では完治できる治療法はありません。

東洋医学の観点からへバーデン結節の原因と対処法、予防法を紹介いたします。

1)主な原因は内臓の冷えと関節の過労による末梢循環の悪化です。
いつも手足が冷たい方、指先を使う仕事が多く過労状態にある方に出やすい傾向があります。

2)腫れがある場合でも冷やすことは厳禁です。関節の腫れは無菌炎症です。関節部分に溜まっている湿気や冷えなどの「六邪」を取り除くことで痛みが治まります。

3)指先の過労に気を付け、冷たいものに触れないようにすること、末梢循環の流れをよくすることが重要な予防法です。
現代人の生活に冷蔵庫は欠かせませんが、中国の陰陽思想では女性はもともと「陰」、冷えの入りやすい体質ですから冷凍や冷蔵品の取り扱いには注意が必要です。
できるだけハンカチなどを利用して直接触れない習慣をつけることをお勧めします。

日本の家事労働はその9割を女性が担っています。炊事洗濯など男性に比べて圧倒的に水に触れる時間が長いのです。そのため「湿」の邪も入りやすくなります。「湿」の邪は関節部分に留まり、炎症を起こしやすくします。
水仕事ではビニール手袋を上手に活用し、水に触れる時間を減らすことが関節炎だけでなく、皮膚の保護にもつながります。

最も大切なことは、十二経絡の気の流れを改善し、血流を改善することです。

関節炎は老化現象なので仕方ないとあきらめずに、予防と正しい対処法を知っていただきたいと思います。

                                (担当:前田)

当院のへバーデン結節患者さんの指
左手小指に腫れとコブ、腫れのない指にも痛みあり