詩『言葉の街から』 対話シリーズ
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例えば「ワクチン」という言葉は
科学的な概念で
中性みたいに見えていた
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「ワクチン」のドアを開けて中へ入っていく
いろんなイメージ流が渦巻いている
こちらに寄ってくるものたちがいる
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さらに中を進んでいくと
ワクチンを打って
からだがおかしくなったり亡くなった人もいる
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医療者の中にはワクチンに伴う死は0.0001%に過ぎないと
クールにスルーする者たちがいて
しかも因果関係不明を振り回す
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ほんとうは因果関係評価不能は
科学の現在の恥なのに
なぜかなんか得意げだ
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科学がオープンさを閉じて
なにものかと手を結ぶと
いろんな濁ったイメージ流が社会に巻き上がる
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人の体の内の自然の機構が
まだよくわかっていない
江戸期の「種痘を打てば牛になる」はまだまだ笑い話ではない