宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<インドがベトナムへ「ブラモス・ミサイル」を供与へ (2017 | Hideoutのブログ

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 四月に古稀を迎える爺ののブログです。

 日本を取り戻したい……そんな事をエントリーしたい。

 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。


    ベトナムもやるもんですな。情報戦に参戦して、支那畜を脅すとは。インドも又、肯定もせずかあ。どっちもどっちで見応えありそうだ。これに日本の深々度魚雷(水深700mとか。世界最深なんだよなあ・・)をなんて事になったら、支那畜空も海もベトナムが支配しそうだな。


宮崎正弘メルマ
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)8月31日(木曜日)弐
         通巻第5412号 
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 インドがベトナムへ「ブラモス・ミサイル」を供与へ
  マッハ2・8,射程290キロのスグレモノ、南シナ海へ投入か
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 ブラモスはもともと旧ソ連とインドの共同開発。スカッドミサイルの改良から進化した。
2001年から実験に成功しており、その後、格段に改良されて、戦闘機、巡洋艦ばかりか、潜水艦発射型もある。
 インドは頭脳のコンピュータ部門を担当した。つまり命中精度の高い巡航ミサイルの短距離型であり、局地戦に威力を発揮する。

 具体的にいえばパラセル諸島(西沙諸島)の幾つかを中国に盗まれて、いざ海戦となるとろくな軍艦をもたないベトナムとしては敗退を重ねたわけだが、このミサイル導入により、ベトナム空軍の主力戦闘機スホイ30に搭載すれば、中国が不法占拠をつづけるウッディ島などの軍事施設を攻撃できる。

 中国としては嫌な事態である。したがって反対の声明を出し、インドを牽制することに余念がない。
 中印国境紛争では、弐ヶ月の対峙をつづけたダグラム高原からインドは軍を撤退させ、しかもモディは九月に訪中し、習近平と会談する運びとなっている。
 その裏側でベトナムへの兵器供与だから、インドの戦略も腹が据わっている。

 なお、このブラモス供与をインドは否定しており、ベトナムのメディアが報じているに過ぎず、中国は反撥を強めている。しかし一方でインドはベトナムに対して5億ドルの軍事援助の信用供与を約束している。
 したたかな二枚舌外交は、さすがに英国に学んだインドだけに堂に入っていると言えるかもしれない。
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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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  西側は中国軍の実力を過大評価していないか
   本当は何が目的で、実際にはどのような成果をあげたのか?

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阿南友亮『中国はなぜ軍拡を続けるのか』(新潮撰書)
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 冷徹な分析で一貫した最新の中国軍の分析である。ともすればセンセーショナリズムに流れがちな日本のチャイナウォッチャーの中国の国防力の分析に比べると、本書は徹底的に冷静なのである。
 なにしろ下品で醜悪な対象を、これほど上品な文章で評価すること自体、希な才能ではないかと思った。
 それは語彙の選び方にあって、威嚇的な、或いは扇情的で情緒的な言い回しを抑制し、主観を加味しない。共産主義独裁をイデオロギー的に裁断しない。つまり、本書は平明に説かれているが、アカデミズムの書である。
 たとえば暴力沙汰に発展する労働争議や抗議デモの暴徒など一連の暴動も「群体性事件」と譬喩するのである。

 さて中国の軍拡の第一目的は海外進出より、「国内平定」であり、「内戦の延長線」が続いているからである。それは国防予算より治安対策費が大きいという現実をみれば納得がいくだろう。
日本のメディアは、やれ中国軍はアメリカを超えるパワーになるとか、日中衝突あれば、五日間で日本が負けるとか楽観悲観こもごものシミュレーションがあるが、中国軍の過大評価、もしくはためにする予測という側面がある。
 卑近な例でもシリアがある。
アサド政権は自国民に「容赦ない暴力行使は、周知の通り、シリア国内に地獄絵を出現させ、膨大な数のシリア人が難民となっ」たが、現在の中国は「そこまで逼迫していない」ものの、「天安門事件でも、民衆の鎮圧に(人民解放軍が)多数の戦車、装甲車、自動小銃が用いられた」。
 つまり「独裁国家の軍隊というものは、外国に対抗するという役割とともに『国内平定』という役割を果たすことを政権側から期待されており、国内情勢の不安定性が増せば、必然的に後者の比重が増すことになる」(27p)
 チベット、ウィグル、南モンゴルへの軍の布陣をみても、国内平定が中国政治の主題である事実が浮かぶ 
 ところが「一部のチャイナウォッチャーは、共産党がその手駒である解放軍や武装警察の増強に邁進している姿から、『中国台頭』、すなわち中国が経済発展とともに軍事力を強化し、やがて米国の地位を脅かす超大国に成長するというシナリオを連想する」わけだが、「こうした類の未来予測には違和感を禁じ得ない」とするのが筆者の立場である。
 そう、中国の軍事力の脅威を言いつのるキャンペーン、じつは米国が仕掛け人である。

 共産党の人事が均衡を欠くのは歴史的体質であり、おどろくことはないが、最近の傾向はGDP神話が絡み合って、新型の趣がある。
 「『改革・開放』路線下の共産党は、GDPをどれだけ上昇させたかという指標を地方幹部の人事査定の際に重視してきた。このため、不動産開発は、GDPを押し上げ、幹部を出世させるための道具という側面を持つようになった」(153p)
 次々と中国全土に幽霊屋敷、ゴーストタウンをつくっても平然としているのは、このためである。
 改革開放は解放軍にサイドビジネスも解放した。江沢民時代にはむしろ奨励された。
ホテル経営から武器輸出まで、最大の軍需産業商社の「保利集団」はトウ小平一族の利権の巣ともなった。
 『開発』という名の下に大プロジェクトが幾つも組まれた。一例が喧しく言われた『西部開発』だった。
 「資金の多くは三峡ダム建設、重慶などの大都市再開発、チベット鉄道などに象徴される大型開発プロジェクトに投入され、それらによって日雇い労働者に一時的な現金収入の機会を提供しつつも、もっぱらプロジェクトに関与した国有企業と内陸部の地方党委員会の懐を潤したとみるべきであり、中国社会における富の偏在の是正に貢献したとは言えない」(192p)。
 かくして改革開放は一部階級の富の肥大を産んだが、多くの中国人は貧困のまま捨て置かれ、胡錦涛のいった「小康社会」『和偕社会』は実現できなかった。
それどころか、さらに醜悪な独裁体制が拡大し、GDP拡大のため「一帯一路」「AIIB」「BRICS」の登場となり、「愛国主義による中華民族の復興」が「中国の夢」という虚言を習近平が弄するのである。
 本書は最後に中国人民解放軍の「実力」を客観的に評価していて、読み応えがあった。

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 ▼読者の声 ▼どくしゃのこえ ▼READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1) 貴誌5410号の「読者の声2」(東海子)氏の『極東では「金と武器のどちらかを選べと言えば、武器を選ぶ。金で武力は買えないが、武力があれば金を巻き上げられるから」』というのは、金では北朝鮮を懐柔できないという意味だと思います。
北朝鮮は国家レベルでの無法国家ですが、韓国も同様、慰安婦や徴用工をめぐる騒ぎを見ればわかります。
古田博司教授がいうように朝鮮半島は古代の意識のままいきなり近代になったために近代法の概念が理解できない。遡及法で親日派の財産を取り上げたり、所有と専有の違いもわからないから私有地だろうが国有地だろうが占拠すれば俺のものとばかりに戦後のどさくさ紛れで駅前の土地や河川敷に住み着いて居座ってしまいました。
 「金と武器」については面白い話があります。
アフガンの銃の密造村、銃身はパキスタンからの輸入ですが組み立ては村の工房でおこなう。AK47(カラシニコフ)の模造銃、耐久性は本物に劣るとしても使用頻度を考えれば十分な性能でその銃をレンタルしているという。
借り主はおもに若い男性、隊商を襲い略奪し婚資とするのだとか。儲かれば自前の銃を揃えるのでしょう。遊牧民が定住農耕民を略奪するのとおなじです。
 小金を蓄え武器を借り、その武器で大金をせしめるという、今の日本人には理解しがたい発想ですが、世界的にというか大陸的には大いにありうる話。そういう輩には力で対抗するしかないのではと思います
   (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)パキスタンの武器製造の街、ペシャワールへ行ったことがありますが、難民の街でもあり、武器屋もあれば、貴金属のバザール店もあるという不思議な街、ここから機関銃で武装した兵士をのせて、カイバル峠を車で2時間行くとアフガニスタンです。
このルートは山賊の出没する地区でもありますが、沿線には密輸業者のプールつき豪邸が並んでいて、なぜ?と首を傾げますね。



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(読者の声2)貴著、渡邊惣樹さんとの対談本『激動の日本近現代史 1852−1941』、ビジネス社)を拝読しました。
 近年これほどに教えられること多く、充実した読書経験を実感した書物は誠に希に見る貴重なものでした。副題にある「歴史修正主義の逆襲」はまさしく文字通りの効果をあげていると思われ、欣快に耐えぬ思いです。
 最近は英米語圏にも日本語を読みこなす研究者は少なからずいる様ですから本書が海外でも広く読者を獲得できるならば、その刺戟は大変なものでしょう。それとしかるべき翻訳者を得て中、韓を含む海外での各国語の翻訳出版が実現するならば、どんなに日本の将来のためになるか、その日を心から待ち望むものです。
 全編萬輻の共感をこめて読了したのですが、ことに第二章「英国自由貿易帝国主義と日米の戦い」はかつてでた如何なる類書にも例を見ない歴史の機微を適確鮮明に解き明かしてくれている大文字にて、実に眼を開かれた思いであり、その学恩には深い感謝を申し上げるばかりであります。
  (KK生、世田谷)



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(読者の声3)貴著、渡邊惣樹さんとの対談本『激動の日本近現代史 1852−1941』、ビジネス社)を拝読中ですが、なかでもアメリカの南北戦争の真相をふたりで論じておられる。
おりしもリー将軍の銅像をめぐってアメリカでは激しい動きが出てきます。
奴隷解放、黒人問題とリー将軍という解説が横行しているだけに、貴書における南北戦争の分析は見事でした。
(TS生、千葉)



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(読者の声4)産経新聞(8月30日)に大きな広告がありました。宮崎正弘v渡邊惣樹『激動の日本近現代史 1852−1941』を早速、買い求め、半分まで読んだところですが、これまでの宮崎説とはひと味もふた味も異なって、近現代史にもここまでの造詣がおありと改めて認識させていただきました。版元のビジネス社も、最近はこういう本格的歴史物をつぎつぎと出版するので、意欲的な会社と思います。
 眼から鱗の連続ですが、全部よみおえてから改めて感想をお送りします。
   (SA生、杉並)
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    アッチもゴッチもの軍事予算は実際どの様に兵器開発に使用されてきたのだろうか?    飽和攻撃って数も揃ってるのだろうか?    そして問題は兵器の質だろうな?    未だに戦闘機のエンジンが造れないのは何故だろう?    李国強がポールペン国産化出来たと年初に発表したらしいが、兵器に組み込まれるベアリングは日本製だったりすると笑ってしまうなあ。


    面白そうな本だけど、妄想には横な世相もないな(^^ゞ    (ホントは懐具合が・・)