嘘かまことか、弱気なトメ | ヨメトメ戦記

ヨメトメ戦記

同居はまっぴら御免な鬼嫁と、それはコッチのセリフと吠えるシュートメ。
義母の異変に気づいてから、まさかの10年目突入です。
※2014年10月アルツハイマー型認知症と診断
※2024年2月現在、要介護2。小規模多機能を利用しつつ未だ独居生活継続中。

トメは「強気」の人である。

っていうか・・強気の人「だった」。

この頃の急激な認知症の進行で、トメのキャラが変わりつつある。

 

振り返れば、デイにしろショートステイにしろ

新しいサービスを使おうと試みるたび、100%の抵抗にあった。

なだめてすかして、ちょいちょい騙し討ちして、なんとかやってきたけど

機嫌を損ねては逆ギレされることも多々あった。

その時の抵抗たるや、オニババそのもの。

まだまだ自分は大丈夫、ナニ言ってんだ、このヨメは! 

ええい、あっちに行っとくれ!! 的な。

 

特に「自分の家」への執着は強く

「自分にはちゃんと家があるのに、なぜよそに泊らなきゃなんないの?」

地震の影響やら水道管凍結やら、実害がある時しか

ショートステイできなかったというキビシイ現実があった。

 

ところが、である。

先日の通院時、長い長いち時間に、さりげなく

トメに「施設入所」の話題を振ってみたら、まさかの反応だったのだ。。

 

「お義母さんさあ、この頃いろいろ出来なくなってきて大変じゃない?

いままで頑張ってきたけど、もうそろそろしんどそうだし

施設に入ったほうがお義母さんも楽だと思うんだけど、どうかな。

うちはもう、お風呂もはいれないし、施設ならごはんの心配もないし」

恐る恐る聞いてみたら、なんと

「んだなあ。。。そうすっかな」と!!!

 

あまりにもアッサリ受け入れるので、こっちが戸惑う。

が、そのまま話を継続。

かつておばあさん=トメ母が入所していた施設はどうかと訊いてみると

「そこでいい。〇〇〇(別の施設)より、そっちがいい」

 

おそらく、トメ自身もわかっている(気づいている)のだ。

あれもこれも出来なくなってしまったことを。

だから、施設に入ることを拒否しなかったんだろう。

すぐまた「は? 入所なんてしないよ!」と言いそうな気もするけど

それでも、かつてないほど「弱気」なトメが垣間見えた瞬間だった。

 

不思議なもので、強気なトメには強気で戦ってきた私だが

弱気なトメには拍子抜けしてしまって、対応に悩む。

というか、優しくしなければならないのかな、と思ってしまう。

この感覚って、なんだろうね。