雷⚡がなり響く。
雨が辺りを煙らす。大雨である。
俺は竿をしまい、一端第二東名の下に避難。
せっかく勢い込んだのに、まさかこんな事になるなんて。
だが、この大雨の中でも、

橋脚の下で竿を出す"リアル"太公望なおじいさんがいる。
なるほど、そこは雨が振り込みにくいか。
なかなかとこの池を知っているベテランだな。
しかし、この雨では釣れる魚はいまい…。
雨は止まない。

釣れる時間帯が過ぎていく…。

30分ほど待機。
体が冷えきってきた。寒いよ…。
だが、西の空に晴れ間が見え始める。

雨が止むのか?

厚い雨雲が切れだし、雨足も収まり出す。
あの"太公望"、これを見越していたな…。
スゲー。

完全に西の空が晴れてきた。

あぁ、止んだ。
釣り継続か?
しかし、雷雨で俺の心はポッキリと折れていた。また、降るかもしれないと思うと、二の足を踏む。
少し考えたが、帰宅することにした。
なんか、雨に濡れに来たようなものだ。
改めて湖面をみると、
