独自化すると言うことは覚悟がいると言うこと | 老舗ニット会社三代目社長岡崎博之の自分らしく事業承継

老舗ニット会社三代目社長岡崎博之の自分らしく事業承継

東京の下町・墨田区・両国で、糸とセーターを売っている [丸安毛糸]の3代目社長です。 経営者の視点、後継者の視点、アパレル業界人の視点・・で気づいたこと、そして、自分らしく事業承継していく方法を書いています。みんなで一緒に元気になれるようにお伝えしていきます!

こんにちは。

た~くさん過ぎるニットと、もうお腹いっぱいに思うほどの糸や編地に囲まれて
とっても幸せな香港です。

何部屋にも分かれて、帯多々しい数のセーターのサンプルを見ていると壮観ですよ。

だって、何と言ってもセーターの世界の一大産地ですからね。
日本で売っているセーターの98%は、海外生産。
また、その多く、と言うかほとんどを作っているのが、中国になります。

そんな産地だから、製造メーカーさんだって数えきれないくらいあるし、
素材だって、もう数えきれないくらいあります。

そう、ここが、世界のメジャー、王道になります。

メジャーだから、当然競争は激化しているけれど、ここにいて、ここで売れば多くの売上を得ることが出来ます。

多くの数量を売る、多大な売上を作ることが目的であれば、まさにここ中国なんです。
一方で、競争が激しいので、値段は厳しいけれど、ここで勝っていくしかない。

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20階建てくらいの、こうした大きなビルの中に、ニット製造工場の事務所、
ショールームがあります。

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さて、私たちは、日本で全く違う立ち位置で、同じニットと言う世界にいます。

メジャーでも王道でもない、ここ日本にいます。

それに、糸とセーターと言うモノは売っているけれど、ただモノを、数量を売っているのではなくて、「ニットの楽しさ」を伝えたり、教えたり、一緒に作り上げたり、、、
全く違う角度からアプローチをしています。

でもこの考え方はメジャー、王道からしたら、、、稀です。
たぶん、理解はしてもらえないと思います。(笑)

「ん???何を言ってるの???」
「そんなんで、売れるの???」
「どのくらいの量が出るの???」
「何甘いこと言ってるの???」

香港で話をしていると、
どうなんだろうか、、、間違えているのかな、、、それではダメなのかな、、、

不安になります。(笑)

でもね、、、

私たちは、独自化をしています。
私たちは私たちの想いで考えで、ニットを楽しんでいます。

香港で、市場調査をたっぷりしました。

世界のメゾンのブランド、一流ブランド、デザイナーの高級品、ファッションブランドと
呼ばれるもののニット、セーターをたっぷり見てきました。

素材は?
テキスタイルは?
色は?
作り方は?
デザインや、創造性は??

それはそれは、へ~って思わずうなってしまうモノ、これって可愛いよね~~って
思わず声に出してしまうモノ、これ、次の秋冬で作ってみたい!!って思うモノ。

スタッフと皆んなでたくさん見て、触って、お店ではとってはいけない(笑)写真を
怒られちゃうかも、、、ヒヤヒヤしながら撮り、記憶してきました。

ブランドの行方、アパレルメーカーの行方、、、
メジャー、王道、、、

そこからは、もしかして外れているかもしれない。

でも、多くのセーターや編地を工場で見て、お店ではそんなことをして来た
自分たちは、単純にとっても楽しかった。

とても高いものになってしまったり、もうそんな中途半端な高いものは
売れなくなり、存在しなくなるのかもしれない。

でも、それも一つの独自化。

王道、メジャーから外れ、自分たちの想いでいく道が独自化。
時には不安になり、自信も無くす時もあるけど、それでも自分たちが好きで、
楽しくやり続けることが独自化なんです。

だから、、、

独自化すると言うことは覚悟がいると言うこと

そうなんです。

他と違うことを探して、それをやれば独自化できる、と言う単純なことではないと
思います。

独自化は探してそれを作るものではなくて、あくまでも自分たちは、これでいい、これがいい、これが楽しい! と心から思えることなんだろうな。

私たちは、これがいいんです。

何年振りか、わからないくらい久しぶりの香港で、そんなことを考えていました。


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