余計なお世話じゃあああああ! | ヨメトメ戦記

ヨメトメ戦記

2014年10月アルツと診断されて以来、独居を貫いたシュートメと、トメ嫌いな鬼嫁の毒吐き記録。約10年踏ん張ったが、2023年12月頃から急激に進行、ついに2024年6月認知症専門病棟に医療保護入院となる(現在入院中)

入院後、トメ宅は「空き家」になった。

といっても完全な空き家ではなく

家財道具はもちろん、生活用品から衣類から仏壇等々は

すっかり以前のまま残っている状態である。

 

トメがこの先、自宅に戻ってくることは99%無いので

少しずつ片付けという名の処分を始めたのだが、

なかなかどうして、一軒家の片付けは大変なものだ。

なにからどう手を付けたらいいのかわからないまま、

千里の道も一歩からだと、まずは簡単そうな衣類の処分から始めた。

ところが、下着類だけでもゴミ袋大に6~7袋もあって、疲労困憊。

「分類」ではなく、ひたすら「処分」しているだけなのに、なんて量だろう。

昨日までに都合20袋以上は捨てたが、まだまだ衣類が残っている。

生前、しっかり断捨離してくれていた実母はエラかったなあ。。

それにしても、衣類だけでこんなに疲れるとは。

終わりがみえないミッションというのは、気合が入らないものだ。

しばらくはダラダラと、ゆるゆると、

トメ家の空気の入れ替えついでに(消極的w)片付けを進めることにする。

 

さて、そんなこんなで、たまにしかトメ宅に行かなくなった訳だが

めっきり遭遇頻度が下がった町内在住の叔父(トメの妹の夫)から

ある日突然、電話が入った。

トメの入院については、当然、承知している相手なので

その後のトメの様子でも聞きたいのかな、と思いきや。

 

「あの家、どうするつもりなんだ? 誰も住まなくたって、固定資産税かかるぞ。

処分したほうがいいんでねえか?」

・・は???

 

余計なお世話じゃあああああ!!!!!

 

唐突すぎて唖然とした。

トメが入院して、まだ2ヵ月ほどなのに、家を処分しろと?

まだ本人が生きているのに、相続もしていない家をどうにかしろと?

それは今する話ではない。

少なくとも、夫か相続してからのことだろうに。なにを心配してるのか。

 

続けて、叔父はこんなことも言った。

「電気や水道は、もう止めたんだべ? 使わねっても、金かかるぞ」

いやいやいや。

新聞、テレビ、電話、郵便など、考え得るものはすべて手続き済だけど

電気代と水道代がかかっても、これだけは止められないんですよ、

私たちが片付けに入った時、冷暖房や水が使えないと困るでしょ。

説明したけれど、なんだか不満そう。

 

さらにさらに、叔父の話は続いた。

「神社の集金、どうやって払うんだ? 寺の分もあるぞ? 

墓はどうすんだ? 回忌供養とか、ちゃんとやってんのが?」

地元の鎮守の神様については、随時、連絡をもらうしかないことと、

寺については、申し訳ないが当面は法要関係を省略させてもらうこと、

将来的には「墓仕舞い」するつもりであることを説明したのだが、

叔父は声を大にして

「墓仕舞いだって? おめえ、墓仕舞いったってヨ、相当な金かかるんだぞ」

 

その後は、どこで仕入れてきた情報か知らないが

どこぞの寺は永代供養が何百万かかるらしいとか、

跡継ぎのいない家(うちのように子どもがいないこと)は困ったもんだとか、

はなしたところで即、結論が出るものではない話題を

叔父は延々とダラダラと続けたのだった。

 

結局、叔父が心配してるのはすべて「金」のことだ。

ここだけの話、叔父は金にチョーうるさい。

けっこう裕福な地主なのに、昔から金の話ばかりする人で私は閉口していた。

その昔、息子にヨメが来ないことを憂いた叔父は、私に

「毎月10万、小遣いやるっていったら、誰か嫁に来てくれないかな」

と相談をもちかけた。は? と目を丸くした私に対して叔父は、

「・・10万じゃ少ないか、20万くらいが?」

そのくせ、無駄な金は絶対払いたくないというケチでもある。

金持ちほどケチ、と誰かが言ってたけど、まったくその通りの人なのだ。

 

叔父の説教めいたトークは、15分くらい続き

結論の出ないまま(出るはずがないけども)、なんとなく電話を終えた。

夫は、「ヒマな年寄りに付き合うことはない」と言い放った。そして

「結局、叔父さんも、自分の将来に重ねてるんだろ。

いまは息子夫婦がいるけど、その先は、家を継いでくれる人いないし」

と、解説してくれた。ふむ、ナルホド。

 

でもまたいずれ、同じ話を振られるんだろうな。

心配してくれるのはありがたい、なんて殊勝なことを言うつもりはない。

まったくもって余計なお世話、いらぬ気づかい、ほっといてちょーだい!

世話を焼いてくれるなら、トメ宅の片付けの手伝いをお願いしたいわ。

 

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今月、夫婦ともに満60歳を迎えました。

誕生祝に還暦祝、還暦記念の同窓会、同期会等々、夏バテ知らずの飲んだくれ~