HSPとは?
HSPは 生まれつき敏感で、周りからの刺激を過度に受けやすい人のことでDOESという4つの特性をもつ。
1996年にアメリカのアーロン博士が発表するまで、世の中で認知すらされていなかった。
アダルトチルドレンとは?
アダルトチルドレン
アダルトチルドレンとは虐待や育児放棄(ネグレクト)、アルコール依存症やギャンブル依存症の親の元で育ち、社会に出てから生きづらさを感じている人のことです。こうした機能不全家族の元で育った子どもは、自己肯定感や自尊心が低い人になってしまう傾向があります。
私ばかりが損をする
後で見ようと思って録った
テレビ番組の録画がたまっていた。
「今、見ちゃったら?」
息子に言われて
「ん?…あぁ」
気が進まないまま
録画した音楽番組を見始めた。
すると
居間に戻ってきた夫が
勝手にテレビの音量を下げた。
「はぁっ
?」
![ムカムカ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/103.png)
怒りのスイッチが入る。
「人が見てるのに
」
![!](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/092.png)
そこで
「どうしてこの人はいつも…!」と
相手の言動について
あれやこれやと考えていると
最終的に
いつもの流れで、ここ辿り着く![下矢印](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/121.png)
![下矢印](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/121.png)
私はいつも
人のことを気遣っているのに
私のことは気に掛けてもらえない!
こうして
人との関係において
私ばかり損をしているように感じてしまう。
私の怒りのメカニズム
夫とは、もう何千回と
同じことを繰り返している。
夫が自分優先なのはわかっている。
夫は自分のしたいようにしただけ。
でも、私の心の中には
親に「大切にされなかった」という
幼い頃についた心の傷がある。
それが、どうしても
強く反応してしまう。
「また、大切に扱われない」と。
相手は、私を
傷付けようとしているのではない。
私が、勝手に反応しているだけ。
それも、わかっている。
でも、その怒りは瞬発的で
平静を保つのが難しい。
損か?得か?で失うもの
呼吸するように無意識に
周りの状況を拾ってしまう
HSPにとって
「思いの等価交換」は難しい。
他人との境界線がわからずに
「相手も自分と同じ」と錯覚してしまい
「相手もわかってくれているはず」
などと
期待をしてしまうからいけない。
こうして、傷付いた時に
「損か?得か?」
などという、低い視点で考えると
自分が
相手に共感して
思いやったこと自体が
打算的であったように感じられ
私の美点であるはずの
「優しさ」が
何だかとても残念な
安っぽいものになってしまう。
HSPと解像度
森鴎外の長女である作者
森茉莉さんの
「食」への想いを綴った随筆
『貧乏サヴァラン』という本を読んだ。
「マリアは今日も怒っていた。
マリアの怒りの原因はマリアが、自分の味覚や視覚、触覚、気分、それらのすべてにおいて鋭くて、食いしん坊の方面は、ブリア・サヴァランに匹敵すると、信じていて、
それらのすべてを満足させなくては寸刻もいられないのに、それを満足させることに、筆舌につくせない努力を要するということに発している。
マリアはその努力だらけの生活を、否応なしにさせられているのである。」
—『貧乏サヴァラン (ちくま文庫)』森茉莉著
ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン
(1755年4月1日 - 1826年2月2日)
フランスの法律家、政治家。美食批評および『Physiologie du goût』(『味覚の生理学』)』の著者として知られている。
私が考えるに
この本の著者である森茉莉さんは
HSPの資質を持って生まれ
且つご両親に愛されて健全に育ち
だからこそ
遺憾無く
HSPの才能を使って
人生を楽しんでおられた。
前回の記事の
ビジュアル・シンカーの話と
共通すると思うが
HSPとは
良くも悪くも
見るものの「解像度」が高い
ということだと、私は思う。
解像度
解像度(かいぞうど)とは、画像や映像の鮮明さを示す指標である。具体的には、一定の面積にどれだけの情報量(ピクセル数)を持つかを表す。解像度が高いほど、詳細な情報を表現でき、画像や映像は鮮明になる。
解像度が高いから
他の人より
多くのものを感じることができる。
より鮮明に世の中を見ることができる。
人生をより豊かに味わえる。
(見たくないものも見えてしまうが…)
そんな
自分の感性の鋭さを知った上で
森茉莉さんは
自分の鋭い感覚を満足させるという
プラスの方向に
「筆舌につくせない努力」をされていた。
自分で自分を満たす
私も、気付けば
自分を満たすことをしていた。
例えば
![宝石緑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/116.gif)
一つ一つ手の込んだ
おかずが詰まったお弁当を好む。
私が感じたいのは温かい心。
食べる人の健康も気遣い
味のバランスも考え
見た目でも喜ばせてくれる。
HSPは、解像度が高く
言葉の奥の嘘や虚栄心や侮蔑など
人の心の闇も感じてしまうため
誰かのためを思った丁寧な仕事など
「きれいなもの」で癒される。
![宝石緑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/116.gif)
物を大切にする義母と
人を大切にしたい私。
私は、義母に対抗することで
自分の尊厳を守ろうとしていた。
罪悪感との戦い
すり減りがちな
自分の心を満たすための
意味のある行動ではあるけど
あたりまえではあるが
手が混んでいるものは
技術や手間などが
価格に反映されている。
だから
贅沢を好むなんて
物を大切にする義母を否定するなんて
私は、最低な人間だ
などと、自分を責めたりした![ショボーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/017.png)
![ショボーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/017.png)
アダルトチルドレンは
自分の考えや行動に対して
「これでいい」との確信が持てない。
ACOAの特徴(ジャネット・ウオイテッツ)
- 自分の考えや行動が「これでいい」との確信が持てない
- 物事を最初から最後までやり遂げることが困難
- 本当のことをいったほうが楽なときでも嘘をつく
- 自分に情け容赦なく批判を下す
- 楽しむことがなかなかできない
- まじめすぎる
- 親密な関係を持つことが大変難しい
- 自分には、コントロールできないと思われる変化に過剰反応する
- 常に、他人からの肯定や受け入れを求めている
- 自分は、人とは違うといつも感じている
- 常に責任をとりすぎるか、責任をとらなさすぎるかである
- 過剰に忠実である
- 衝動的である。他の行動が可能であると考えずに1つのことに自らを閉じ込める
〜学陽書房1996「アダルト・チルドレンと家族」著/斉藤学より
だから、批判に弱いのだと思う。
まずは、回避する
いつもは、録画した番組は
私一人の時に見ることにしていた。
私が好きなものを
一緒に楽しんでくれない人を
視界に入れながら見ても
興醒めなだけ。
今回は
息子の提案に応じた時に
「今日くらいは大丈夫かも…」と
うっすら期待してしまった。
それが甘かった。
油断してしまった。
自分を知り、覚えておく
人の心の傷なんて
他の人にはわからない。
「何でわかってくれないの?」と
相手を責めるのではなく
一番の理解者である自分が
自分に責任を持てばいいのだ。
そのためには
徹底的に自分を知ること。
- 好きなもの
- 嫌いなもの
- どんな傷や価値観を持っているのか?
- どんなことで癒されるのか?
このようなことを書きとめておく。
誰かに批判されて
自分で自分を疑い
自分のことを責め始める前に
それを読み返すことで
自分のことを思い出す。
あたりまえに習慣化している行動は
無意識の中に消えていくからだ。
そして
その上で
前述の森茉莉さんのように
自分の持つ鋭い感覚を
満たす(満足させる)方向に
全集中出来たら
HSPである、自分の毎日が
本来そうであるべき
より豊かなものになるのだと思う。