地道中国  Ⅱ宮崎正弘の国際ニュース・早読み [宮崎正弘の国際ニュース・早読み] - メルマ! | Hideoutのブログ

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 四月に古稀を迎える爺ののブログです。

 日本を取り戻したい……そんな事をエントリーしたい。

 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。


 今回の書評は還暦過ぎに出合った師田中英道氏の著作です。日本人(狭義の日本民族)の精神?心は何処から来るのかを、考えさせられ、到達に導いてくれました。感謝m(__)m

 ピケティを批判しているようです。格差って何でしょう?日本の富豪と呼ばれる人は、柔らか銀行の人、ノンビリサイトの英語使用を義務化したオーナー、一番持ち上げの有名社長は全てかな?帰化人らしいのはご存知ですか?


宮崎正弘メルマより
http://melma.com/sp/backnumber_45206_6337506/******************
                  
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成28年(2016)3月5日(土曜日)弐
         通算第4841号 
                  
 
 トランプの権威主義的でシンプルで、パワフルな政治スタイルこそ
  リンカーン以来のアメリカが求めたリーダーシップ像ではないのか
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 トランプは共和党内左派、ならびにネオコンから嫌われ、左翼ジャーナリズムのNYタイムズからぼろくそに書かれ、保守本流のウォールストリートジャーナルにもたびたび批判する。テレビはABCもCNNも、ほぼ全て、つまり主要なメディアはあげてトランプ批判を合唱しているのである。

 ところが人気が落ちない。いや発言のたびに支持率が上昇している。ローマ法王の辛辣な批判も支持率急落とはならなかった。

 こうした現象の裏側をみるとどうなるのか。
ワシントンポストの編集委員コルバート・キング(ピュリツアーショ賞受賞物)は、「べつにトランプを推薦するわけではないが」としつつ、彼のスタイルは「やや独裁的な(権威的な)政治家像を追っており、共和党のリンカーンがめざしたような権威的政治路線なのである」と書いた(ワシントンポスト、3月4日)。

 すなわち「偉大なアメリカ」を呼びかけるところにトランプの出発点、立脚点があり、そのスタイルは「シンプルで、パワフルで、そして討伐的(Punitiv)である」。
 マケインを「戦争の英雄というのは間違い、かれは戦争捕虜じゃないか」などと、誰もが口が裂けても言えないことを共和党の有力政治家に向かってはく無謀さも、しかり。

 トランプの支持者がもとめるのは、そのリーダーシップであり、年齢、宗教、政治団体、ロビィスト、エスタブリシュメントの政治を越えよう、リンカーンの時代のように「シンプルで、パワフルで、権威的」な姿勢にこそ、幅広い支持があつまる。

 コルバートはついでながらNYタイムズの報道姿勢を批判している。「トランプのオフレコ発言を拾い集め、重箱の底をつつくように過激で配慮を欠く発言だと批判するのは、ジャーナリズムの原則を逸脱している」。 

そのNYタイムズの論調を根拠に記事を書いたり、コメントをしているのが、日本の擬似ジャーナリストたちである。
  
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◆書評 ◎しょひょう ▼BOOKREVIEW ●書評 ▽
                  

 ピケティなる偽物をありがたがった日本のメディアのおめでたさ
  左翼主義を隠して格差を論じた左翼亜流が流行の議論を展開したにすぎない

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田中英道『戦後日本を狂わせた反日的歴史認識を撃つ』(展転社)
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 日本が戦後醜く歪められたのはGHQの占領政策による。
とくにOSSが昭和17年にはやくも立案していた「日本洗脳政策」に占領政策の元凶をもとめることが出来るが、ユダヤ系左翼を主体とする日本改造という大陰謀は、日本の歴史、伝統、そして日本人の性格、気質と対決するものだったため、時間はかかったが、ほぼ否定されてきた。
キリスト教徒を日本国民の7千万人とするなどと途方もない野望も霧の中に消えた。
 しかし、敗戦直後にどっとはいってきた欧米の「哲学」「歴史」「社会学」などが恰も先進的進歩的な学問であると早トチリして、我先にと便乗したブンカジンが多かった。
 いつの時代にも二流の学者や批評家がいるものである。
かれらの表した書物への批判と通して、現代日本の置かれた思想的立ち位置を本書は、おおくの書物への批判を用いて炙り出し、追求している。
 「憲法、財閥解体、農地改革、公職追放、神道改革、教育改革など、戦後2年間でできることは、GHQのケーディス、ラウエルら左翼たちがここぞとばかりに、この機会を利用して日本を変えようとした。政治家もジャーナリストも、それが理想社会の到来とばかりに宣伝し、論文を書き、民主主義の名の下に共産化しようとした。制度的にはある程度、成功しているのだが、結局は何一つ実現しなかった。日本の伝統と文化がそれを阻止したのである」。
 しかし、憲法がまだ残っている。
 田中氏はつづけて、こう言う。
 「左翼の人々が、現在でもまだこの共産化の失敗を認めず、大きな議論にしたくないのは、ソ連が崩壊したように自らも崩壊するという恐れを感じているからである」。
 そうだ。かれらは思想的破綻を認めずに、ある人は保守を偽装し、あるいは経済畑へ逃げ込んで「新自由主義」「国境のない市場」とかの旗を振っている。
 日本改造指令はCIAの前身OSSが立案し、日本をかれらの理想モデルに一方的に改造しようとした。そのOSS文書はちゃんと公開されているのに、左翼メディアは一切取り上げない。
隠したいからである。
 つまり、「左翼の活動は常に大多数の国民の支持によって行われたものではなく、少数のイデオローグがいかに多数派を動かすかという戦術を編み出していたことを暴露しているからである」
 こうした貴重から本書ではハーバードの左翼知識人、ジョン・ダワーに代弁される日本悪魔論、「地球市民」というまやかし、マクグローヒル社の歴史教科書の日本部分の改竄などが俎上に載せられ徹底的に批判される。
 ジョン・ダワーなど、いまさら聞きたくもない名前、聞いただけで耳が汚れるように思うひとも多いだろう。この延長上にあるのが朝日、岩波、そうした左翼媒体に集う偽知識人らで、逐一名前を挙げなくてもおわかりだろう。

 さて評者(宮崎)が、とくに注目したのは、トマ・ピケティへ鋭い批判と分析だった。
 一時はフラフープのように売れて、話題となり、いまは誰も顧みないピケティだが、かれの「所得格差」とは、いったい何のための議論だったのか?
 「ひたすら格差を強調する目的で、所得最上位置の状況分析ばかりをすることに、実現性のない意図的な作為が感じられる」
 いや、ピケティは社会的混乱を意図して書いている可能性がなきにしもあらずで「国家が税を取ることばかりに固執すれば経済の停滞を招くし、規制社会の現出を招く。それは失敗した社会主義の二の舞になり、社会は疲弊する」
 ピケティの論理的破綻は明らかとなる。
 かれの論考の前に、思い出すのはハイマン・ミンスキーである。ミンスキーは「資本主義が金融危機を自らから起こす」という考えをしており、「ヘッジ金融、投機的金融、ボンジー金融という三つの債務者のタイプを分析、設定し、資本主義の内在的な問題から、金融危機を引き起こすメカニズムを説明した」。(ミンスキーの本は「1998年に起きたロシアのデフォルトで注目され、リーマンショックで急に評価が高まった」(99p)という経過がある。
 ピケティの考え方は、このミンンスキー理論の延長戦上にあり、このふたりに共通するのは「資本主義そのものに内在的欠陥があるということで、金融危機と分配の格差が恒常的に存在するということだ。市場のメカニズムだけでは解決できない」。
 しかし、かれの処方箋なるものは「人間の顔を持つ資本主義」とかの抽象論でしかなく、まさに「解決策のない不毛の格差告発の書」だと断じている。
 なんとなくヒラリーを猛追するアメリカの社会主義者サンダーズの貌を連想してしまった。
 「解決策のない不毛の格差告発」がサンダースの得意技だったっけ。

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
                  
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1377回】        
  「支那人は自國を賛譽し誇稱して、外人を貶す」(安東10)
   安東不二雄『支那漫遊實記』(博文館 明治二十五年)

    △
■厦門:「市街ハ(中略)家屋連列、繁盛と稱す。(中略)居留の外人、約三百名にして、英、法、美、普、葡、西、丹、蘭の各國領事舘あり。(中略)本港は福州と廣東との中間に位し、臺灣と相對し、香港、マニラ及び海峽植民地を直接交通の便あるを以て、貿易日に繁盛なり。近年我が日本郵船會社の 船、長崎を發し、福州を經て、本港に寄港し、呂宋のマニラに定期航海を開設せり」
  ここにも日本領事館は未開設のようだ  
 
■淡水:「本港の重なる輸出品は茶、樟腦、木材、海産物等なり。英、美、普、蘭の各國領事舘あり」
    それにしてもイギリスとアメリカは中国南部沿海、台湾の各地に丹念に領事館を置いたものだ。これだけの領事館を使って情報収集をしていたということか  

■広東:「(古来より)夙に外交の開けたる土地なるを以て、市民能く外情に通じ、英語を解するもの極めて多く、婦女童幼と雖へども、能く外人に接し、容易に言語を解す。故に支那に於ける泰西物貨の輸入は、先ず本港を以て初めとし、漸次各地に分布するものにして、彼の鴉片、金巾、毛布、其他現支那に入りて、盛に需要せらるヽ西洋諸雜貨の類は皆本港を本とす」

「廣東人は頗る活 機敏にして、善く勞に堪へ、難に任す、且つ商機に敏捷にして、毫も因循遲滯の患なく。支那の各港は勿論、南洋、印度、日本、濠洲、亞米利加等に渡航し、盛に商を營み、或は勤儉忍耐して、勞働に服する者は、本港人を以て尤も多しとす。蓋し支那人中最も優等の人民なり。其風俗は一種の特色を有し、婦人は蹙趾の陋習なく、好んで?衣を着す」

「其の街巷の如きも、陋雜の状尠く、家屋も亦清潔にして、特に巨商富豪多し。然れども、廣東商人は頗る狡猾にして、言行反覆常なく、巧みに?言を弄し、人を欺くこと尤も其の長所なれば。他邦人の本港に來り、業務を開かんと欲する者は、先ず多年此地に居留して、言語に通じ、人情風俗を解せし後にあらさえあば、到底彼等と競爭して、商利を占むること能わざる可し」

「我國物産中、海産物、椎茸、玩品、日用雜貨、棉布類の輸入年々?加す。然れども、日本人の梃然自ら身を此地に投じて商店を開設せる者なし」

   「彼等と競爭して、商利を占むる」ためには、安東が説くように、それ相応の準備と覚悟が必要であろうことは、いうまでもないはず。ところで「婦人は蹙趾の陋習なく、好んで?衣を着す」とするが、これは安東の誤解に違いない。

 一般に「蹙趾の陋習」、つまり纏足をせずに「好んで?衣を着す」のは客家女性の特徴であり、彼女らは農作業など肉体労働に励む。香港留学時の思い出だが、建設現場で男の労働者に伍して汗を流していた女性は客家だった。休憩時に地面に坐り込み、ストローを刺し込んだ瓶から冷えたビールを旨そうに飲んでいた風景が思い出される。惚れ惚れするほどに恰好がよかった。広東には客家が多いことから、思い違いをしたのだろう。

ところで彼女らの姿に憧れ、早速、真似をしてみた。勢いよく吸い込むとビールが一気に喉の奥に送り込まれ咽返る。やはり吸い込み加減が難しい。ストローは止めた。
それにしても、広東でも「日本人の梃然自ら身を此地に投じて商店を開設せる者なし」とは。その原因は安東が記した天津における情況、つまり「然るに我國人は新に來つて利?を博取せんとし、一時に目的を達する能はざれバ忽ち失望し、而して出張員は氣候の激烈なるを苦しんで急に日本に歸らんとし、營業の維持すべからざるを報告し、遂に閉店を爲に至る」からだろうか  

各開港場での情況をみるに、やはり西欧諸国に較べ日本官民の劣勢は否めない。
《QED》
   ◎◎▽ひ□◎□い▽□▽ず◇△◇み◎◇◇
                  
(休刊のお知らせ) 明日(2月6日、日曜日)は小誌休刊です
                  
 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
                  
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(読者の声1)貴著新刊の『中国大失速、日本大激動』(文藝社)を早速、読みました。
さすがに世界各地を縦横に駆け巡って、現場で生き生きした情報を的確に書かれているのでたいへん参考になりました。
 現場にたった躍動感、机上の空論ではなく、その場の雰囲気や環境の変化を鷲づかみに、日本のメディアにはでない裏情報が読み取れました。
かなり前になりますが、Inside U.S.A.やInside Europeなど「内幕シリーズ」で活躍したアメリカのジャーナリスト、ジョン・ガンサーを彷彿とさせてくれました。今後、中東と南米にも足を伸ばして臨場感あるリポートを書かれることを期待します。


(宮崎正弘のコメント)中東はまだしも、南米をカバーするのは大変です。せいぜい欧州、しかし日本のメディアが重視しない旧東欧(本当は「中欧」ですが)のことは興味があり、まだまだ取材に出向くつもりです。未踏はのこりあとブルガリア、ルーマニア、モルドバ、そしてスロベニアです。今年中に全てを回る予定です。
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 田中先生の本を一冊読み忘れていました(^^ゞ(^^ゞ

 記事と同じく展転社刊「戦後日本を狂わせたOSS  日本計画」。OSSの詳細を知っても、記憶の底に入ったままで蘇ってこないからなぁ。積読が不正解かは判らぬが、心の余裕が無いと、手を付けられないぞと思っています。