心に傷を持つ「HSPの洞察力」と「敵だらけの世界」を作り出す仕組み | おかえり、私!〜HSP のHSPによる HSPのためのブログ〜

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人にばかり優しくしていたら、自分が誰なのかわからなくなってしまった…。
人生のあちこちで 迷子になったままの本当の自分を迎えに行く。そんなブログです。

 

HSPとは?

 
HSPは 生まれつき敏感で、周りからの刺激を過度に受けやすい人のことでDOESという4つの特性をもつ。

 

1996年にアメリカのアーロン博士が発表するまで、世の中で認知すらされていなかった。

 
HSPの4つの特性 DOES
 
D:Depth of Processing
  考え方が複雑、深く処理をする
 
O:Overstimulation
  過剰に刺激を受けやすい、敏感で疲れやすい
 
E:Emotional response and empathy
  全体的に感情の反応が強く、共感力が強い
 
S:Sensitivity to Subtleties
  些細な刺激を察知する、あらゆる感覚がするどい

 
 
 

コンビニでの出来ごと

 
よく、夫の運転でコンビニに行く。
 
 
店内は広くないので、レジが済んだら
袋詰めされた商品を持って
私が先に店外に出ることが多い。
 
 
だけど、時々
夫がなかなか出てこない時がある。
 
 
夫は、基本的におっとりしている。
 
 
車の鍵を夫が持っているので
私は外で待つことになる。
 
 
待つ場所がないから人の邪魔になるし
あまり長いと間がもたない。
  
 
店内を覗き込んで
連れを待っているアピールをしてみたりする。
 

そのうちに
 
 

 

    

 

「怪しい人」と疑われている。
 
雑に扱われて
可哀そうと思われている。

 

 

 
 
 
妄想が膨らんで、居た堪れなくなる。
 
 
だから
 
その状況を作っている夫に対して
怒りが収まらなくなった。
 
 
 

心の傷が生み出す偽物の世界

 
実際は、疑われたり
哀れに思われてたりなんかしていない。

 

 

「軽く扱われたくない」
 

 

「疑われたくない」

 

という
私の心の傷が生み出す偽物の世界。
 
 
 
そこで、私は
居もしない敵を生み出して
 
今ここには無い
過去の傷の痛みをリアルに感じている。
 
 
実際には
 
先に店を出る時は車の鍵を預かればいい
というだけの、些細な出来ごとなのに。
 
 
 

心の傷が起こすこと

 
心の傷が怖いのは、こういうところだ。
 

 

相手が何気なく放った一言を、
何気なく行った動作を、
 
自分の中で
自分を傷付ける悪意の矢に変えてしまう。
 
勝手に、自分への攻撃と受け取って
 
自分を守るために
居もしない敵に向かって
 
心の中で一人
戦闘モードに入ってしまう。

 

きっと、私だけではない。
 
 
世の中には
本人が自覚していなくても
こういう人が溢れているように思う。
 
意味もなくキレているのではない。
マウントを取る人もそう。
 
 
そこにはきっと
その人なりの何かがある。
 
 
 

新たな傷の発見

 
私の中にある
「軽く扱われたくない」は自覚していた。
 
 
離婚してからの母親は、忙しくて
私のことなんか見てくれていなかった。
 
でも…
 
「疑われたくない」って何?
いつ、そんなことがあった?
 
 
能力の無さを疑われる…とか?
悪いことで疑いを掛けられたことが?
 下矢印
そもそも、悪意を持って
何か仕掛けるなんてしないのに…
 下矢印
私という人を理解されてない?
身の潔白を証明したい?
 下矢印
信頼してもらえない…あっ!
 
 
記憶を辿ってみると
どうやらこれも、原因は母親のようだ。
 
 
母は、父と離婚してから
仕事で忙しくて
私のことは見てくれなかった。
 

 

だから、一人で頑張ったのに
要らない干渉だけはしてきた。
 
 
何にでも心配だけしてくる。
私のことを見ていないから
 
 
私のことを信じていないから
 
 
だから、何かを始める前から
否定的なことを言われ続けていた。
 
 
なるほど…電球
 
「疑われたくない」=「信じてほしい」
 

 

私は出来なくなんかない!
 
出来ることを証明したい!

 

私が必要以上
頑張ってしまう理由はここにもあった。
 
 
 
また一つ、私を縛るものを見つけた。
 
 
 

古い心の傷の扱い方

 
こうして
自分の心の傷を見つけ出すことが出来た。
 
でも、ただ、傷を見つけただけでは
 
傷つけた相手への
負の感情を掘り起こしてしまうだけ。
 

だから

この傷を癒したい!
そのことに躍起になっていた。
 
 
でも、この傷は簡単には癒やせない。
 
だけど

「自分にはそういう感情がある」と
 
気付くだけでも
だいぶになれると感じた。
 
 
 

実践編

 

家の外のおしゃべり

 

家の裏にあるアパートの駐車場で
大きな声で話す人の声がする。
 
すぐに終わればいいが、長く続くと
 
自分のテリトリーで寛いでいるのを
邪魔されたような気になる。
 
ここに人が居る(家がある)のに
声量を気にしないことが一番嫌だ。
 
人に対して気遣いをしない
=「私を軽く扱われている」と感じている。
 
 
ああ、そうか! 
また、私のあれか!
 
 
「軽く扱われたくない」っていう感情だ!
 
外に居る人は
ただ、おしゃべりに花が咲いているだけ。
 
私を「軽く扱おう」なんて思っていない。
 
 
心がざわついた時に
 
「あ、これは、過去のあの感情か!」
 
と、すぐに気付ければ
 
「周りに敵なんかいない、大丈夫。
 
と、思えてくる。
 
 
 

心の傷以外のもの

 

息子の手術

 

先日、息子が
皮膚のできものを除去する手術を受けた。
 
 
息子も、もう27歳。
局部麻酔だから付き添いは要らない。
 
 
でも、心細かったのか
「付いて来てくれ」と頼まれた。
 
 
手術は午前の診療後、
午後の診療の前の時間帯に行われる。
 

予定では30分(実際は一時間かかったあせる
その間、待合室で待った。
 
 
手術を受ける息子以外の患者さんは居ない。
待合室は私一人になった。
 
 
待合室やトイレの掃除を始める
スタッフの方たちが気になる。
 

 

「母親が付いてくる歳じゃないでしょ汗
 
「気持ち悪い親子えー

 

とか、思われているのではないかガーン
 

居た堪れない気持ちになる。
 
 

ここで、思い出す。


この声の主は
 
「ここに居る私」ではないし
「ここに居る病院の方々」でもない。
 

 

「世間的、一般的には
 
   息子一人で来るのが普通でしょう」

 

という常識に囚われた、
頭の中のもう一人の私だ。
 
 
そう、これも、私だけが見ている
私の頭の中だけの世界
 
 
そう思えたら、気持ちが楽になった。
 
 
 

常識という縛り

 
この場合、私を責めていたのは
 
「常識的であるべき」という考え方。
 
心の古傷とは違うけど
同じように自分の心を縛るもの。
 
 
「常識的でない私は、受け入れてもらえない」
 
 
どちらにしても
 

 

これらの「自分を責める声」は
 
周りにいる誰かの声ではない。
 
ということに気付くことが大切。
 
 
それに気付くと
 
誰も自分を
責めてなんかいない。
 
と、冷静に状況を判断することができる。

 

 
 
 

HSPの洞察力の副作用

 
HSPはその洞察力によって
人の気持ちを感じ取れる。
 
これがまた
問題を難しくさせていると思う。
 
 
今、見ている世界が
 
本物の洞察力からくるものなのか、
自分の頭の中だけの妄想の方なのか?
 

その境目がわからなくなる。


本当の悪意は、見分けないといけないが
 
 
それが妄想だった場合は
自分の洞察力と信じて疑わない
 

「周りが敵だらけ」
自分の本当の世界になってしまう。


そうならないためにも
 

HSP
心の中の傷に気付いていくことは
大切な事だと思う。
 
 
 

まとめ

 
自分の感情を掘り下げることは
過去の自分の話を
自分が聞いてあげることでもある。
 
 
それは、幼い頃に
にしてもらえなかったことを
現在の自分がしてあげることでもある。
 

 

「雑に扱われたくなかった」
 
「信じてほしかった」

 

という声が聞けたなら
 
今の私が、母の代わり
それをしてあげることが出来るのだ。