旅屋おかえり 浜田マハ
を読みました。こんなお話です。
売れないアラサータレント“おかえり"こと丘えりか。ひょんなきっかけで始めた「旅代理業」は依頼人や出会った人々を笑顔に変えていく(アマゾンより)
事情があって、自分で旅に出られない人に変わって目的地を旅する「旅屋」のお話。浜田マハさんの作品で最初に読んだ「楽園のカンバス」とは全然違った雰囲気で、いい意味で裏切られた感じでした。
作中で、主人公が旅屋業を始めて、最初に訪れるのが桜の咲く角館です。ワタクシ昨年バイクで角館を訪れて、とても気に入って、桜の咲く時期に必ずもう一度来ようと思っていたので興味深く読みました。
基本的に人情話なのですが、随所に旅の魅力がちりばめられ、作者が相当の旅好きなんだなと感じます。私の場合、そこに「バイク」が加わるのですが、思わず旅に出たくなるステキな小説でした。
ところでワタクシ、小学生の頃に47都道府県を調べる自由研究にチャレンジしまして、おかげでわりと地理に詳しいのですね。バイクに乗るようになってそれが生かされ、2019年の東北ツーリングで、ついに47都道府県を制覇しました。小学生の頃の自由研究がコレで補完された気分でした。しかしまだ北海道は、バイクでは未踏で、コレが今後の楽しみなのであります。
昨今ネットでGoogleマップが閲覧でき、ストリートビューでその場所が見られる事から、そこに行かなくても行った気になれるのもですが、やはり自分の足で訪れると言うのは全然違うと思います。旅情や思い出は、どうやってもデジタルでは味わえないものですね。
読んでいてワクワクする小説でした。
来年、仕事の責任者の立場を辞して、さらに再来年、自治会長の職を終えたら、ゆっくりバイク旅に出ようと思います。最近クソ忙しいけど、それを楽しみに働こう。