※【病気解説一覧】のリンクを記事に最後に貼ってあります。様々な病気や検査について語っておりますので、普段から気になってるものを探していただければ幸いです。
認知症。
よく聞くワードですよねぇ...。
怖いけれどもまだまだ先のこと、自分も正直そう思っちゃってます。そうじゃないってのはわかってるんですけども...。
自戒を込めて解説記事を書いてみました。
是非ご参考下さい。
【実は認知症には色々あるんです】
・下グラフをご覧下さい。
※出典:横浜新都市脳神経外科病院
※出典:東京都
色々と統計はありますが、いずれにせよアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症が3大巨頭なんですな。
今回はこの3つを中心に解説させていただきます。
【最初に物忘れを感じたら】
・少しでもおかしいなって思ったら受診すればいいんです。取り越し苦労だったら逆に安心じゃないですか。
・あと聞いたことありませんか? 一つ前のご飯の内容は思い出せないのは大丈夫。でもご飯を食べたかどうかそのものを覚えてなかったら要注意って。
・これはその通りなんです。短期記憶障害ってやつです。実はアルツハイマー型認知症の最初の症状がこれなんです。是非病院を受診しましょう。
※出典:朝日新聞
【どの科を受診すればいい?】
・まず脳神経内科、或いは神経内科を受診しましょう。なければ脳神経外科でも診てくれることがありますんで電話できいてみましょう。
・診察室では、物忘れの具体的な内容と、他にある症状も全部伝えましょう。認知症の種類を診断するのに非常に重要です。
【どんな検査をするの?】
・まず認知症スケールを行います。クリニックでは簡単な長谷川式認知症スケール(HDS-R)でチェックします。ここで認知症を疑われたら病院の脳神経内科に紹介状を書くことになります。
・病院などで詳細に評価したい場合はMMSEで行います。世界の主流はMMSEです。
※出典:SF -暮らしのOTラボ-
・尚、長谷川式は20点以下で認知症疑い。MMSEは23点以下で認知症疑いです。
・次に神経学的検査です。脳神経内科の先生の腕の見せ所なヤツです。指を目で追ったり、力比べをしてみたり、ハンマーで反射を見たり...。これも認知症の種類を判断するのに重要なんですよ。
※出典:医学的見地から。
・続いてMRIを撮影します。アルツハイマー型認知症の特徴である海馬の萎縮がないか、脳血管性認知症の原因となる脳梗塞や脳出血がないかをチェックします。
・ここまで行えば診断はつくことが多いでしょう。
それでは満を持してそれぞれの認知症についてです。
【アルツハイマー型認知症】
・最も多い認知症ですね。
・原因はアミロイドβというタンパク質の異常蓄積です。脳のゴミなんですがお掃除がうまくいかなくなって溜まって固まってしまうと神経細胞をぶっ壊しちゃうらしいです。
・すると初期から下記症状が現れます。
※出典:東京都
・先ほど書いたように、短期記憶障害で始まることが多いんです。「昔のことは覚えているけれども最近のことは忘れてしまう」のが初期のアルツハイマー型認知症と言えるでしょう。
・既に書いた通りMRIがとても役に立ちます。記憶を司る海馬が萎縮し、周りに広がっていきます。
※出典:FUNMED
※出典:遠隔画像診断
・そして認知症そのものに対する薬の種類が最も多いのがアルツハイマー型認知症です。
・進行を遅らせるドネペジル(アリセプト)、リバスチグミン(リバスタッチ)、メマンチン(メマリー)。そしてアミロイドβを標的にした新薬レケンビ(レカネマブ)、ケサンラ(ドナネマブ)があります。
【脳血管性認知症】
・血管が詰まったり破れたりして起こる、要するに脳梗塞や脳出血後に起きる認知症です。
・ですからMRIで病変の有無チェックが必要です。
※出典:中曽根メンタルクリニック
・特徴的なのは症状です。1日の間でひどい時、落ち着いてる時が急激に変化します。まるで山の天気みたいに。急に怒ったり泣いたり鬱になったりもします(感情失禁)。
・更に、ある分野は完璧にこなせるのに、ある分野はからきし駄目という、まだら認知症と呼ばれるのも特徴的です。これは脳梗塞や脳出血で障害されてる部分とそうでない正常な部分がはっきりしてるからです。
・脳梗塞を繰り返すタイプは、階段状に症状が悪化していきます。
※出典:日本神経学会
・残念ながら認知症としての治療法はなく、脳梗塞や脳出血の治療に準じます。
・いずれにせよ急変する可能性があるんで、すぐに対応可能な病院に通院しておいた方が良いでしょう。
【レビー小体型認知症】
・レビー小体という異常タンパク質が脳に蓄積して発症します。これ実はパーキンソン病と同じなんです。異なるのは蓄積する場所です。
・パーキンソン病は最初に脳幹(黒質)に蓄積するんで運動症状(手足のこわばり、動きの遅さ、手の震え、急に止まれない)が出てきます。その数年から10年後に大脳皮質に広がって物忘れがでます。
・一方レビー小体型認知症は脳幹(黒質)とほぼ同時に大脳皮質にまで広がるんで、物忘れと運動症状(手足のこわばり、動きの遅さ、手の震え、急に止まれない)が同時に出てきます。
・だから神経学的検査が大事なんですね。パーキンソン病は画像検査から分かる病気ではないですからね。
・物忘れは軽いものの妄想や幻聴が多いこと、症状の変動が激しいことが特徴です。
・薬はアルツハイマー型認知症のドネペジル(アリセプト)、リバスチグミン(リバスタッチ)が有効とされています。
・ただいずれにせよ、この認知症もコントロールが難しいんで専門の脳神経内科にかかっておいた方が良いでしょう。
他にも治療で症状の改善が期待出来る正常圧水頭症や甲状腺機能低下症があります。こちらはCTや採血でも分かります。
「わたし認知症かも」とか「お正月に久しぶりに会ったけどお父さん大丈夫かしら」とか思われた方はいらっしゃいませんか?
取り越し苦労でも構いませんから脳神経内科、神経内科、脳神経外科を受診しましょう。
「大きいところはすっごく待つから嫌。親を連れてくのも大変なんだから」という方。
当院でも長谷川式認知症スケール、CT、採血は可能ですし、本格的に診断が必要だ思ったらすぐに紹介状を書きます。いつでもおいで下さいませ。
今回は以上です。
それでは皆さん、お疲れ様です。
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