ロシア国外移民40万人の現実  WEDGE Infinity(ウェッジ) | Hideoutのブログ

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 日本を取り戻したい……そんな事をエントリーしたい。

 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。


 ロシアも少子高齢化を迎えて、人口減が続いていると思っていたのだが、移民として出国しているとは、知らなかったよ(^^ゞ


ウェッジインフィニティ
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6122
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2016年02月19日(Fri)

岡崎研究所

米シンクタンクCSISの客員フェローで、モスクワの工業化後研究センターの所長を務めるイノゼムツェフが、1月17日付のワシントン・ポスト紙に、「プーチンの自壊する経済」と題する論説を寄せ、ロシア経済の状況を解説しています。イノゼムツェフの論旨は、次の通りです。


◆2017年に成長が戻らなければ……

 ルーブルが25%下落した「ブラック火曜日」から1年少し経ったが、ロシア経済はまだ不確かである。GDPは3.9%減少し、インフレは13%以下であった。今年は成長するとの予測も、非現実的に見える。

 国際金融機関とロシアの経済省はともに2016年経済成長はないとしている。IMFと世銀は0.6%の縮小、ロシア当局は0.8%の縮小を予想している。しかし2017年、成長は戻ると言うのが今のコンセンサスである。それなら、今の状況は、石油価格下落と制裁による通常の経済の下押しと言える。

 しかし、もし成長が戻らないとすると、どうなるか。

 ロシア経済は、2009年よりずっと悪い。可処分所得は減り、ドルベースの名目賃金は2005年より低い。小売りは2009年から半分になった。連邦予算収入は2006年と同じレベルである。モスクワの平均的アパートの価格は、2014年よりルーブルで16%下落し、ドル換算では半分になった。モスクワとサンクトペテルブルクの事務所家賃は2002年レベルに押し戻されている。ロシア経済は、石油収入の減少や官僚的圧力で苦しんでいる。

 2000年からのロシア経済を評価すると、二つの時期がある。

 2000~2007年の間は、7%経済成長し、株は上昇、平均所得は3倍になった。2008年~2015年は停滞であった。成長はほぼゼロ、資本逃避が加速し、ビジネス環境は悪化し、増税もなされた。 プーチンがグルジア、ウクライナ、シリアで軍事作戦をし、軍事支出は倍増した。彼の関心は経済から地政学になった。

 この時期は、二つの危機と一つの回復と言われる。しかし、成長のない長い期間というのがより適切である。メドヴェージェフ首相が言うように、ロシアは最初の危機を脱する前に次の危機に入った。ロシア経済はますます不自由になる政治に完全に従属させられており、たとえ、制裁解除や石油価格の正常化があっても、回復の希望はほぼない。

 1988年にも2008年にも外国企業はその投資を放棄しなかった。しかしEUに対する「逆制裁」、トルコとの緊張、ロシア法により国際条約が凌駕されるとの宣言で、ロシア政府は、外国からの投資にブレーキをかけている。昨年、オペル、アドビシステムズ、ストックマンを含む20以上の西側企業がロシアから撤退し、外国人所有の約30の生産施設が閉鎖された。ロシアからの移民は2008~2010年の年平均3万5千人から、2015年には約40万人以上の予測になっている。この傾向が変化する兆候はない。

 もしロシア経済が今年も縮小するならば、我々は長期的下落の始まりを見ていることになろう。もしそうなら、停滞は回復にではなく、何年も続く急な下落に入っていくことになろう。これは2018年以降のプーチン第4期にも続くだろう。

 1990年代や2000年代始め、ロシアは混乱していても希望があった。投資家はダイナミックで改善基調の国内状況に引きつけられていた。2012年以降それは変わり、今ロシアは幻滅の領域になった。2016年に成長が戻らないと、ロシアは経済的自壊の時期に入ったことを意味しうる。それがプーチン第3期を特徴づける。

出 典:Vladislav Inozemtsev ‘Putin’s self-destructing economy’(Washington Post, January 17, 2016)
https://www.washingtonpost.com/opinions/russias-economy-of-disillusionment/2016/01/17/0803598e-bb97-11e5-829c-26ffb874a18d_story.html

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◆“停滞”ではなく“衰退”の時代へ

 この論説の趣旨には賛成します。ロシアは経済面では停滞ではなく長期的な衰退過程に入ったと思われます。よくなる気配がありません。

 石油価格は、ここしばらくは1バレルあたり30ドル付近またはそれ以下になるでしょう。ロシアの予算の想定価格50ドルをかなり下回ることになり、財政面で苦しくなります。イランの石油が市場に出てくる中で、またOPECが減産で合意する見通しがない中で、また中国経済の減速の中で、それ以外の予想は立てがたいです。

 資源に依存する経済を、もっと製造業などが強い経済にする改革には失敗したと言わざるを得ません。「資源の呪い」にとらわれてしまったと思えます。

 プ-チンは、政治は権威主義であるが、安定と経済的福利を国民に提供してきました。それが人気につながっていました。しかし経済が停滞に陥るなか、今は国民のナショナリズムを支持基盤にするべく、国際的に影響力を取り戻したロシアを演出しているところがあります。しかしウクライナにせよ、シリアにせよ、経済的にはマイナスです。ロシアからの移民が2015年に40万人にもなるということは、人々がロシアの現状に愛想をつかしてきていることを示しています。そのほとんどは優秀な若者でしょう。言論の自由もなく、医療、教育は劣悪で、汚職は蔓延し、エリートは地位を利用して私腹を肥やすと言う状況で、将来への希望を若者が失うのは自然です。

 プーチンは国力にそぐわない地政学的地位を求め、結局ロシアを衰退させてしまう可能性が大きいように思われます。

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 資源国の罠に嵌っているのは、当然だが、経済の浮上は当分なさそうだ。

 北方領土問題は足元見ながらってことだろう。

 国民福祉用(年金他)に積み上げていた基金の取り崩しが、始まっていることだし、プーチンの人気も翳りを迎えるのは後どれくらいだろうか?

 国内用の工業は有っても、輸出産業と呼べるものも無さそうだ。武器輸出くらいだろうな。オホーツク海での漁業くらいかな、日本に関係あるものは。


 根室の漁業関係者!あまり拿捕されるほど?近づくなよ!釈放用に金取られるだけだぞ!