知らなかった!? チタンの優れた特性「光触媒」 ウイルス防除にも | ヒト・モノ・アソビ... 人生を楽しく快適にしてくれる素敵なものたち

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サイクルと山遊びのオキドキライフスタイルから発信

スポーツサイクルにおいてチタン製のフレームは軽量、靭性、耐久性、そして耐腐食性など非常に優れたものとして捉えられています。ただし、その加工性により価格の面ではちょっとした勇気がいるものとなってしまっています。決してレアな金属ではないチタンですが、その素材(パイプ、線材、板材)の供給が他の金属よりも限られている上、それらを加工して製品を作ることができる製作者も少ないことなどで割高な現実となってしまっているのです。
 
 
「金属、チタンの殺菌作用」
ところでそんな高性能なフレームとしてのチタンですが、それ以外の特性として「光触媒」という作用(機能)があります。自転車、に限っての特性ではありませんが、他の金属にはない、利用されていないチタン独自の優れた特性です。
チタンの光触媒作用とは、簡単にいうと光が当たることでいくつかの作用を示すものですが、その中でも注目したいのがその「殺菌作用」です。
チタンにだけでなく、台所やふろ場の「ヌメリ」を防ぐ銅製のメッシュや銀食器やシルバーアクセサリーに殺菌作用があることが知られて利用されています。それ以外にも金やプラチナ、鉛などにも殺菌作用があります。「金銀銅」とその順番はともかく、これらの金属が古代から装身具(アクセサリー)として高貴な身分の人の身につけられてきたことにはこうした理由があるのかもしれません。これらの金属に「殺菌作用」があるとはいえ、実はそのメカニズムの詳細は具体的にまだ解明されていないそうなので、しかもあくまで「イオン化」した状態での殺菌作用だそうです。
ところが、チタンの、厳密には酸化チタン(TiO2)の光触媒に関しては光(紫外線)の照射を受ければ強力で効果的な「殺菌作用」を示すのだそうです。 この光によって殺菌作用が発動する、というのが他の金属には(あまり)ないチタンの特殊な性質なのだそうです。
 
 
「酸化チタンの光触媒とは」
触媒、の意味についてはは後回しにするとして、「光触媒」ではどんなことが起こっているのでしょうか? 酸化チタンに波長の短い光(紫外線)が当たると、その光エネルギーによって酸化チタンの物質中の「電子」が飛び出します。電子が飛び出し、つまり電子が欠けたことにより「正」の「電荷をもった孔が生じます。この穴を埋めるために酸化チタンの表面の水、水蒸気(H2O)から電子が奪われ、酸化力の強い「OHラジカル」と呼ばれる水酸基が生まれます。OHラジカルは自らの安定化のために雰囲気中の有機物、つまり菌や汚れ、油などから電子を奪い、分解してしまうのです。菌が分解(酸化)され無力化してしまうので「殺菌作用」となります。菌だけでなくウイルスなども同様に分解し、無力化されてしまうです。
この酸化チタンの光触媒による「殺菌作用」はすでに様々な場面で活用されているようです。例えば高度な無菌状態が望まれる病院の手術室。壁や床には酸化チタンを含むコーティングが施行されているようです。台所やトイレの「抗菌」などにも応用されているとのことです。アルコールや塩素でも除菌、殺菌は可能ですがこれらは蒸発してしまえばその作用もなくなってしまいますが、酸化チタンの水溶液であれば吹き付けてその効果を、水分が蒸発しても酸化チタンがその表面にとどまりますので常に「防菌」が持続します。身体に無害ですの直接手や顔に吹き付けて殺菌や防菌ができます。
    

「あれ?チタンでなくて酸化チタンの話になってる!?」
はい、途中から酸化チタンに話がすり替わっていました。チタンが酸化したものが酸化チタンですが、チタンは錆びる(酸化す)の? チタンは錆びないのじゃないの? 「錆び」の定義やイメージにもよりますが、チタンは非常に酸化しやすい金属です。しかし酸化しても鉄のように進行して分解してしまうわけではありません。むしろ表面がすぐに酸化することでその酸化被膜が保護膜(不動態といいます)となってそれ以上の酸化(腐食)が進まないことを指して「チタンは錆びない」といわれるわけです。つまり一般的に「チタン」といわれるものはその表面が酸化チタン被膜に覆われているわけですから特に区別して考える必要はなさそうです。酸化チタンの特性は通常のチタン製品にも当て嵌めて考えてよさそうです。
 
「殺菌作用をどう活かすか」
オキドキライフスタイルは自転車販売・修理業ですが、同時にアウトドアスポーツの、つまり登山やアウトドア、キャンプ用品の販売もしています。これらのアウトドアでの活動において水道や衛生状態が十分ではない環境もあります。調理や食事の際に使う炊事用具や食器類、主に軽量のアルミやプラスチックが多く使われることもありますが、もし十分な洗浄が可能でないのであれば殺菌や除菌について配慮する必要があります。例えば食器やカトラリーがチタン製品であったら…衛生的に不安な状態でも加熱や、そしてこの光触媒による殺菌作用が活かされることになります。
また、開店当時から取り扱っている商品として「チタンアクセサリー」があります。チタン製のネックレスやブレスレットです。アウトドア商品はともかく、「ジテンシャ屋がなぜ?」といったところですが、これも上述の「光触媒」に注目したご提案というわけです。装飾については関心はありませんが、自転車やアウトドアスポーツは多量の汗をかくことが多いです。汗をかく運動は身体にとっては非常に良いことですが、例えば汗によって発する臭い… これは人間の身体表面にある常在菌が汗によって活性して発するものですが、すべてではなくとも幾分の殺菌をできれば臭いの発生を抑えることができます。あるいは光触媒のない他の金属や他の材質(特に樹脂類)はむしろ細菌の巣窟となってsしまっていますが、チタンノアクセサリー自体には細菌が付着し続けることは不可能で、常に衛生的です。これらのアクセサリーを首に着けていれば首周りの、手首に着けていれば手首周りの浄化、殺菌が常にできることになります。できれば身体には付着してほしくないウイルスも不活性化することができます。 
楽しく、健康的なライフスタイルのためのバイクライド、なのですから健康に関しての自衛行動も大切なものと考えています。
 
*チタンネックレス、チタンブレスレットは鎖種や留め具を選び、長さを指定いただくことで製作いたします。


このフレームの表面全体が「酸化チタン」ですから
手が洗えなくてもフレームを握れば殺菌ができる…
 

酸化チタンの水溶液も販売されていますが、今は
入手が困難です。状況が安定すればオキドキ
ライフスタイルでの取り扱いもするかもしれません。

オキドキライフスタイルでもアウトドア(キャンプ)
用にお勧めしているチタン製の食器類
十分な水の確保や洗いができなくても殺菌できる、というわけです
「軽さ」のためだけではありません、重要な意味があります。

 

チタンブレスレット
左から:①ボール鎖15+クラスプ
②アズキ+クラスプ
③喜平1250カット+中留
④喜平1250+中留
”1250”はは幅が1㎝ほどあります。
 
 

ネックレス
左から: ①喜平112+クラスプ
②アズキ+クラスプ
③ボール鎖23+コネクタ
④ボール鎖15+コネクタ