新型コロナにかかって、これまでのコロナ騒動を振り返る | そそっぱい おじんつぁん

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多くの分野について、「あまり聞いたことがない考え方だが、なるほど 」と思われるような記事を少しづつ書いて行きたい。

遅ればせながら(?)とうとう私も新型コロナに罹った。きょうは発症から5日目。

 

クリニックで特効薬をもらって自宅隔離中。

 

初日は体温が27.5℃くらいだったが、2日目には39℃まで上がって1日中38℃台を維持。

3日目に37℃台に下がったが4日目も37℃台をうろうろ。

けさになって、ようやく36℃台に下がった。

 

症状は喉が猛烈に痛い。これは2日目から現在まで少しも変わっていない。

唾が呑み込めずに吐き出しているが、薬を飲むときと食事をするときにはそうはいかないので酷く苦痛。

 

医者は「6日目には普通の生活に戻れる」と言っていたがどうだろうか?

 

とはいうものの、症状はこれだけ。

新型コロナではまさに軽症だろう?

 

7回のワクチン接種が効いたか、流行期を過ぎたせいか?

新型コロナへの公費補助は今月末までで終りというから滑り込みセーフ(?)不幸中の幸いだ。

 

一日中、横のものを縦にもせずにグデーっと横に(?)なっているが、これを機に昨年4月に投稿した記事を再アップして、これまでに報道されたコロナ騒動を振り返ってみたい。

 

 

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新型コロナの第8波もようやく収まってきた。一安心か?

ところで、各流行の波形で急速な拡大は理解できるが、それに近い急速な収束の波形はなぜだろうか?ワクチンの効果もあろうが、接種率が低い割には第8波も急速に収束したのは釈然としない。

新たな変異株が誕生すると急速に置き換わるのも不思議。ウィルス同士が戦い合うというのか?

 

私にはウィルスのDNAにその衰退が予めプログラミングされているように思える。

 

さて本題。

これまでの新型コロナの報道、とくにテレビニュースの報道ぶりを振り返ってみたい。

いずれはテレビや新聞,雑誌で総括してくれることを望む。

 

最初に、ダイヤモンドプリンセス号での新型コロナ感染の報道ぶりを思い出す。

国内外のマスコミからの猛烈な非難の嵐だった。

乗員の行動を制限するのはけしからん、上陸させないのは人権蹂躙、日本は感染症対策の方法を知らない、などなど。

でも、いま思えば適切な対応だったと言えるのではないか?

行動制限や隔離は当然だった。おまけに主体となった自衛隊の看護師はひとりも新型コロナに感染しなかったというから驚く。

おかげで(?)非難の報道は途中からピタリとやんだ。いつものことだが釈明はなし。

 

ついで、日本は、欧米のように爆発的に感染症が増えるだろうという報道が目立った。

私は、定年後のほぼ毎日サンデーなので、刻々の日本のテレビニュースとBBC,CNNの放送を見ていた。BBCやCNNの東京特派員や日本担当者は、あすにでもニューヨークのように爆発的な感染が始まると世界に報道していた。日本のテレビ報道も似たようなものだった。

 

しかし、そうはならなかった。だから、その言い訳でしきりに日本の特殊性を論じていた。

マスクのせい、日本の優れた健康管理のせい、検査数をわざと少なくしているせい、BCG接種のおかげ、はては日本食の発酵食品の効果、などなど。

 

やがてそれもやんで東京特派員の姿が消え日本に関する報道もほとんどなくなった。

私もテレビにかじりつくのをやめた。

 

その当時、鼻についたのが欧米の対応を賛美する日本のテレビ報道ぶりだった。

欧米は、いかに検査がスピーディーか、医療機関の連携が素晴らしいか、病院の病室やベッドが用意されているか、アメリカのCDCは素晴らしい、はては欧米の病院で働く日本人看護師や日本人医師の証言を何度も報道した。

確かになるほどと思えるところはあったが、私は国全体が本当にそうなのか?と疑問に思いながら眺めていた。

そのうち欧米では、日本をはるかに越えるパンデミックが広がって、その種の賛美の報道は消えた。

あの日本人看護師や日本人医師は今頃どうしているだろうか?

 

韓国の対応についての報道も奇妙に思えた。

全般的に韓国をほめる内容であったが、感染の小爆発がときどきあって、「K防疫は失敗した」という報道も混じり、全体像がよく見えなかった。

私は、感染者数の抑止について、少なくともデーター的には韓国は世界でも優れていると思う。

しかし、感染者名やその行動,友人・知人関係,勤務先までも特定できる追跡システムは、恐怖をおぼえる。日本では、人権侵害ということで絶対に認められない手法であろう。

 

八割おじさんも話題になった。

しかし、「接触の八割減」も「実効再生産数」もあまり役に立たなかった気がする。実効再生産数が1.0以下なら感染が収束して行くということだった。しかし、1.0以下になったので数値はさらに小さくなって収束するはず,と思ったら数値が再び1.0以上に増大し、それを何度も繰り返してその都度収束には至らなかった。

 

少々不愉快だったのは、感染が増えるぞ増えるぞや,多少減ったがまた増えるぞ,のネガティブな報道ばかりだったことだ。いまも続いているかも?

同じ状況でも、もう少し希望が持てる報道にして欲しかった。

たとえば、感染者数が下がりつつあった夏休みの頃に、ある専門家が「夏休みが終わって登校が始まるとまた感染者が増える」と脅して(?)いた。

でも、結局は増えなかった。その代わり(?)その専門家自身が新型コロナに感染したという。

テレビ局はいまも彼を使っている。

 

なんだかんだいっても尾身会長は良くやったと思う。

ただ、医療専門側だからだとは思うが、経済活動を復活させたい側の領域にまで踏み込んだ発言が目立った気がする。もっとも、最近は両者にバランスをとった発言になってきた。と同時にテレビへの登場が減ったのは皮肉。でも、彼はいずれWHOの会長に推挙されるであろう。

 

もうひとつ不愉快というか奇妙に感じたのは「新型コロナ」という名称だ。

あっという間にマスコミはもちろん日本社会全体で統一された。

WHOや海外は「COVID-19」。「武漢ウィルス」でも良かった気はする。

BBCやCNNの日本語の同時通訳者までもが、「COVID-19」を瞬時に「新型コロナ」と言い換えていたのは立派。ある意味不気味。

 

もうひとつ奇妙なのは新型コロナの治療薬についてだ。

当初は、海外の治療薬で,これは重症患者に効く,これは軽症患者に効く,などと散々話題にした。安倍首相までがアビガンを宣伝していた。

それが途中からパタッと報道がやんで、もっぱらワクチンばかりの話題に移った。不思議?

 

新型コロナのワクチンといえば、海外の製薬会社のものばかりだったので、日本人は少々悔しい思いをしたのではないか?

むかしは、ポリオワクチンなど日本はワクチン開発の最先進国であった。

 

それがこんなに後進国になったのは、子宮頸がんワクチンの副反応について、マスコミがあまりにも日本の製薬会社を糾弾して叩きすぎたためと私は思っている。

それを政府は追認した。

だから日本の製薬会社は怖くてワクチン開発から手を引いた。

 

おかげで日本は先進国で子宮頸がんワクチンの接種率が最も低く 子宮頸がんの発症率が最も高い国として 海外から笑い者になっていると聞く。

 

ワクチンの副反応による被害者は本当に気の毒で行政で救済することが必要と思うが、限られた時間と制約の中で副反応が全くないワクチンが開発されていない時点では、時の為政者は、ワクチンの副反応による被害者だけに流されることなく、ワクチンによって助かったと思われる人も科学的に推定し、両者の割合を比較・評価することで、ワクチン接種の継続または推奨の可否を 世論に左右されずに冷徹に裁断すべき と私は思う。

 

テレビ報道でいちばん癪にさわるのは、感染者数ばかりを重視して死者数を軽視していることと、海外の感染者数との比較をしないことだ。

テレビのアナウンサーは、毎日々々感染者数を読み上げている。

最近でこそ続いて死者数も読み上げるようになったが、以前は画面に小さく表示するだけだった。この種の出来事では、感染者数もさることながら死者数がいちばん重要ではないのか?

 

それと、テレビはグラフをほとんど使わない。感染者数を先週と比べて増えたとか減ったとかばかり。

そんなことより グラフで示してくれれば一目で分かる。

小学生でもグラフの効果は分かるのだからテレビ局でも分かっているはず。

何か裏があるのだろうか?

 

さらに、テレビ報道では新型コロナの感染者数や死者数について、海外と比較をしない。

欧米とグラフで比べてくれたら、日本の新型コロナの対応はいかに優れているかが一目瞭然のはずだ。

先に述べたようにパンデミックの初期には欧米の医療体制の素晴らしさを報道していたから、日本に有利なほうの報道は自己統制しているのでは?と勘ぐりたくなる。

 

そういえば、最近は物価が上がった上がったばかりの報道で、同じく海外との比較がない。

海外のほうがはるかに物価高はひどい。グラフで見せてくれたら一目瞭然のはずだ。

ついでながら、年々のインフルエンザの感染データーと超過死亡数のデーターを新型コロナと同じグラフで表してくれたらと思うがそれもない。

これらにも裏があるのだろうか?

 

新型コロナへの対応で、テレビや新聞を見ていてイライラしたのは、日本医師会の活躍がさっぱり見えなかったことだ。

 

保健所は対応に追われ、病院は患者で溢れ、病床が足りず、医師も看護師も疲れ切り、ワクチン接種の予約の電話は繋がらず、救急車はたらい回しにされ、厚労省は施策と自治体の調整とに四苦八苦で どこもかしこもがてんやわんやだった。

しかもその状況は、都道府県や市町村および病院間で大きな差があったという。

わが家も、第一回目のワクチン接種の予約では、夫婦で3台の電話を使って2日間も朝から晩まで電話しまくったが、繋がりさえしなかった。

 

一方で解せなかったいのは、世界有数の病床数を有し病院・医院の数も極めて多い日本のはずなのに、何故こんなひどい状況だったのかだ。

思うに、全国の病院・医院を見渡せば、空きベッドや新型コロナにタッチしていない医院および医師は多かったはずだ。

それらを全体的に有効かつ平準化して利用できなかったのは、現行の法令規制の問題もあろうが、上記の関係機関や関係者間でうまく調整ができなかったためと私は思う。

もちろん迅速な法令規制の改正ができなかったのも問題だ。

ただ、現行の種々の制約の中では 行政および医療関係者はかなり頑張ったと思う。

 

その中で唯一持てる力を発揮しなかったと私が不満に思うのは日本医師会だ。

日本医師会は、竹見太郎氏以来、日頃からあれほど政府に物申して 全国の病院や医療関係者にも絶大な影響力を行使してきたのに、新型コロナの対策では全くと言っていいほど存在感がなかった。むしろ東京都医師会のほうが まだしも存在感があった。

 

日本医師会は、持てる影響力を使えば、保健所や地方自治体がオーバーフローしていた都道府県や市町村および病院・医院間の調整に大きく貢献できたはずだ。

政府や国会への日頃の発言力を行使すれば、もっと迅速に有効な行政指導や法令規制の改正もできたのではないか?

 

新型コロナの第8波になっても病床数や医師・看護師がパンク寸前だったという状況は何とも情けない。第7波までの長期間に何を学び何を準備してきたというのか?

これも日本医師会が協力していれば、政府や都道府県や市町村および病院・委員間をうまく調整してそんな状況は避けられたに違いないと私は思う。

 

おまけに腹立たしいのは、テレビ報道は政府や地方自治体を非難するばかりで、日本医師会の協力を求めなかったことだ。まあ、いつものことだが・・・