各地区のお祭りに参りますと、準備をされる方々が「お供え」の内容や並べ方について
いろいろと心配され、試行錯誤をされていることを感じます。
何と何をお供えすれば良いか、お三方(さんぼう)の並べ方はこれで良いか、
等々、よく地域の総代さんや世話人さんの方々からご質問があります。
どのようなお祭りでも、必須アイテムは「米」「塩」「酒」「水」です。
この四品は最も重要なものとされています。
私たちが生きて行くためにも「米」「水」「塩」は欠かすことのできないものですから
(人によっては「酒」もですね!笑)、神様がお恵みくださっているものの中でも
一番大切な、価値あるものを、お供えとして必ず捧げるという考え方であろうと思います。
そのほか、「海のもの」「山のもの」を適宜、お供え戴くのが一般的です。
「海のもの」は「鯛」が定番ではありますが、例祭当日に気温が高いと傷むのが心配だったり、
祭典後にお下がりとして分けるのも難しい等、扱いに配慮の要る点が多いので、
「いりこ」「昆布」など乾物等で代用されるのも全く構わないと思います。
また、生魚でなく焼いた魚でも、作法上問題がある訳ではありません。
「山のもの」は野菜・果物等です。彩りが美しいと祭典としても華やかになります。
では祭壇でどのように配置すれば良いかですが、これがまた、様々な考え方があるようです。
とりあえず、最重要である「米」が最上段の「真ん中」というのはどのような場合も変わりません。
その向かって右側に、三方(さんぼう)に乗せた酒や水、塩などを置き、
向かって左側に魚(尾頭つきの場合は、神様から召し上がって戴く向きに置きます。
魚のお腹を神殿に向け、向かって右が頭、左が尾、になります)、
下の段の右半分に野菜、左半分に果物、の三方を複数ずつ配置することが多いですが、
ひとつでも外れたらルール違反、などということはありません。
本やインターネットで調べてみても、様々なお供えの仕方が出ています。
大切なのはお供えをする「心」であって、見栄えが問題なのではありません。
その神社なりに長年、つづけてきたやり方は尊重されて然るべきですし、
お供えものの内容も年によって異なることでしょう。