ずっと以前、ある利用者さんに 「 先生、いい姿勢ってどんな感じですか? 」 と質問されました。
それまで私は、いい姿勢には2つの要素があると考えていました。
1つ目は 『 静的 』 な、いい姿勢。
2つ目は 『 動的 』 な、いい姿勢。
「 静的ないい姿勢は、頚椎に前弯、胸椎に後弯、腰椎に前弯がある状態で、これを 『 生理的弯曲 』 と言います。あくまでも理想ですが… 」 と前置きをしつつ、生理的弯曲がなぜ大切なのかの説明をしました。
一通りお話した後で、その方が 「 こんな感じですか? 」 と顎を引き、胸を張り、腰を反らせて見せてくれたのですが…、『 あれっ?なんかおかしい…!? 』
確かに見た目にはいい姿勢に見えなくもない。
でも、すごく違和感を感じるのです。
「 それ、きつくないですか? 」 と尋ねると、「 いや~きついですね~ 」 というお返事が返ってきた。
『 立ってるだけできついって、本当にいい姿勢なのか…? 』 という疑問が湧いてきました。
そういう状態だといざ動作に移ろうとしたときに余計な 『 間 』 が必要になるのではなかろうか?
無駄な力みがある分、即運動に移行できないのではなかろうかと思ったわけです。
そして 「 ちょっとすみません 」 と断って、その方をある方向から軽く突くと、大きくバランスを崩してよろめきました。(ちなみにこの方、体重90キロ近くあります)
なるほど!! そこで何か閃きました!!
見た目だけ 『 きれいな姿勢 』 をしていても、無駄な力が入っていれば疲労は溜まりやすくなるし、バランスが安定しないので機能性も低下するのか…。
つまり 『 いい姿勢 』 とは 『 無駄な力みがなくバランスが安定し、スムーズに動作に移れる機能性を保った状態 』 なのではないかと思うに至ったのです。
『 構造 』 と同時に求められる 『 機能性 』 。
とすると 『 身体を上手に使う 』 ということにも目を向けてみたくなりました。
私は 『 身体操作・身体運用 』 については専門ではありませんので、詳しく研究している多くの方々の中から、ここではご参考までに2冊の本をご紹介しておきます。

左;あなたにもできる!超人の動き―動きのエネルギー革命(DVD付) 小森 君美先生
右;動く骨(コツ)―動きが劇的に変わる体幹内操法 栢野 忠夫先生
栢野先生の本は2008年に、小森先生の本はつい最近ですが、どちらも非常に興味深く読ませていただきました。
より理想的な身体操作・身体運用の方法を身につければ、自ずと見た目だけではない 『 いい姿勢 』 を保てるようになりそうです。
そしてそれは、健康増進や高いパフォーマンスの発揮につながるでしょうし、傷害予防や疲労回復などにもよい影響を及ぼすことになるでしょう。
もちろん、カイロプラクティックアジャストメントで神経系をストレスフリーに保ち、脳でイメージしたことがスムーズに身体の隅々に伝わる準備が重要であるのは言うまでもありません!!!(^O^)9
最高の健康と最高のパフォーマンスをあなたに!!…Get Adjusted !!
