昨日の確定申告話の続きのようになりますが、
通常、副業が禁じられている公務員でも、神職を兼ねることは認められています。
公立学校の教諭や、昔でしたら国鉄職員などで生計を立てながら、
同時に神社に奉職されているという神主さんも、よくありました。
なぜ公務員でも兼業できるかというと、神仏に仕える仕事は、
お金を稼ぐのではなく、「奉仕」である、と見なされているからです。
私の高校時代には、先生の中に、お寺のご住職さまでもある方が何人かいらっしゃいました。
お寺のほうで、急にお通夜が入ったため担任の先生がお帰りになり、
「帰りのホームルーム」に副担任の先生がかわりに来られる、
ということがあったりしましたので印象に残っています。
そういう意味では、神仏に仕える場では「勤務時間」の概念もありません。
たとえば伊勢神宮で、二十年に一度の式年遷宮が行われるときなど、
この大事業にあたり、職員は皆、遷宮祭が近づくにつれて
毎日、家に帰れないどころか睡眠時間も足りないほどの多忙になりますが、
労基に通報する人など誰も居ません(笑)。
なぜならば、彼らは労働者ではなく、全員、奉仕者であるから、
労働基準法違反ではないのだ、とのことです。