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今回も独断と偏見で胃薬について解説して参ります。


皆さん、胃薬と言えば何をを思い浮かべますでしょうか。


自分は太田胃散とキャベジンです。やっぱりCMの影響が強いです。他にもセルベールとか。


ここ数ヶ月、新しいタイプの胃薬がCMに登場しましたよね。


タケプロンSパリエットSオメプラールS

※他にもネキシウムがあるんですが、何故これだけ市販されてないのかは謎です。


これらは制酸剤

胃酸分泌を強力に抑える胃薬です。

最初に市販化された制酸剤であるガスター10よりも強い上位互換と言えるでしょう。


制酸剤は上述した太田胃散やキャベジンやセルベールとは全く異なり、本当に胃の症状を軽減し、胃潰瘍すら治せる有益な薬です。


に制酸剤の効果が乏しい場合は胃潰瘍や逆流性食道炎は否定的と言えるくらいです。


制酸剤が登場する1980年代以前は、吐血した胃潰瘍の治療には、鼻から胃に管を入れて牛乳を投入していたそうです。嘘か本当か知りませんが、最初のボスが言ってました。


もちろん今はそんなことやってませんが、いずれにせよそれくらい制酸剤はエポックメイキングな薬だったんです。


ではまずはその制酸剤について説明させていただきます。


【制酸剤ランキング】

・強さ順に3つに大別されます。

①H2ブロッカー(H2RA):効果弱〜中

※出典:武田薬品工業株式会社

・胃酸を分泌する細胞のヒスタミン受容体のみをブロックして、胃酸分泌を抑制します。

・弱いとは言え画期的な薬でした。この薬の登場により胃潰瘍や十二指腸潰瘍で亡くなる人が劇的に減ったんです。

・種類としてはファモチジン(ガスター)、シメチジン(タガメット)、ロキサチジン(アルタット)、ニザチジン(アシノン)、ラフチジン(プロテカジン)などがあります。.

・尚、ラニチジン(ザンタック)は発売中止となっています。

・外来では、胃もたれや心窩部痛(キリキリするなど)に対して最初に処方するイメージですね。胃カメラで胃潰瘍や十二指腸潰瘍が明らかになれば下記のPPIやPCABに変更します。

・効果はそこまで長続きしないんで、1日2回で内服します。

・例:ファモチジン(20mg)2錠分2朝夕


②PPI:効果


※出典:武田薬品工業株式会社

・胃酸を分泌する細胞の蛇口そのものを締めます。

・胃酸が出る現場で活性化され、最大の効果を発揮します。このため食事の直前に内服するのがベストとされています。

・種類としてはオメプラゾール(オメプラール)、ランソプラゾール(タケプロン)、ラベプラゾール(パリエット)、エソメプラゾール(ネキシウム)があります。ただ正直オメプラゾール(オメプラール)はやや弱いですねぇ...。この3つならタケプロンパリエットを使います。

・外来では、胸焼けで逆流性食道炎が疑われる場合、食後心窩部痛や空腹時心窩部痛で胃潰瘍十二指腸潰瘍が疑われる場合、胃カメラで胃潰瘍十二指腸潰瘍が明らかになった場合などに処方します。

・ただ潰瘍に対する治療ではPCAB登場以降出番を奪われつつあります。早く確実に治った方がいいのは間違いないですからね。

・効果は長いので1日1回で内服します。逆流性食道炎では1日2回内服することもあります。

・逆流性食道炎:ラベプラゾール(10mg)1錠分1朝

・胃潰瘍:ラベプラゾール(20mg)1錠分1朝


③PCAB:効果


※出典:武田薬品工業株式会社

・胃酸を分泌する細胞の蛇口そのものを締め、更に現場で活性化されずとも常に安定して効果を発揮します。現時点で最強の胃薬と言っていいでしょう。

・種類は日本ではボノプラザン(タケキャブ)のみです。

・外来では、PPIでは効果が弱い逆流性食道炎、黒色便を伴う心窩部痛など出血を伴う胃潰瘍十二指腸潰瘍が疑われる場合に処方します。もちろん胃カメラで潰瘍が明らかになった時も。

・PPIと同様効果は長いので1日1回内服です。

・逆流性食道炎:タケキャブ(10mg)1錠分1朝

・胃潰瘍:タケキャブ(20mg)1錠分1朝


どうでしたか。こうして見ると制酸剤は最強のタケキャブを除いて市販化されてるんですね。医者にかかれない時は薬局でパリエット、タケプロンを買ってもいいかもしれません。


さて、他の胃薬は上記の制酸剤登場で完全に脇役化しちゃいました。それでも、潰瘍やびらんや逆流性食道炎など明らかな病気がなくともなんか調子が悪いという場合に使われます。


【粘膜保護剤・消化酵素】

※出典:武田薬品工業株式会社

粘膜保護剤

・粘液を増やしてくれますが、効果は強くありません。少なくとも潰瘍を治す力はありません。制酸剤の補助として使ったり、胃が悪くならないように予防的に使われるイメージですね。昔はよくロキソニンと一緒に出されてました。

・商品名はムコスタ(レバミピド)セルベックス(テプレノン)。ちなみに市販のセルベールはセルベックスと同じです。

・例:ムコスタ(100)3錠分3毎食後

消化酵素

胃もたれ食欲低下油っぽい下痢に使うイメージです。いわゆる消化不良の症状ですね。

・商品名はベリチームリパクレオンです。

・例:リパクレオン12cp分3毎食後


【消化管運動機能改善薬】

※出典:武田薬品工業株式会社

・衰えた蠕動運動を元に戻すことで、胃もたれ胃のつまる感じ腹部膨満感を軽減します。胃潰瘍がないけど症状がある時に使います。

アコチアミド(アコファイド)モサプリド(ガスモチン)イトプリド(ガナトン)など。

・例:モサプリド(5mg)3錠分3毎食後


【痛み止め】

・胃の症状には、決してロキソニンなどの消炎鎮痛剤は使ってはいけません。悪化するだけです。

・そこで、胃の表面麻酔薬ストロカインや痛み止めとしてブスコパンなどを使います。激しい痛みがある場合に処方する感じです。

・例:ストロカイン6錠分3毎食後



今回は以上です。少しでもイメージが湧いたら嬉しいです。それでは皆さん、お疲れ様です。



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