宮崎正弘の国際ニュース・早読み(China military) [宮崎正弘の国際ニュース・早読み | Hideoutのブログ

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 四月に古稀を迎える爺ののブログです。

 日本を取り戻したい……そんな事をエントリーしたい。

 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。


 今日のは僕的には中身が濃いと思います。何時まで持つかは未知ですが、最期の悪足掻きの始まりの様な・・・。


宮崎正裕メルマより
http://melma.com/sp/backnumber_45206_6319787/
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成28年(2016) 1月26日(火曜日)弐
          通算第4791号 
                  
(休刊のお知らせ)明日1月27日から2月1日まで小誌は休刊です。
                  

 あの「反日タカ派軍人」論客、羅援がまたも怪気炎
  「統一ならただちに平和、台独ならすぐにも戦争だ」
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 「愛国無罪」を叫んだ中国人が日本大使館に石や卵を投げ、日系企業に放火し、レストランを打ち壊すなど数々の狼藉をはたらいた時、もっとも反日的言辞を打ち上げていた軍人が羅援である。
「反日三大バカ」とは、この羅援と、劉亜州、そして熊光偕だった。

 羅援は人民日報系の『環球時報』(1月25日付)に寄稿して、また吠えた。
 「台湾が独立を言い募るならすぐさま戦争だ。統一をいうなら和平だ。中国人が中国人と争うことはないが、台湾独立を言っている連中は中国人ではない。武力統一あるのみだ」。
 
 羅援少将の父親は羅青長で、周恩来事務所の副主任。国務院副秘書長として外交方面では主に台湾問題を担当した。
情報畑を歩き亘り、諜報工作に腕を奮ったという。
 羅援の兄は羅挺為海軍少将、弟の羅振為は米国留学でいま米国の「NY華栄集団」社長。羅援は軍を退役し、現在は「中国戦略文化促進会」の常務副会長兼秘書長であるが、内外には『タカ派軍人OB』として知られる。

 寄稿した媒体が『環球時報』であるように低俗で軍事力を錯覚する中華思想の低レベル読者には受けるメディアだ。
日本で言うと『日刊ゲンダイ』風。まともな知識人は相手にしていないが、労働者階級や低所得層には人気がある。

 それはともかくとして習近平の軍事改革だが、230万人民解放軍を200万人に削減し、スリム化効率化、そして組織替えに手を付け、四大総部を解体して、と言うより名称を変え、つぎに合計15の部門を新設したが、七つの軍区の再編には着手出来ないままである。
 軍隊内部に根強い反対があるからだ。

 多維新聞網に拠れば、すでに軍区再編は蘭州軍区、瀋陽軍区、北京軍区、済南軍区、成都軍区で若干の前進がみられるようだが、広州軍区が一番のっそりと改変作業を遅らせているらしい。

 そこで習近平は各個撃破作戦に打って出た様子である。それというもの、最初に広州軍区に的を絞り、三人の中将を免職処分とした。
 
 三人は広州軍区副司令の刑弟成、同副司令の王暁軍、そして副政治委員の劉長銀だという。いずれも中将である。(軍区副司令は四人体制)。
 事情通は『香港問題です。香港駐留部隊の活躍がこれから試される時が来ますから』と不気味な観測を述べている。

 この状況下に米国保守系のワシントンタイムズが『中国軍がIS掃討軍事作戦に参戦する動きがある』と伝えた(同紙、1月24日)。

       ○◎み□◇▽や□○ざ◎□○き○△□ 
                  
◆書評 ◎しょひょう ▼BOOKREVIEW ●書評 ▽
                  

 「憲法九条を守る」って何ですか。国際常識に悖るカルト信仰に似てませんか
  清潔でゴミ一つない日本なのに、ウイルスに弱いなど不思議なことがばかりです

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孫向文『中国人が見たここが変だよ、日本人』(青林堂)
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 かつて版元の青林堂と言えば、漫画雑誌『ガロ』。白土三平の「カムイ伝」は全共闘世代に広く読まれた。最近は左翼路線の影も形もなく、保守主義、あるいは擬似保守路線をまっしぐらの印象がある。
 本書は中国人漫画家で、孫向文は仮名、ペンネームだが、本名を明かさないのは、もしばれると中国へ帰って拘束され、拷問され、たぶん懲役十年を食らうからだ。
 つまり、そういうスタイルで、巧みな漫画をたくさん挿入しつつ辛辣に共産主義を批判している本。ちなみに日本で三冊目の上梓になると言い、この本はチャンネルAJERに覆面で連続出演した「中国人による反中共入門」の書籍化である。
 共産党独裁国家で暮らしてきた著者からみれば、日本人がとりわけ異形にうつることがある。
その第一は「憲法九条にノーベル賞を!」などと叫ぶ頓珍漢がうようよいること。あの憲法九条を守れというカルト集団の叫びに嫌悪感を抱いてしまうのは、きっと中国の共産主義の独善と通底しているからだ、と率直にいう。
 まったくその通りだと考える日本人もたくさんいる。
しかしどの国でも真実を見透せる知識人というのは少ないのである。
 『反戦』『反ファシズム』を叫ぶ狂信的グループがすぐに暴力に訴えるのも矛盾している。なぜ反ファシズム集団が暴力愛好家なのだろう。かれらは「半ファシスト」じゃないのかと示唆するなど日本の矛盾を次々と暴くのは、なるほど若い中国人が日本を観察すると、そういう事象が、きっと新鮮な驚きに映るわけだろう。
 「日本人は世界でも屈指の綺麗好きな民族で、あらゆる箇所で清掃、殺菌作業を行った結果、日本全体が温室のような環境になってしまった」(中略)。しかし「日本人は清潔」にすっかりなれて、そういう「環境下で暮らしすぎているから、紫外線とかアレスギーとか、様々な面で免疫力が低くなっている」
 揶揄もここまで来ると漫画エッセイのレベルを越えた鋭さが光る。
そして最後のチャプターで著者は言うのだ。
 「中国には、もし『人類を滅ぼすウィルスが蔓延した時、最初に滅びるのは日本人だが、最後まで生き残るの中国人』ってジョークがあります」
   サモアリナン。
 若い世代にお勧めである。

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 読者の声 どくしゃのこえ ERADERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号、前々号とその前と、中国経済失速と、中国発世界大不況の力作論考シリーズを通読したのですが、客観的で多角的で、この分析には大いに得心がいきました。
 いまだに日本のメディアは中国は経済大国、GDP世界第二位であり、そんな簡単に経済が沈没したり、激減したりはしないと期待を込めての論考が多いのですが、そうした中にあって、じつに率直で分かりやすく、且つ中国経済の深刻な惨状がよく飲み込めました。有り難う御座います。
ところで、きっと宮崎さんのことですから、何れこれらを一冊の本になさると推測しますが、いつ頃でしょうか?
  (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)『中国発世界同時不況』(仮題)ですが、もちろん最新データを加え大幅な加筆を行って単行本化します。
発行は四月中旬になる予定です。




(読者の声2)ニューヨーク前市長のブルームバーグが大統領選挙に打って出る構えで、共和党はトランプに雪崩現象を起こしかけていたタイミングをまさに絶妙に撰んでますね。これでまた混戦模様ですが、ブルームバーグの見通しは如何でしょう?
  (GS生、熊本市)


(宮崎正弘のコメント)ブルームバーグが本当に出馬するかは予備選直前の準備遅れをみても半分の可能性しかないように考えますが、イスラエルのメディアは騒ぎをしていますよ。
「アメリカに初めてのユダヤ人大統領誕生か?」と。



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(読者の声3)先週金曜日ニューヨークでWTI原油の六か月先物の価格が急騰して。1バーレル=32ドル台半ばをつけました。
 六か月先物ということは、イランからの原油輸出が本格化するころの原油価格を投機筋が読んだ結果ということです。先週25ドル台まで下がりましたが、今後価格崩落のパニック相場は終息に向かうのではと私は推測しています。
確かな根拠は勿論ありませんし、これからも30ドルを割る可能性はあります。これで、原油安が引き金となる中東戦争の危険性が多少和らいだと思います。
  (ST生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)サウジの国防相は「イランと戦争をやるほどのバカではない」と記者会見しておりますし、イランの最高指導者ハメネイ師は、「在テヘランのサウジアラビア大使館襲撃はイスラム法に反する。犯人等を厳正に処罰すべきだ」と語り、サウジへ宥和の信号を送っています。
 現実にイラン当局は100人以上を逮捕したという報道があります。
 サウジ vs イラン戦争の危機はやや遠のきました。しかしイエーメンなどで、代理戦争は継続しております。



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(読者の声4)宮崎さんの「中国経済崩壊論」を嚆矢として各紙・誌・メディアが昨年来、尻馬に乗った形で日本中に溢れている今日この頃。つまみ食い的に読んだり聞いたりしてります。
そこで思い出す言葉があります。「意味論」、英語ではセマンティク、と言う学問がアメリカにあるのだよと、月例の「世界情勢研究会」で尊師,木内信胤氏におそわったのは40年位前か。
難しい事をやさしい言葉で説明してくれるのが得意な方でした。「親の恩はありがたいもの、海よりも深くく、山よりも高い」とは中学生位になれば、知識として知っているが、その意味するところ・理解するところは人生経験を積んだ人とそうでない人で雲泥の差があるのだ、と。
本日の解説を改めて開示して頂くと、尻馬組の論評と如何に深み、幅、密度が違うか,ビビッドな現場の肌感覚の情報もふくめて。当方、メインの一つのビジネスとして、ブラジルの数社の製鉄会社むけに機械設備類の補修品を小規模ながら輸出しておりますが、貴レポート、解説にありましたように中国製鉄鋼製品のダンピングに足を引っ張られブラジルメーカーも採算が悪化。其のとばっちりを受けております。
「中国経済崩壊論」もここまでくると「中国崩壊論」(中国共産党崩壊論」もそろそろ視野に入れておかなければ、と感じた次第ですがそのタイムスパンはどのくらいとお考えでしょうか?
  (木内信胤信徒の一人)


(宮崎正弘のコメント)崩壊時期がいつかなどと預言できませんが、風水師ならするかもしれませんね。
 ところで「意味論」(ゼネラル・セマンティックス)ですが、まさに小生が大学で専攻したのが、この一般意味論でした。



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(読者の声5)先週はタイでした。バンコクのスワンナプーム空港からエアポートリンクのラムカムヘン駅で降車し、バス亭でまっていると、シナ語の書かれた大型バスが次々に通っていきます。
10台近くシナ観光バスを見送って、やっと目的の行き先のバスがきました。爆買いブームは日本だけではなくて、タイにも広がっています。また、タイのリゾート地パタヤの南15キロ位の海岸線近くでは、シナ資本が7000戸のマンションプロジェクトです。宮崎先生の書かれているとおり、シナ人は海外不動産買いにはしっています。
ベトナム最大のビンコム(VIC)が開発するハイフォンのマンションも外国人買い(昨年7月から外国人も不動産を購入可)はシナ人ばかりです。これらの投資が人民元安で消滅すれば、ASEAN地域にはかなりのインパクトになると思われます。
また、パタヤにはロシア人は予想以上にいましたが、保有するマンションの住人(オランダ人)によれば「ロシア人は消えた」と強調していました。タイへ行く前の予想ではロシア人はほぼいないのではと思っていましたが、観光客はまだいます(以前はロシア人だらけでロシア語看板が溢れていました)。また、バンコクの宿で知り合った放浪日本人男性によれば、ナムディン(ベトナム)近くの海岸で寝そべっていると、ロシア女から声をかけられたといっていました。彼によれば「ロシアの男はロシアに戻ったが、女は戻っていない」とのこと。
 ルーブルのケースですと、通貨価値は大幅減価しましたが、インフレはやや沈静化して、二桁前半。ただし、貿易収支は黒字は減少したものの、まだ黒字を維持しています。プーチン支持率も高いようすで、国内は意外に安定しているようにみえます。
今年、人民元は何回か急落を繰り返すでしょうが、どの程度のインフレになるのか、人民はロシア人ほど忍耐強いのか、習政権支持を続けるのか、「シナ発代不況」の強度に興味がわきます。
  
さて皇皇后両陛下、国賓としてのフィリピン御訪問、戦没者慰霊の旅でもあります。マニラの戦いでは日米両軍はもとよりフィリピン民間人の被害はよく知られています。さらには中立国民であったスペイン人にも多くの被害がでたという。
 「フランコと大日本帝国」(フロレンティーノ・ロダオ著)ではフィリピン統治のかつての当事者であり、日米戦には第三者であったスペイン人の目を通してのマニラ攻防戦が描かれています。山下奉文司令官は「無防備都市宣言」によりマニラからの退却するも海軍は抗戦、大本営と現地軍の命令不一致により大混乱となる。
 『米軍はマニラを包囲し日本軍兵士の逃げ道を塞ぎ、マニラを無差別爆撃したので市民は逃げることができず、また最初の攻撃の後に小休止があったので、この間に日本兵が憂さ晴らしに無防備の市民を襲った。スペイン領事館とドイツ人クラブでの虐殺は政治的親近関係なるものに訴えたことが実際には悲劇を誘ってしまって逆効果になってしまったことを示している』

 民間人の死者については一般に10万人とされていますが、本書では5万人、しかも多くがスペイン国籍を持っていたか、スペイン系人か、メスティーソと白人の混血か、あるいは多種のメスティーソだったとしています。これは日本軍が絶望的な状況で周りはすべて敵、白人系は同盟国も中立国も関係なく全て敵に見えていたのでしょうか。
 マッカーサーに対してもスペインの文化的遺産の破壊者として非難しています。
日本兵の隠れ場所となるとして多くの教会や修道院が砲爆撃され、さらに伝染病の蔓延を防ぐという口実で、まだ壊れていなかった多くの壁や丸天井を備えていたいくつかの建物でさえ破壊された、とあります。
 フィリピンにおけるスペイン時代をよく表していた建物の破壊は爆撃そのものよりも掘削機によってなされたのである、という一節など南米の文明を破壊したスペインが今度はアメリカによってスペインの文化を破壊されるという皮肉、唯一無傷で残されたのは特別室がマッカーサーの事務所となったマニラ・ホテルである、と気取り屋の将軍を描写する。自分が一番偉いのだと誇示したいがための破壊です。
 高山正之氏が描く閉所恐怖症で臆病な自己顕示欲の強いマッカーサーを裏付けるもので
した。

タイのインフレ率は統計上はマイナスですが、あれは実感としては嘘です。
一次産品が安値をつける中で、コストプッシュなのでしょうか。かなりインフレが進んでいるという印象を受けました
例えば、チキンライス(カオマンガイ)は20バーツから40バーツなど。CPIがどういう計算をしているのか詳しくは見ていませんが、インフレであり、デフレではありませんでした。ただし街中は道路舗装などどんどん進んでおり、とても綺麗になっています。セブンイレブンでおにぎりが買えます。日本よりやや小振りで25バーツ。大して日本のコンビニおにぎりと価格は変わりません。
 (R生、ハノイ)


(宮?正弘のコメント)中国でも主要都市のコンビニにはおにぎりがありますが、先週、台湾で食べたおにぎりは日本と同じくらいに美味しかったですよ。明日から香港へ入りますが、試しにおにぎりも食べてみることにします(笑)。

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 読者の声のフィリピンの件は知りませんでした。このブログでは悪様に罵っていたけれど、チョツトフィリピンの戦中の真実を知らな過ぎたようです。m(__)m



 書評の漫画家のことは、何処かで書いていたのを読みました。的確と言うか何と言うか、違和感かな。でも支那も若い世代の感覚は違うのだと、評価しないといけないのでしょうね。今日は賛成することばかりです。みっともない爺だな。