※この記事は合格された保護者様の許可のもと

データ掲載の許可を得て公開しております。


  遭遇。

第一回上野ツアーの午後は東京博物館である。

午前の後半に海展から流れ込んだお客さんで

ごった返し、

子どもたちはややグロッキー気味であった。


ランチ挟んで回復したけど。


でもね?おじちゃん、

足にお水たまってくんねん。

重力が眠りにつくのは1000年に1度の夜。


歩きっぱなし、しゃべりっぱなしで

平成館で近世までの展示物を見せた。


芸術よりも考古学寄り。

5年後期のテキストや資料集の

現物見せたかったしな

あるよ?遮光器土偶。

あるよ?慶長大判(レプリカ)


んで足に乳酸水が溜まってもう立てんのだわ

だからバーっと説明したら

ゆっくりしていってね


外のベンチにすわった。

※なんでかというと係員に追い出されたのだ

ガラ空きだし別にいいじゃない。

※係員さんが正しいです。


それでね、あーでもねー、こーでもねーと

質問に答えてたわけですよ


親の悩み、子どもの質問、ご挨拶。

第一回上野ツアーは親子と出会う機会だし、

質問はそれまでにバカスカ聞いてた。

お別れの挨拶にも

もはや立てず相談を受けていた。

あるお母さんから相談受けてたところ、

女の子が並んでいた。


そう、本記事の主人公、

のちに私が

勝手に「科博のプリンセス」と

名付けるお子さんであった。


「先生、

どう勉強したらいいですか?」

これが彼女との出会いである。


あとから聞いたことだが、

お母様からしたら

これがラストチャンスだったらしい。


もし自分から行けないようなら、

受験はやめよう、と。

まさかここが運命の分岐点だとは…。

こういうことってあるもんなんですねぇ



  偏差値のお話

四谷大塚の基本クラスだと言う。

かなり悲惨な偏差値だと。

私が早稲アカで教えてた時は

名DFとか名SGGKみたいな子を

ひたすらに海へ向かって投げ返していた。


偉い先生は偉いことすればいい。

こういう子達の最後の砦、

それがマスターであった。

したがってマスターの下地はWで作られた。


熱い水蒸気講師は

開成の目の前の建物の名物講師だったよ。

だって逆転合格させまくるんだもん


最後の年には中学国語責任者に

マスター以外に下クラスは務まらない

と言われた。


ちなみに10月面談で31連勤なので、

週一休みくれよ、と言ったら

週3コマにされたので、

「じゃ、正社員になるのでよそいきます!」と

退職申し出た。

※退職申し出たあと

役員に全力で阻止させてくれと言われ、

別校舎で働いてほしいと懇願された。


いやそんな。冷遇されてる人間が

そこまでされると思わなかったのでね?

なので三田線のどん詰まりの過疎校舎から、

御三家と慶應中等部女子と早慶附属と国

2年でだしたんだけどね

うん。全員合格。



  この子は見込みあるな

私の人の見方は全方向オールレンジ

だから口頭で偏差値や苦手、

メモを取る様子を見てたわけよ。

ほんとうに珍しいくらい一生懸命だな

公共の場で模試偏差値なんて聞かないよ?

ただ、勉強苦手でもやる気あればなんとかなるよ

それだけは本気の言葉だった。


  理科集団授業「最強講座」

そして彼女は「最強講座」に参加した。

もともとこれは

動画理科漫才の元ネタとして

生徒の生データが必要になったからやったのだ

子どもたちの現実の応対を見る必要があった


だって今のYouTube動画、

下手すぎて見てらんないからさ。

教科書の解説を板書してるだけ。

それでもYouTubeで金もらえるんだろ?

いいよな、楽で。


そういう視聴者が面白くもなんともない動画は

中学受験でも多くてね

つまんない人がつまんないことしても

意味がない


そこで初の発問授業の動画制作をする。

ここで生徒の思考法をこちらが学習し

代わりにこちらは αなみの授業をする。

集団だしね

私は私自身が1時間でやる気になる金額が

ある程度あって、

90分5000円なら割と準備は苦じゃない。

バイト時代は時給2000円だったし。

これに参加してきたのがあの彼女であった


  正直驚いた

彼女の偏差値、レベル帯で

SAPIX αも参加する内容についてこれるかな


ところが蓋をあけたら

挙手チャンピオンであった。

つまり塾の授業や

ペース配分に問題がありそうだ。


9月、個別授業 国語を始める。

はじめは志望校も聞かずに

とりあえず国語を鍛えた。

あ、理科の先生は

意味不明に踊ってたけど、それはそれ任せ。

真夜中は別の顔。


ところがだね。

親御さんとやりとりする上でえらいことに気づく。




これは

なかなか…。

よもや、よもやである。

MIN算国二科目偏差値23.6。

さて、彼女は中学受験できるのでしょうか。

そして

偏差値55志望校に合格できるのでしょうか。

中学受験の闇の奥を開けることにしましょう。


後編につづくッッ!