1/30 値段≒信頼基準 | OJAの独り言

OJAの独り言

思ったこと、感じたことを実直に綴っていきます。

昨日はお昼に実家を出て、
夜は飲食店のバイト。
給料日の後最初の日曜日のせいか、
最近にしてはお客さんがよく入った。
2~3千円級のステーキが面白いように売れ、
近所にガスト開店以来初めてとも言えるような
盛況ぶりだった。



私のバイト先のレストランは
去年の今頃は高級志向を目指していたため、
今よりも高いメニューが多く、
ディナータイムには最低1000円、
ステーキを食べたければ2~3千円ないと
食事ができないぐらいの価格設定であった。

しかし、他のファミリーレストランとの競争に勝つため、
キッチンのマニュアルを単純化。
(単純化というとスマートになったと
 良い意味にも思えるかもしれないけど、
 人気だった手ごねハンバーグを
 機械で形作ったやつをそのまま焼くなど、
 品質を落とす結果となった)
さらに人件費削減をするため、
最低限の行動でお客さんを回転させることを
重視したようなマニュアルとなった。



確かに以前より若いお客さんの割合は増えた。
しかし、それと同時に高級志向で獲得したお客さんは
離れていった。
客数は大して変わらなくても
客単価が大幅に低くなったので、
同じ客数入っても売り上げは少ない。

それのしわ寄せを食らうのが店舗ごとの店長。
上からは
「売り上げが少ないのだから人を減らせ」
と言われ、バイトからは同じ客数なのに
人を減らしていることに文句を言われる。
板ばさみ状態という悪いモデルを作っている。


私の見る限りでは店長はがんばっていると思う。
現場でバリバリ働いていると思う。
本来ならそれ以上背負わなくていいような
責任まで背負って働いている。

私から見れば幹部クラスの人間は
各地の店舗の店長に責任を押し付け、
何がいけないと言うことで責任を
まっとうした気になっている。
変更の多いマニュアルもそう。
机の上でしか議論がされていないから、
現場で機能しない。





それでは、その時現在のサービスが気に入って
せっかく獲得したリピーターを手放すのが
目に見えている。

変化があればそれがすぐに機能するわけがない。
しかし、その間にもリピーターとなり得るお客さんは
必ず増えている。

上記の話の例を挙げると、
『多少高いお金出してもステーキを食べたい店』
と評価をしてくれているお客さんが、
全体的に安くなったメニューを見てどう思うだろうか。

他の例で言えば、
販売元コカ・コーラと書かれている本来150円のコーラが
一本30円で売っていたらどう思いますか。
「安くてラッキー」
と思う人もいると思いますが、
「品質落ちたんかな」
と思う人はそれ以上にいると思います。



甘い話には裏がある。と言いますが、
誰でもそういったことを思った経験
一度や二度ぐらいあると思います。


この間、お客さんからのアンケートに
「以前より肉の品質が落ちた気がする」
と書かれていたんだけど、
幹部クラスの人間はその言葉の裏側を
どう読んでいるのか。

メニュー表示の偽装で落とした信頼は、
だいぶ回復しつつあります。
ここで安心して前に進むのを止めるのか、
さらにお客さんを増やすために頑張るのか。

企業としての志向が問われるときです。


その前に、飲食業界でどんな地位を築きたいんやろ。



                   OJA