わらび採り


毎年5月連休の恒例は わらび採り

標高570メートルの霊山に

仲間4-5人で母のつくった にぎりめしをかかえて

意気揚々と出かけていた


当時の霊山は 上に行くほど 禿山で

植林された杉も まだ1メートル前後

花粉のかの字もなかった

昼も近くなり にぎりめしを食べ終わるころには

用意したかばんに わらびも満杯近くになっていた


そろそろ帰ろうかと仲間に声をかけ

1メートルぐらいの段差を飛び降りた

瞬間 ヤな音が左足に伝わってきた

痛みは感じない

おそるおそる 履いていたゴム長靴を脱いでで観る


ウソッ 小竹の切り株が 貫いていた

でも不思議に痛みは感じない

にぎりめしを包んでいた風呂敷で応急手当

よもぎの葉っぱを揉んでつけながら


足を引きずりながら 10キロはある道のりを

歩いて帰る

風呂敷をほどいてみると 出血は止まっていたが

枯れた小竹がのぞいていた

びっくりした親父が慌てて自転車の荷台に乗せ

医者に走る


5針 全治2週間 抜糸まで喜びの学校休み

今でも残る傷跡とわらびを食べるごとに

その時の感触がよみがえる


(ちなみにその時入った医者は内科だそうだ)