詩『言葉の街から』 対話シリーズ
6005
気にもしなかったこと
が指摘されると
ひとつのスペクトル帯が現れ座る席を問われる
6006
農業中心からサービス業中心へ
ガラガラと入れ替わり
人は人を過剰に気にするようになった
6007
以前は作物と静かに目で対話しながら汗を流し
年中行事や祭を除けば
あんまり他人との行き来もなかった
6008
木々や作物の自然波の呼吸から関わり合う人間波の呼吸へ
産業社会の転換が
絶えず人の心にさざ波立てている