カラー革命を不思議なほど怖がる中国 | Hideoutのブログ

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 日本を取り戻したい……そんな事をエントリーしたい。

 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。


2014年9月、香港で行われた民主化要求デモで、警察と衝突する参加者ら〔AFPBB News〕


  筆者はフィナンシャル・タイムズ。
白人社会の見方は変?というか、奇妙に僕には、思われます。現状のChinaについての認識がおかしいと僕は思います。


JBPRESS
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42899?display=b
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(2015年2月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

中国の袁貴仁・教育相が先日、毛沢東主義の全盛期を思わせる通達を全国の大学に出した。

 「西側の価値観を広める教科書を教室内に持ち込ませてはならない」「党の指導部や社会主義を攻撃または誹謗する見解を、一切容認してはならない」という厳しい調子のものだった。

 北京を先週訪れた際にこのことを知った筆者は、西側の影響を取り締まるのはいささか遅すぎるのではないかと思った。

 中国の首都にはランボルギーニからフーターズまで、思いつく限りの西側ブランドがすでに進出済みだ。大学の近くにあるカフェでは、中国人の学生たちが西側の学生たちと同じようにおしゃべりをしたりネットサーフィンを楽しんだりしている。

■いっそう高くなる「グレート・ファイアウォール」

 とはいえ、一見お馴染みの光景が実はまやかしだったということもある。筆者はホテルの部屋からインターネットに接続して、グーグルやツイッターなど多くのサイトへのアクセスをブロックする中国の「グレート・ファイアウォール*1」にいきなりぶち当たり、世間知らずにも驚いてしまった。

 西側の影響を取り締まる動きが大学やブロガー、テレビの放送スケジュールなどにも及ぶ中、中国のグレート・ファイアウォールはこの数カ月間でますます高くなっている。

 リベラルな政治に直接関わっている人々は、もっと直接的に苦しんでいる。いくつかの人権団体によれば、ここ1年間で身柄を拘束された活動家は数百人に上る。外国の非政府組織(NGO)も以前より厳しい監視や圧力にさらされている。

■ 中国の支配者層から見たカラー革命

 こうした取り締まりからは、驚いてしまうほど強い不安感を中国の支配者層が抱いていることがうかがえる。中国政府は、国外で生じたさまざまな出来事を見て、中国共産党の権力掌握を脅かすいわゆる「カラー革命」が生じるのではないかとの不安を募らせているのだ。

 そしてこの不安は、中国国内の安定に関する不安とリンクしている。折しも中国では経済成長が鈍化しつつあるうえに、習近平国家主席の反腐敗運動によって支配階層のエリートの間に不満が生じつつあるからだ。

 アラブ世界での一連の革命を目にした中国共産党は、非民主的な政府に対する大衆の反乱と、それがもたらし得る混沌を強く懸念した。そして、こうした革命の推進において西側の制度や科学技術が果たしている役割に着目した。

 2011年のエジプト騒乱が「フェイスブック革命」と呼ばれたこと、そしてこれを先導した著名な活動家たちの中にグーグルの幹部が1人含まれていたことも手伝って、中国におけるこの2社の運命が定まった。

 カラー革命の脅威に対する中国当局の猜疑心はウクライナ、そして何より香港での出来事により、この1年間でさらに強まっている。

 中国は、ウクライナでの反乱についてのロシア側の見方を真剣に受け入れたように見受けられる。あの反乱は基本的に米国が、インターネットからNGOに至るありとあらゆる非道な手段を使って組織したものだという見方だ。

■香港の民主化デモの背後に米国の存在?

 著名な学者の王緝思氏は昨年4月、つまり香港で抗議行動が始まる数カ月前に、米国に対処する北京中央政府の指導者たちの最大の懸念は「中国政府を転覆させ、中国社会に政治的・思想的に浸透しようという、米国が抱いていると思われる企み」だと記していた。

 昨年9月に始まった香港の抗議行動は、中国政府の強い不安感の裏付けになったようだった。

 中国側から見たあの出来事は、カラー革命のテクニックがついに中国国境の内側に及んだという状況に危険なほどよく似ていた。

 座り込みによる抗議、学生の参加、外国のテレビ局の取材班、ソーシャルメディアの活用、そして「雨傘革命」という受けそうな呼び名の登場という要素がそろっていたのだ。

 中国政府は結局、香港の抗議行動の制圧に成功した。しかし、政府の中には、アラブ世界からウクライナ、キューバ、ベネズエラ、そして今度は香港まで、西側が介入する不気味なパターンが垣間見えると指摘する向きもいる。

■エリート層を脅かす反腐敗運動

 おまけに、こうした国外での無秩序は、中国国内で政治的緊張が高まっているちょうどその時に発生している。

 習近平氏の国内政治のトレードマークは反腐敗運動だが、この運動は多くの人々の予想よりも長く、かつ厳しく実行されている。

 反腐敗運動は、中国の一般市民の間で好評だと言われている。だが、この運動は強力な利益団体を脅かしている。過去2カ月間で、政府は元公安トップの周永康氏を正式に訴追し、胡錦濤前国家主席の元側近、令計画氏を調査していると発表した。

 また、比較的少ない正式な給料を賄賂で補完することに慣れていた大勢の党幹部の間にも不満があると言われている。中国経済の鈍化は反腐敗運動が商取引に与えた萎縮効果と関係していると主張する人さえいる。

 これは、習主席が政治体制を完璧に掌握したために、強力な利益団体と戦う余裕がある、ということなのかもしれない。

■ 「パラノイド (【名詞】【可算名詞】
偏執性の人,偏執症者; 病的なほど疑い深い人.) だけが生き残る」

 だが、有力なコネがある北京の人々は今、習主席を追い落とす試みの可能性について公然と推測している。

 例えば1989年など、中国の過去の市民の騒乱は、共産党の上層部内の意見対立と時を同じくして起きたと指摘する人もいる。

 だが、多くの意味で、中国は今ほど強く見えたことがない。国際通貨基金(IMF)は数カ月前、購買力で測ると中国が世界最大の経済国だと発表した。外国の首脳は、大抵は中国の投資を呼び込むことを期待して習主席と面会するために列を成している。

 外の世界から見ると、中国の政治指導者たちの不安は、過剰で、偏執的にさえ見える。だが、有名な(西側の)言い回しにあるように、「パラノイドだけが生き残る」のだ。

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Financial Times
サーモンピンクの紙面で知られる英国の高級紙。1888 年の創刊以来、金融関連の報道に強く、経済、国際、政治問題についても報道の正確さに定評がある。世界発行部数は約44万部。読者総数は推定150万人に上る。
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  大袈裟ですね、フィナンシャル・タイムズは。「グレート・ファイアウォール」なんて表現初めて見ました、貴方は?

  Chinaに自由という言葉が有ると思っていたのかな?

  IT関連も前国家主席の息子を追い出し、既に習近平の手に落ちているのに。前政権から、グレートだったのに。

  何れにしても、Chinaはあらゆる分野で規制を進めている事が、分かる記事でしょうか? 最も、国外へ出る一般の人間、即ち海外での見聞が一番習近平にとっては、危険なことではないのかなぁ? と呟いてみた。