無所属少年時代 #48 vs奇人サダヒト(+タケシ)“謎の段ボール戦争” | 鈴木篠千のゲームと釣りと少年時代の話。

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レトロゲーム攻略、釣りと少年時代の思い出の話です。

毎日では無いですが、PM10~11:00に1~3本の記事をアップする予定。

ルール
①高額ソフトはやらない
②攻略本などは見ない。
③地元(浜松)で釣る。
④少年時代(無所属)の話。
(詳細はプロフィールで)

小4の頃のある日。

俺は珍しく、弟と、弟の同級生で“ともサン”(仮名)の弟(とも弟)と自宅で遊んでいた。


そこに“サダヒト”(仮名)から電話が来た。

「一緒に、遊ばないか?」という誘いだ。聞くとサダヒト側には“タケシ”(仮名)もいるらしい。俺達の自宅は同じ町内にあった。


俺はタケシは苦手だったが、サダヒトがいつになく意気込んで誘うので了承した。


こちらが3人(俺、弟、とも弟)で向かう事を告げると、サダヒトは何故か「オマエんちに段ボールあるか?」と尋ねてきた。

俺が「あるよ?」と言うと、「じゃ、武器を作ってこいよ」と意味の分からない事を告げて電話を切った。切る間際サダヒトは「これ、戦争だからな…」と謎の言葉を俺に吐いた。


全く意味の分からない俺は、弟と話し合い、当時流行っていたファミコンの『ドラゴンクエスト』のような“武器”を作り、「“ドラクエごっこ”のような事をしよう」という事ではないか、と予測した。




俺は、弟、とも弟と一緒に自宅にあるダンボールを切り、ペラペラの『鋼の剣⚔️』ボロボロの『銅の鎧カブトを作り、急いでサダヒト宅に向かった。


サダヒト宅に行き、庭から玄関に入ろうと「サダちゃーん、来たよー」と声を掛けると、庭の隅にある木の影からダンボールで武装し、新聞紙の束で作った“刀”を持ったサダヒトとタケシの2人に襲撃され、ボコボコにシバかれたもやもやもやもやもやもや


「痛い、痛い💢 …ち、ちょっと、な、何だよ!」

俺は驚いて、2人を静止させた。

こちらの武器(?)はダンボールを切り抜いた貧相な剣と、ダンボールを腹に巻いただけの鎧だ。とも弟などはトイレットペーパーの芯と紙で作ったボロい“鎖ガマ”しか持っておらず、サダヒトの新聞紙の刀でひっぱたかれて壊されていた。


「だから、戦争だよ💢」(サダヒト)

そう言う彼の隣で“気分屋タケシ”がニヤニヤ😏と笑っていた。

普段、2人はそこまで仲良くないのだが、何故かこの時は長年の友達のようにガッチリ組んでいた。


サダヒトの話によると、2人で遊んでいるうちに、何故か「強力な武器⚔️を作ろう」となり、作ると「誰かと闘おう」という流れになり、近所に住む俺に電話し、無理やり“闘い”に加わらせた。彼の言った「戦争」とはこういう意味だったのだ。


俺は猛然と抗議した。

弟と弟の友人(とも弟)を誘った“後ろめたさ”もあり、「そんな話、聞いてない💢」と抗議したが、サダヒトは「これは戦争だ」の一点張りだった。

そして、そのやり取りを聞きながら笑うタケシ…。


結局、俺達3人はサダヒト&タケシと“ダンボール戦争”をする事になり、何故かサダヒトの家の軒先で彼らの作った武器と武装の残骸で、武器を作り、2人と対戦した。


元より、戦闘意欲の少ない我々には厭戦感があり、全く乗り気のしない戦いであり、再びサダ&タケにシバかれた💦


「なんだよ、歯ごたえねぇなあ😃 俺達の勝ちだな爆笑爆笑爆笑とサダヒトは高らかに言った。




まるでどこかの首相のような言い分だが、奇人サダヒトは突然、こうした行動を取る時があった。

気分屋のタケシも同様だ。

突如、思い付いた事を強引に進める癖があり、俺は時折それに巻き込まれた💧(…舐められていたな💧)


かと思えば、急に下手に出たりするので、対処に困る男だった。(タケシも…)


サダヒトの家からの帰り道、俺は弟ととも弟に陳謝した悲しい悲しい悲しいのを今でも覚えている。


そして、思った。

(…俺はこんな風に他人を巻き込むは嫌だな)と…。




俺が“無所属”を選んだのは、『誰の指図も受けたくない』という思いからだが、逆に『他人を自分の意思に巻き込みたくない』と思えたからかもしれない。


人間は自由だ。

誰と遊ぼうが、止めようが、自由だ。

放課後や休みはどこへ行こうが、どこに居ようが自由だ。


いきなり電話で呼ばれ、新聞紙でシバかれるなどの理不尽が罷り通るものか💢


しかし、他人はそんな事をする。それが『楽しい』『有益だ』と“思い込み”、他人にそれ“押し付け”る。迷惑な話だ。


そして、俺もするかもしれない。

俺が『これは楽しい』『これはしといたら有利だ』と思っても、それを他人がどう評価するかは、別だ。

(…たぶん、してきたような気もするが)


ダンボールで戦争するか、どうかは本人次第。

ダンボールで『ドラクエごっこ』をするか、どうかも本人次第だ。

それを強要してならないし、されたくない。


何故なら、俺達(俺もサダヒトも)、自由だからだ。