須迦利岳からひたすら下り、「持経小屋まで10分」の看板がありました。結論から言えば15分掛かりましたが(^_^;)
持経小屋です。写真を撮った後、最後の最後に……(・_・、)
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足を引きずりながら小屋に入りました。
持経小屋は、昨年改修工事を終えたらしく、大変綺麗な小屋です。収容人数は20名。
非常食として、ラーメンやごはん、薬品やコップから何から何まで置いていてくれています。
小屋に入ると、先客がおひとり。行仙小屋に行く予定だったが、足が痛くなり、ここで断念、明日下山します、とのこと。私の到着1時間後に、静岡県で木こりをしているという、若い男性も到着。行者還から行仙小屋を予定していたが、暗くなったのでここで泊まる、との事。
水がポリタンクに汲んである、との情報でしたが、10㍑がひとつだけ。他の2人は自分の分だけ汲んで来ましたが、私は20㍑ポリタンクを汲みにいきました。
足は痛かったですが、水場まで400mほどと言うことなので、頑張りました(^^ )強制もできませんからね。
囲炉裏もあり、薪ストーブもあり、毛布もあり、トイレも綺麗と言うこと無し(*⌒▽⌒*)新宮山彦ぐるーぷの皆様には感謝するしかありませんm(_ _)m
各々夕飯をしてから、他の2人は晩酌(^_^;)
私は修行の身なのでご遠慮しました。
携帯が入らないので、ラジオで天気予報を聴きました。明日は本降りの雨になる、との事。左足首はテーピングしたとしても、翌日も20キロオーバーの行程。タイムスケジュール通りにいくとは思えない。翌朝の天気予報と足の状態で考えるとして、就寝しました。
持経不動堂。まずは勤行をしました。
立派なお不動さん、観音様、四天王像が祀られ、役行者像のパネルが祀られていました。
南奥駈を復興させようと、この持経小屋を建てた、前田勇一氏です。
ラジオで天気予報を聴くと、お昼前から本格的な雨になります、との事。タイムスケジュールでは、お昼前に、南奥駈中、一番の難所・地蔵岳。多くの行者さん、南奥駈に詳しい登山者から、初めてで、単独で、雨の場合は地蔵岳には行くな!と言われていました。足の状態はテーピングでマシですが、タイムスケジュール通りに進む自信もなく、エスケープルートが一番良い、持経でリタイアした方が良い、と決断、残念無念ですが、下山する事にしました。
本当に悔しい思いです。
悔しいですが、これから持経小屋に来る登山者が水が無いと困ると思い、私の分まで頑張って欲しい思いから、水を30㍑汲んでおきました。
持経小屋から、麓の下北山村の池原まで、約13キロ。前半はダート、写真の車止めゲートから暫くすると舗装路になりました。道は一本。迷うことはありません。
石ヤ塔。
思いがけないダイナミックな光景に、暫く休息、見入ってしまいました。
持経小屋から、2時間30分、池原まで下りてきました。バス停に行き、帰りのバスの時間をチェックしますと、これから北山村方面に行くバスが来るようなので、念願の場所に向かうことにしました。
来たかった~~(*⌒▽⌒*)大峯禅定の秘所・池神社です。御祭神は市杵島姫命、と取り敢えずなっていますが(^0^;)本来は役行者を祀る行者堂です。現在も本殿には役行者像が祀られているそうです。
本来の信仰の対象はこちら。明神池です。池峯大明神として篤い信仰が昔から現在まで続いています。奈良県下で最大の天然池でもあります。
役行者が修行して、ここに水神を祀る祠を建てたそうで、大峯の秘密の行場、と言われていました。
明神池には七不思議があります。
①入る谷無し、出る沢無し。
②神社前の国道も神域なので、霊柩車は通ってはならない。
③池に石を投げると雷雨になる。
④鯉や亀を殺めると天罰がある。
⑤神域の木を伐ると祟りがある。
⑥「浮木様」が現れる。
⑦水神の龍が立ち昇る。
②~⑤はさもありなん、と思いますが、①⑥⑦は不思議ですね。⑥は4mほどの白い木で、草が繁り、上に亀が乗っているそうで、2011年6月に目撃されているそうで、⑦は1995年に目撃されているそうです(^o^;龍??巨大な白蛇だったそうですよ(^ー^)
明神池にて勤行をして、遊歩道で明神池を一周して、池原まで戻りました。
下北山温泉きなりの湯、きなり館です。お昼過ぎでしたが、空いていました。
天然温泉で、アルカリ性で良いお湯でした。もちろん、露天風呂もサウナもあり、疲れが取れましたし、汗臭い身体もスッキリ(^0^;)
レストランで下北山村特産の「下北春まな」をふんだんに使った「まなうどん定食」を頂きました。美味しかったですよ。
大広間でゆっくりして、温泉スタッフの皆さんとお話をしたりして、楽しい一時が過ごせました。
下北山村の皆さんは、本当に親切でした。道を聞いたおばあちゃんやお母さんも親切でしたし、会話も楽しかったですし、温泉スタッフのお母さん、お父さんも親切でした。また訪れたい村になりました。
今回の奥駈は、途中断念と悔しい思いをしました。今回の失敗を踏まえた上で、来年、必ずここに戻ってきて、残りの奥駈道を踏破したいと思います。