お正月行事から節分まで終えましたので、少し、落ち着きのある季節がやってきました。
ようやく時間ができまして、いろいろと反省も込めて振り返っているところですが、
このところ毎年、悩ましく思っているのが、1月1日の、歳旦祭を執り行う時刻です。
今更で、季節外れの話ですが、ここ数年の積み残し課題で、気に掛かっています。
歳旦祭(さいたんさい)とは、元旦祭と同じことで、
1月1日に、新しい年を迎えて、氏神さまに年の初めの寿詞(ほぎごと)を申し上げ、
その年の多幸を祈り、いっそうのお導きとお恵みを乞い願う祭典です。
全国各地の神社で行われますが、その実施時刻は各々の習慣や状況により異なります。
岡崎神社の歳旦祭は、ここ数年、真夜中の、午前1時から行っております。
歳旦祭は、その祝詞の中に「朝日の豊栄昇り(とよさかのぼり)に」とありますので、
初日の出を迎えた時刻に奏上するのが、最も相応しいのではないかと
私(=宮司)は個人的には感じております。
実際、昭和の中頃までは、岡崎神社では元日の早朝に歳旦祭を行っておりました。
遙かな記憶ですが、午前6時頃だったのではないかと思います。
その後、ご参列になる方々の御都合も考え、先代宮司が
「岡崎神社の祭典はすべて、原則として、午後1時30分開始」
と定めました。今も、例祭をはじめ、大半の祭典がこの決まりに従っております。
先代宮司の時代には、歳旦祭も同様に、午後1時30分となりました。
しかし、年々、御参拝の方々の人数が増え、厄祓などの御祈願の希望も集中し、
1月1日の午後1時半は、社殿も境内も大変な人出となり、
間に祭典の時間を取ることが難しくなって来てしまいました。
社頭祈願の御希望が途切れず、歳旦祭が開始できないまま、
宮司が地区内の飛地境内社の歳旦祭に出かける時刻が来てしまい、
諸々が終わって閉める直前の、夕方5時過ぎに、やっと歳旦祭を行った年もありました。
一年の最初の祭典が完全な「後回し」になるのは、本末転倒だと恥じ入る思いでした。
それで苦肉の策としまして、近年は、
元日、日付が変わってすぐの午前1時から歳旦祭を行うことに致しております。
祭典は、やはり最初に時間をとって十分に行うべきと思いますし、
時刻を固定しませんと、氏子さんの皆様に御案内することもできません。
上記のような経緯と事情ですので、真夜中の時間帯にはなりますが、
おいでになれる方は、どうぞ社殿で歳旦祭にご参列戴けましたらと願っております。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。