「大きい神社に行かなくても、厄祓いができますか?」
と先日、お電話でお尋ねがありました。
「勿論出来ます。社殿が大きくても、そうでなくても、同じ厄祓いです」
というのが御返事です。
それどころか、仮に小さな神社だとしても、一番の地元の氏神さまにお詣りになることは、本来的にとても大切で、大変良いことです。
お話を伺ってみますと、イメージとして、
有名で大きな神社にお詣りするのが、より礼儀を尽くしたことになり、近所の小さな氏神さまにお詣りするのは、手抜き、
――とまでいうと語弊がありそうですが、
「正式ではない」という気分が、おありだったということです。
なんとも残念なことですが、もしかしたら初詣などに関しても、
そのようにお感じの方々がいらっしゃるかもしれません。
冒頭に書きましたように、むしろあらゆるお詣りは、
最も身近な、居住地区の氏神さまにお詣りすることこそが本筋です。日常、そば近くでお守りくださっているのは、まずは氏神さまです。お正月の初詣も同じで、氏神さまへの感謝こそ、とても大切なことです。
勿論、新年や、その他、節目節目のお詣りは「晴れの日」ですから、普段はお詣りしたことのない、有名な神社に出向いてみよう、というのも良いことです。
遠隔地であっても、個人的な崇敬神社を持たれるのは素晴らしいことですし、一生の記念に、例えば伊勢神宮で祈願をしたい、というのも意義あることです。
しかしそれが生きて来るのは、普段から氏神さまを大切にし、お詣りしている、という日常があってこそと思います。
社殿の大きな神社にだけ、立派な神さまが祀られていて、
そのほかの小さな神社の神さまは大したことがない、
などということは、決して、決してありません。これこそ大きな誤りです。
実際的な面では、参拝者が常に大変多い大きな神社になりますと、多くの場合、予約等なしでいつでも祈願が可能であるというのは有り難いことで、境内で写真撮影する場合にも、豪華で広々としていて、写真映えする、という良さはあります。
一方で、大勢一度に拝殿に集められ、異なる祈願も合同で為されることが大半です。
これに対して、地元の氏神さまは、社殿そのものは質素かもしれませんが、修祓→献饌→祝詞奏上→玉串奉奠→撤饌、等の正式なひとつの祭典が、最初から最後まで、おひとり様のためだけに、
あるいはひとつの御家族さまのためだけに行われますし、祝詞も、それぞれの御祈願内容に合わせた個人的なものにすることさえ可能です。
岡崎神社としましても、その護持運営にあたりまして私ども職員は、常に、地元の氏子さんの皆様方を初め、お詣りになる方々とともにあることを心がけています。
原則的に、おひとりずつ・ひと家族さまごと、の祭典になりますので、御祈願内容によっては御予約の段階で可能な限りお話を伺い、それぞれの御事情を読み込んだ、最も相応しい祝詞を御用意し、奏上するように努めております。
「特にこのような点が心配なので、お恵みを乞い願いたい」
等のご希望がおありの場合は、どうぞ仰ってください。